-安定化対象動揺固有値の虚数部(周波数)の値f(Hz)によって, 次式のようにP形,
ω形PSS定数への固有値感度の重みWp' Wwを与える。
.p形PSS定数感度への重み ・ω形PSS定数感度重み
f W1 (1注ん)
Wp = �生二笠(1-五)+ 門(1
1
:s 1 :sん)やすく, (3.3)式のままでは最適化計算が収束し難い。 そこでは.2)式の固有値感度の 項に(3.
1
)式の重み係数Wp, Wωを乗じ, 次式で評価関数を最小化することで, 固有 値の安定化収束計算の各パラメータの変更の際に加速定数的効果を与えた。い
(λ. ,. +6aG ♂ )l
Aα) = 2: � 2: /I V'R. ,. +6aG .jA) �
( ðλ白川 0λ,n" \1
CUK E W1ι + 叫υ 記ι I1
ここで, θλRij/θαp, θ入Rij/θαωは次式で、得られる。
r ðA ; 1 r ι-1 ; 1
.. .(3.4)
0λ'Rij
n_ 1 qリ石 ア リ 1 ðλRii
�1 q u E L P ij 1
了→
z Re {
•ト ーーム= Re i =�� U � ..
. ..
.. . . .. . . . . . . . … . . . .…・… ・・(3.5)dap I qijPij I ðα ω I qijPij I
ただし, Aj
:系統断面jにおける線形状態微分方程式の係数マトリクス, Pij
(q ij) : 系
統断面jの固有値iの右(左)固有ベクトル,
Re
{・}:・
の実数部3.2.3
長距離串形多機系統モテ"ルへの適用による安定度向上効果(
1
)解析対象系統モデル本手法の有効性を検証するため図2.8のモデル系統を用い, 最適化対象条件も2.4.2 と同じく, 重潮流条件3 軽潮流条件, G1, G18の一機無限大母線系統とした。
(2)安定化対象動揺と最適化対象発電機 上記モデル系統の固有値を表3.2に示した。
表3.2
ベースケースの主要な固有値
�
重潮流断面 軽潮流断面広域第1動揺
+0.1H3/ z
0.30 0.0H1/ z
0.49 -0.01/ -0.2H8/ z
広域第2動揺
0.51Hz 0.77
G1ロー
カル-0.92H/ 1. 52 z 1. -1.0H5/ z
75
G18ローカル 一
/
一一一 一一ー/
一一一(注)表中, ダンピング係数(単位:
l/sec)
/周波数-
39
-約O.3Hzの広域第1動揺の他に,約O.5Hzの広域第2動揺も安定化対象とした。 図3.3 には固有値解広域第1,第2動揺の固有ベクトルの概略図(固有ベクトルの絶対値の 大きさ)を示す。 広域第1動揺に支配的な発電機はG},G18,第2動揺はG1,G7, G18 が支配的である。 したがって,ここでもPSS最適化対象発電機は系統の両端に位置す るG1および:G18とすれば良い。
ロ広域第1動揺
.広域第2動揺
nHHHH劃EEEEE -EE劃EE ---E劃町劃E-BEE --EE劃劃劃 且劃EEE
G1 G2 G3 G4 G5 G6 G7 G8 G9Gl0G11G12G13G14G15G16G17G18
図3.3 広域動揺の固有ベクトルと概略図
発電機励磁系速応度の指標であるωc5)は,G 1が約3.0(rad/sec)でG18が約7.5であ る。 これは中速~高速の部類に入る値である。 一般に,PSSによるダンピングの向上 は発電機励磁系が電圧の微小外乱に対して過度に応答する超速応・高ゲインの時に大 きな効果を発揮する(")0 G1, G18は中・高速であるので,PSSの設置により著しいダン ピングの向上には結びつかない可能性がある。 しかしながら,以下の理由から,これ らの発電機に対してのP+ω形PSS定数最適化による安定度向上効果を検討すること は,実系統に着目した場合に有益な示唆を与えることができる。
( i
)実規模系統に並列している発電機の大多数の励磁系は低~中速であると推定でき るので,G 1および:'G18はこれらを代表しているといえる。( i i )文献(1 )によると, 長距離串形系統の広域動揺は,系統固有の周波数特性と比較
的低速な発電機群の励磁系特性との相互作用によるものであるので,この点からも G1, G18で;p+ω形PSSの効果が得られれば,実系統への適用も現実的となる。
-
-(3)最適設計P+ω形PSSの安定化効果
図3.2の制御対象動揺の周波数に対する重み付けは, f 1とf2については3 ω形PSS の制御範囲がO.8Hzを十分カバーするようにf2を1.0Hzにすれば良い。 P形PSSもこれ
らの動揺にも感度を持っているが, 主としてローカル動揺に力点を置く設定となるよ う, f 1をO.7Hzにすれば良い。 また3 簡単のため, w1=1.0, W2=O.Oとした。
表3.3に示す解析条件の下で, 図2.8の4断面を対象に提案手法により最適化した結 果を表3.4に, シミュレーション検証の結果を図3.4に示す。
表3.3 解析条件
4つの系統条件の重み付け 重潮流軽潮流G1単独:G18単独=1
