JP1/AJS3 - Manager では,ジョブやジョブネットなどの情報を管理するデータベースとして組み込み DB を標準で使用します。ただし,旧バージョンからの互換性および運用形態から,ISAM 形式のデータベー スも使用できます。
JP1/AJS3 - Manager のデータベース構成には次の 2 種類があります。
• 標準構成
• 標準構成(ISAM レス構成)
JP1/AJS3 - Manager のデータベース構成について次の図に示します。
図 1‒9 JP1/AJS3 - Manager のデータベース構成
補足事項
バージョン 11-00 以前の場合,バージョン 8 以前の JP1/AJS2 との互換性を維持するため,ISAM 形 式のデータベースだけの構成(互換用 ISAM 構成)を利用できます。
バージョン 11-10 以降の場合,互換用 ISAM 構成は利用できません。
1. 概要
図 1‒10 互換用 ISAM 構成
各データベース構成について説明します。
1.4.1 標準構成
標準構成では,JP1/AJS3 - Manager のすべての機能を使用できます。
次の場合にデータベース構成が標準構成になります。
• JP1/AJS3 - Manager を新規インストールした場合
• JP1/AJS2 - Manager から JP1/AJS3 - Manager にバージョンアップインストールしたあとにセット アップ作業を実施した場合
JP1/AJS3 - Manager をバージョンアップした場合のセットアップ方法については,マニュアル「JP1/
Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 8.5 JP1/AJS2 - Manager か ら JP1/AJS3 - Manager へのバージョンアップ」を参照してください。
1.4.2 標準構成(ISAM レス構成)
標準構成(ISAM レス構成)とは,標準構成に対して,サブミットジョブ実行制御の機能を除いた構成で す。ISAM ファイルがないため,ISAM ファイルの定期的な再編成は不要です。
この構成では,サブミットジョブ実行制御など,標準構成のときに使用できる機能の一部が使用できませ ん。詳細については,「付録 A.1 標準構成(ISAM レス構成)で使用できない機能」を参照してください。
標準構成からこの構成へのセットアップ方法については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 6.6.2 JP1/AJS3 のデータベース構成を標準構成(ISAM レス構成)にする設定」
(Windows の場合),またはマニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド 15.7.2 JP1/AJS3 のデータベース構成を標準構成(ISAM レス構成)にする設定」(UNIX の場合)を参照 してください。
1. 概要
なお,標準構成(ISAM レス構成)は標準構成の一形態であり,このマニュアルで「標準構成(ISAM レ ス構成)」と明記していない場合は,「標準構成」と「標準構成(ISAM レス構成)」をまとめて「標準構 成」としています。
1.4.3 互換用 ISAM 構成
互換用 ISAM 構成とは,JP1/AJS2 - Manager との互換用の構成です。バージョン 11-10 以降の場合,こ の構成はサポートされません。
互換用 ISAM 構成の場合,標準構成や標準構成(ISAM レス構成)のときに使用できる機能の一部が使用 できません。詳細については,「付録 A.2 互換用 ISAM 構成で使用できない機能」を参照してください。
JP1/AJS2 Manager でスケジューラーデータベースに ISAM ファイルを利用していた場合,JP1/AJS3 -Manager をバージョンアップインストールすると互換用 ISAM 構成になります。このような場合,デー タベース構成を標準構成に変更してください。標準構成への変更方法については,マニュアル「JP1/
Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編) 8.5 JP1/AJS2 - Manager から JP1/AJS3 - Manager へのバージョンアップ」を参照してください。
なお,このマニュアルでデータベース構成の種類を特定していない場合は,標準構成を前提として説明し ています。
1. 概要
第 2 編 機能解説(基本)編
2 JP1/AJS3 を使った業務の自動化の流れ
この章では,JP1/AJS3 を使った業務の自動化を開始するまでの流れを説明します。