1 1
→!←
1
→1←
1
→1← 皿 →1 ∬ →1
皿 →1
←1→皿←1注1)1は段階1(自分の考えを説明する段階),IIは段階2(他の成員の考えを説明する段階)を示す。
注2) 1← →1はその段階に要した時間を表す。
Figure 10.蔀分的な段階的説明条件の段階ごとの相互作用時間
どのグループも段階2が終わる寸前で時間切れになってしまってい た。段階1に使われた時間が非常に長く,SE(W)条件のグループど比 べても段階1あるいは段階2で時間がかかっている。トランズクリプト を見ると,グループEは,段階1で自分が言い足りなかったことを後 から次々に思い出し,段階1に時間がかかっていた。グループFとグル ープGは,他の成員の発言を覚えている児童が少なく,段階2に時間 がかかっていた。グループHは,1人の児童が自分の意見を表明できな かったため,他の成員がその児童の意見表明を支援することに時間がか かり殺階1が長くなっていた。
最後に,FD条件のグループごとの話合いの主な流れ及びそれぞれの
段階に要した時間をFigure 11に示す。
一64一
クやル』フ0 0
話 合 い の 内 容
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15(分)
1
J
K
M
N
0
}←→1順番決め
1←
1〈一
F→1各自意見表明及び質疑応答
1← 思いついた人が意見表明及び質疑応答 →i →1各自意見表明及び質疑応答
1←思いついた人が意見表明→1 思いついた疑問についての話合いト←
睡→け頂番決あ
1・← 各自意見表明及び質疑応答 →l
I← 囲各自意見表明及び質疑応答 トー 今1思いついた人が意見表明
→1
1←班意見のまとめ一>1
1←思いついた疑問についての話合い→i i〈←各自意見表明及び質疑応答→l
l← 教科書輪読→1
思いついた疑問についての話合い1〈←
1← 各自意見表明 →l
l← 一>1各自意見表明
1〈一 ・今1思いついた人が意見表明 1〈← 班意見のまとめ 一>l l〈一
〇 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13
→1
}←班意見のまとめ→・i
雑談→i
114 15(分)
注) 1← →1はその段階に要した時間を表す。
Figure 11.自由討論条件の相互作用プロセス
1グループは,最初に発言する順番を決める話合いから始まっていた。
次に,各成員がそれぞれ自分の意見を発言し,それぞれの意見に対して 他の成員が質問していた。その後,大部分の時間は思いついた成員が意
一65一
見を述べて,その意見に対する質疑応答が続いていた。グループとして 意見をまとめる話合いはなされなかった。
Jグループは,各成員が順番に自分の意見を発言し,その意見に対し て他の成員が質問することから始まっていた。続いて思いついた成員が 意見を述べて,その意見に対する質疑応答があった。最後に,1人の児 童が他の成員にその日に食べてきた朝食について尋ね,各自の朝食の栄 養を考える話合いになった。
Kグループは,まず発言の順番を決めていた。次に,その順番に従っ て各成員が自分の意見を発言していった。どの成員の意見に対しても,
他の成員が質問し,質問された児童がその質問に対して自分の考えを答 えていた。そして,最終的に4単語意見の共通する部分をまとめる話合
いになった。
Lグループは,各成員が順番に自分の考えを発言し,疑問点を他の成 員が質問していた。そして,思いついた児童がさらに意見を出し,それ が終わると,1人の児童が他の成員全員に思いついた質問をいくつか出
していた。この児童に他の成員が答える形で後半を進めていった。
Mグループは,前半に各成員が順番に自分の考えを発言し,疑問点 を他の成員が質問していた。その後,1人の児童の提案により,教科書 の六つの基礎食品群表を栄養素ごとに輪読していった。読み終えると,
輪読部分についての疑問を話し合った。
Nグループは,まず各成員が順番に自分の考えを発言していった。こ のグループでは質問があまりなく,発言者の意図を確かめる質問が出た だけであった。1人の児童が各栄養素とその効用について理由なしで発 言したため,他の成員は理解することができなかった。その児童の意見 を理解するために5分以上の時間がかかった。最終的に,各成員の意見
.66.
は共通点が多いことに気づき,全員の意見を集約して説明する際に適切 な例を話し合いながらみつけていった。
一6グループは,最初に各成員が自分の意見を発言していった。その際 にこのグループでは質問が出なかった。次に,順番に関係なく思いつい た児童が意見を発言していった。そして,一番多く出された意見をこの グループの意見としてまとめた。その後,数分間雑談が続いた。
FD条件がSE条件と異なるところは一人の意見を言った後に多くの箪 問が出ることであった。7グループ中5グループが意見表明をした後そ の意見に対して質疑応答が起きていた。例えば,グループJでは以下の
ように児童Mの意見表明に対して多くの質問が出た(Figure 12)。
M:体が持たない。あっ,バランスが悪いと体が持たないし,パワーも付かないし,
元気もあまり出ない。
H:はい,質問。
M:はい,どうぞ。
H:Mさんは1回,1日中何も食べていないことありますか?
M:1日中じゃなくて,昼は食べないていないことはある。
L:うそ?
