ただし,
n
j系統条件jで得られた固有値の数, m 想定する系統条件の数 人Rij
:系統条件jで得られた固有値iの実部(ダンピング) , kf:正の定数,C j :系統条件jに対する重み係数
これにより, ある系統条件jにおける固有値だけでなくこれを想定される重要な系 統条件の数mだけ加算することで, 複数の系統条件の固有値を全て評価でき系統条件 全体の安定度を同時に評価することができる。 さらに, (2.39)式をPSS定数α(PSSゲ インや位相補償時定数)を変化させて最小化することにより, ロバストな制御系の最 適設計を可能とした。 この時, 各系統条件毎の重み関数Cj(j=l,m)によって着目する 系統条件の安定度の重要性を考慮することも可能とした。
(2.39)式の最小化は2.3.1と同様の手法を利用した。 最適化過程は(2.33),(2.34) 式と同じであるが, (2.39)式は系統条件数だけ加算しているため若干異なる。 すなわ
ち, (2.33)式の固有値の近似は次式となり,
。λ'D ;; I
λRij =λ'Rij/c +企 αマユ|
……一一………・ ー……一一……一一………(2
.40 )
dα 1 la ・ a.
ここで,
λRi k :繰り返し計算k回目における系統条件jで得られた固有値iの実部の初期値
各繰り返し毎に次式を最小にするムαを求め, αk+1=αk+ムαとして計算を進める。
r � J,(λ + 品目 〈弘)]
九(ßα)= 2: i 2: eK,\^JI.... +Clav.}iJ �
1 1:l j(2 41)
C,,, J " .
&; ーニ乙làα |
-27-2.4.2
発電機PSS定数最適化による長距離串形多機系統安定度向上効果提案した手法の有効性を実系統構成に近いモデル系統を用いて検証する。
(1)長距離串形系統モデル
図 2.8に検討に用いたモデル系統を示す。これは, 我が国の60Hz系統全体を18機に 縮約し簡略模擬した長距離串形系統モデルである。この系統には各発電機のローカル 動揺の他に, 実系統モデルでも存在する3秒周期程度の長周期な広域動揺が含まれる。
したがって本系統モデルで有効性を示すことにより提案手法の実系統への適用性の高 さを明らかにする。
同図(a)はインピーダンスマップで, 母線A-P聞は500kV送電線に相当する(豆長 約1,OOOkm) 。同図(b)は有効電力潮流分布で, 夏季のピーク需要条件に相当する重潮 流な条件である。PSS定数最適化の際には, 重潮流条件の他に軽潮流条件も考慮、し た。軽潮流条件は, 系統構成は変えずに発電機定格容量, 負荷量, 発電機出力を重潮 流条件の半分とした。これは重潮流条件の発電機の半分が系統から切り離された条件 に相当する。系統の両端に位置する発電機のうち, G1にはPSSが付加されておりG18は PSS無しの条件をベースケースとした。また, 安定化対策発電機G1とG18に関する一 機無限大母線系統は, 従来手法と同じくローカル動揺安定化のために用意したもので ある。
(2 )ベースケースの固有値とPSS最適化対象発電機の選定
重潮流, 軽潮流条件における安定度を固有値解析した結果を表2.2に示す。表中 ハッチングした部分(重潮流条件の広域動揺) が不安定となっており3 軽潮流条件も 安定ではあるが弱制動で持続振動気味の値となっている。一方, 1.5Hz程度の発電機 G1のローカル動揺については十分安定である。
不安定な広域動揺の安定化対策を施す発電機を選定するために, 広域動揺の固有ベ クトルを図 2.9に示した。系統のほぼ中央に位置するG8を中心にして3 左右の発電機 群がほぼ逆位相で動揺するモードであることが分かる。したがって, このモードの安 定化については, 動揺の振幅の大きい系統両端の発電機G1およびG18ヘ対策をとれば 効果が大きい。
インピーダンス値(1000MVAベース%)60Hz
A 8 C D E F G H J K L M N 0 P
定格1943 16548 1810 2500 2570 3590 7950 2450 3980 4890 11340 1920 13770 4150 1000 2820 14276 1784 出力MW
MW MW MW MW MW MW MW MW
@刊削Y無限大
母線発電機 (短絡インピーダンス)
A B C D E F G H
MW MW MW MW MW
@刊附十回大
母線発電機 (短絡インピーダンス)
J K
しM
MW
N
MW MW
単位[MW]
。 P MW
定格1943 16548 1810 2500 2570 3590 7950 2450 3980 4890 11340 1920 13770 4150 1000 2820 14276 1784 出力MW MW MW MW MW MW MW MW MW MW MW MW MW MW MW MW MW MW
図2.8 長距離串形系統モデルと一機無限大母線系統モデル
-29ー
表2.2 ベースケースの固有値解析結果
(数値上段:ダンピング係数(1/sec), 下段:動揺周波数)
X云よ 広減動揺 G1ローカル動指 G18ローカル動揺
重潮流条件 +0.13 -0.92 一一
( 注)(0.30Hz) (1.52Hz)
軽潮流条件 -0.01 -1.06 一一
( 注)(0.49Hz) (1.75Hz)
(注) r一一一一」は固有値が非常に安定でS法で求まらなかったことを示す。