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Falcon の低コスト化技術のまとめ

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4. SpaceX の Falcon

4.7 Falcon の低コスト化技術のまとめ

Falconロケットに用いられている低コスト化技術は、次のようなものがあ

る。

・ 機体の小型化

・ 低価格材料の使用

・ 輸送コストの削減

・ 自由度のある射点

・ コンポーネント、工程の共通化

・ アビオニクスへの高機能部品の適用

以下に概要を示す。

(1) 機体の小型化

ロケットの構造質量を減らすことは、最もコスト低減に効果がある方法 である。Falcon1 ロケットでは、エンジンの数と分離動作を最小にするよ う設計を行い、一段あたり一機のエンジンとしている。さらに、二段式に して分離機構などの構造要素を少なくし、部品点数を減らしている。

(2) 低価格材料の使用

機体にアルミ合金を使用し、複合材に比べ質量は大きくなるものの、価 格を小さく抑えている。

(3) 輸送コストの削減

機体サイズは輸送性を考慮した設計となっており、汎用的な輸送トラッ クで輸送できるため、輸送に特別なコストが発生しない。また、パッキン グに熱収縮材を用い、時間と手間を省いている。

また、ロケットは横倒しで射点に運ばれ、支持タワーが立ち上がること で起立するため、移動準備は非常に迅速である。

(4) 射点

Falcon1 の打上げは、太平洋上の北緯 8°43’東経 167°44’に位置する、マ

ーシャル諸島クェゼリン(Kwaialein)環礁の島で行われている。(図4-42)

ここは元々、Ronald Reagan Ballistic Missile Defense Test Site (RTS)と呼ばれ、

弾道ミサイルの試験弾打上げを実施している。太平洋上ということもあり、

ロケットの打上げ方位に大きな自由度があり、ほぼ 360度全方位への打上 げが可能である(図 4-43)。また、ロケットの追跡管制設備が多く存在し ており、これら既存設備の利用が可能と考えられる(図 4-44)。ここに、

SpaceX 社の専用射点が建設されており、他のロケットとの打上げ日程調

整に自由度がある、という特徴を有している。

なお、RTSからは、Falcon1のほか、米Orbital Sciences社(OSC)のPegasus ロケットの打上げも行われている。この射場はこういった商業ロケットの 打上げにも門戸を開いており、他ロケットの打上げとの平行準備作業にも

配慮がなされている、とのことである。(図4-46)

(5) 共通化

ロケットは量産によるコスト低減が難しいが、Falconロケットはコンポ ーネントの共有化や工程・工作機械を共通とすることでコスト低減の効果 を得ている。

また、ロケットを大型化していく計画の中でも、コンポーネントの共通 化を図り設計要素を減らす計画である。大型衛星や有人輸送を想定する

Falcon9では、Falcon1の液体エンジンを、一段目に9つ使用することが計

画されており(図4-45)、シリーズとしてもコストを下げる工夫がなされ る。

(6) アビオニクスへの民生品の適用

Falconロケットのアビオニクスには、FPGAやEthernet等の、ロケット

のアビオニクスとしては新しい技術と民生品が使われており、小型化が実 現されている。

図4-42 Kwajalein射場の位置24)

図4-43 Kwajalein射場からの打ち上げ可能方位角24)

図4-44 Kwajalein射場の追跡管制設備24)

図4-45 Falcon 9の1段エンジン4)

図4-46 RTSでの近年の打ち上げ実績24)

5. ロケットの高機能化・低コスト化に関する検討

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