M:日曜日とかね。
m:はい,質問。
M:どうぞ。
m:はい。僕は,変なこと質問するんだけど,Mさんはご飯を食べなくて,1B中 何回か食べないで,何かクラクラしたことありますか?僕は1回,僕は3回 くらいあります。
H:私はずっとテレビを見ていたのでありません。
M:はい,Hさん。
H:Mさんはお昼を食べないで夕食まで持ちましたか?
M:はい,持ちました。
L:すごい。
H=何も食べなかった?
m:腹は減りませんでしたか?
M:ちょっと減った。
Figure 12. FD条件の質問例と質問例に関わる相互作用
一67一
(2)発話分析
グループ内の相互作用を主に説明と質問の視点から検討するために発 話秀析を行った。発話分析では,まず,テープレコーダーで録音したも のを再生し,トランスクリプトを作成した。トランスクリプトは発話し た児童名及びその児童の発話内容をすべて記録した。次に,全発話の中 で本研究に関係すると考えられる発話,すなわち「質問」「説明」「発言」及 び「ヒント」(Table 11参照)のカテゴリーに属する発話を各個人ごとにカ ウントした。
発話分析の単位は,原則的に1つの発話を単位とした。しかし,1つ の発話に複数の要素が入っている場合や,逆に,発話の途中に他の児童 が割り込んで途切れてしまったり同じことを繰り返して言ったりする場 合が多く観察できたので,エピソードごとの視点も取り入れた。つまり,
1つの発話でも複数の内容が含まれていれば別々にカウントし,内容が 続いていれば複数回の発話でも1回に数えた。
「質問」は学習内容に関する質問であった。説明に関する発話で,深い 発話と浅い発話を区別するために「説明」と「発言」の2つに分けた。「説 明」は学習内容に関する発話の中で根拠が示されたものであり,根拠が ないものあるいは根拠が明確でないものは「発言」とした。「ヒント」は「説 明」や「発言」を促すために用いられる発話であり,話者が発話に詰まる 場合に用いられるヒントに関するものであった。
4つのカテゴリー(「質問」,「説明」,「発言」,「ヒント」)はさらに下位のカ テゴリーに分けられた。「質問」は「知識質問」「思考質問」「確認質問」,「説 明」は「知識説明」「繰り返し説明」「例示説明」「意見統合説明」,「発言」は
「知識発言」「繰り返し発言」「例示」「意見統合」,「ヒント」は「ヒント質問」
「ヒント発言」「ヒント要求」に分けられた(Table 11)。
一68一
Table 11 相互作用における発話カテゴリー及びその下位カテゴリーの定義
質 問 知識質問
思考質問
確認質問 説 明 知識説明
繰り返し説明
例示説明
意見統合説明
発 言 知識発言
繰り返し発言
例示発言 意見統合発言 ヒント
ヒント質問 ヒント発言
ヒント要求
学習課題に関する質問 事実や知識を問う質問
例:血液のもとになる食べ物は何ですか?
思考を促す(推論・理由・例示など)質問
例;もしたんばく質が不足したらどうなると思いますか?
例:○さんが太っていないのはどういうわけですか?
例:例えばどんなことがありますか?
相手の意見を確認する質問
例:つまり体が悪くなるということですか?
根拠が明確に示された意見表明 既知の事実や知識の説明
例:… だから… です。(… です。なぜかと言うと… )
新しい事実がない一度出た内容の再説明あるいは言い直し
説明
例:Oさんの意見は,ご飯とか主食に含まれる炭水化物を食べないとエネル ギーが採れないから力が出ないということです。
例:さっきも言ったけど,水分がないと栄養素を運ぶことができないから,
いくら栄養をバランスよく採ってもだめだと思います。
経験や既知の内容と結びつけた新たな例を入れた説明
例:バランスよく栄養を採らないと体を動かすのに足りないものがあるから 元気が出ないと思います。例えば,花に水をあげないと弱ってしまうこ とと同じだと思います。
複数の意見を統合させた説明
・、例:みんなの意見牽まとめると,6つの栄養素を毎日同じくらいに採らない と,教科書にも書いてあるように病気になったり骨が折れたり風邪をひ きやすくなったりするということです。
例:○さんの意見は△さんの意見と似ていて,・・ということだと思います。
根拠がないあるいは根拠が明確でない意見表明 既知の事実や知識の発言
例:ビタミンCが不足すると風邪をひきやすいです。
新しい事実がない一度出た内容に関する言い直しやほぼ同 じ発言(単なる言い直しは除く)
例:そうそう,牛乳を飲まないと歯が弱くなります。
経験や既知の内容と結びついた新たな例を提示する発言
例:ビタミンCはレモンにも入っています。
複数の意見を統合させた発言
例:この班の意見をまとめると,体が弱くなるということです。
ヒントに関する発話
ヒントを与える質問(ヒントを与える側の発話)
例:カルシウムを採らないとどうなりますか?
ヒントを与える発言(ヒントを与える側の発話)
例:成長期に関係あります。
例:ビタミンを採らないと?(完全な質問の形になっていないもの)
ヒントを要求する発言(ヒントを受ける側の発話)
例:ヒント、をください。
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