:20:20:1
ケース2,4,6については, 以下の2条件を満足する時点を採用。
-広域動揺第1 , 第2の両方あるいはどちらかのダンピング係数 PSS定数最適化結果の採用条件 が-0.2以下になる
. G 1およびG18のローカル動揺の両方のダンピング係数がー0.5程 度以下になる
シミュレーション時の系統事故条件 母線AB聞の送電線の3LG-0 (再開路無し)故障継続時間0.02sec
表3.4 P+ω形PSS定数最適化結果
ケース 倹討肉容 ピーク断面 ナイト断面
固有値(注1) 固有値(注1)
ベースケース(安定化対策無し)
+0.13 (0.30Hz) -D.O 1 W.49Hz)
ケース1 Gl 電協研2型PSS
-D.Ol (0.51Hz) -D.28 (O.77Hz)
GI8: PSS無し -0.92 ( 1.52Hz) ー1.05 (1.75Hz)
一一一卜一一一j 一一一(一一一}
従来型 のP形PSS を 愈適化
-D.20 (0.30Hz) ー0.14 W.49Hz)
ケース2 愚適化対象(
断面lま 41Jí面)-D.12 (0.53Hz) -0.37 (0.78Hz)
※ft適化繰返し回数249回
ー1.11 (2.00Hz) -D.47 (2.26Hz) ー1.80 (3.18Hz)
一0.53(3.48Hz)
Pω形形ののみみ でで 44断断面面をを対対象象に愈適化
-D.25 (O.33Hz) -0.18 (0.50Hz)
ケース3 にØ:適化-D.09 (O.54Hz) -D.37 (0.78Hz)
-P+ω形として採用+0.53 (2.18Hz) +1.25 (2.40Hz) +2.94 (3.56Hz) +3.93 (3.76Hz)
-D.25 (0.30Hz) -D 12 (O.50Hz)
P形ω形定微を同時に4断面を対象にft通化ケース4
ー0.11 (0.54Hz) -D.37 (0.78Hz)
※ft適化繰返し回数288回 -D.93 (1.83Hz) -D.64 (2.08Hz)
ーーート一一一)-1.15 (3.60Hz)
P 形を一割量無限大母線系統を対象にft適化
-D.l1 (0.30Hz) -D.09 (0.49Hz)
ケース5ω形をピーク,ナイト断面を対象に量適化 -0.12 (0.53Hz) ー0.37 (0.78Hz)
→P+ω形として燥用 一一一(一一一一}
ー1.56 (2.02Hz) +0.04 (3.23Hz) + 1.07 (3.44Hz)
<提案手法>
※鰻適化繰返し回敏188回-D.25 (0.31 Hz) -0.20 (O.50Hz)
ケース6 制御対象 周波数による匝有値感度重みづけし
-D.14 (0.53Hz) -D.36 (0.78Hz)
P+ω形PSS 定数を 4断面を対象に量適化-2.55 (2.04Hz) -D.94 (2.70Hz)
一一一{一一一一)ー1.42 (3.94Hz)
(;主1);を"1の数
字はダンピング係数(単位。I/sec}で負債が安定.
右側は:モードの周波数なお.一一ーはS�までは固有値が求まらなかったことを示す (注 2)最適化後のGl, G18 のPSS 定数。PIま!J.p形を ω はAω形を示す.
具体的な数字 の意味iま.伊lえばケース 3のGlのP の渇合( 1.41/0.75 0.17/0.68 2.25 ),
PS�νTラメータ値(;主2)
Gl :P 0.14/2.00 5.00
G18: PSSなし
G 1 :P 3.96/0.64 0.16/0.99 1.05
GI8:P 1.23/0.33 0.07/0.26 4.30
Gl :P 3.96/0.64 0.16/0.99 1.05
w
2.08/0.01 0.23/0.45 5.91 G 18:P 1.23/0.33 0.07/0.26 4.30
w
4.23/0.01 0.41/0.27 6.64
Gl :P 0.45/0.66 0.47/0.76 2.08
w
1.7210.52 0.75/0.58 6.69 GI8:P 6.49/0.36 0.1010.39 0.99
w
0.08/0.03 0.07/1.88 41.57
Gl :P 0.83/0.43 0.71/2.26 1.25
w
1.83/0.51 0.95/0.63 3.46 GI8:P 0.85/0.59 0.4211.04 3.42
w
3.14/0.01 2.69/0.62 3.23
Gl・P 0.84/0.05 0.85/2.74 0.77
w
1.63/0.32 1.0210.38 17.20 GI8:P 1.31/0.48 0.56/0.72 2.54
w
0.06/1.67 0.06/0.33 27.70
1.411ま1段目の位相補償畿の進み時定数。0.751立遅れE寺定数を0.171ま 2段目の位相補償器の進み時定数, 0.68は遅れ時定数
2.251まPSSゲインを表している。
-41-以下に3 各ケース毎の検討内容と定数最適化結果について簡単に説明する。
(a)ケース 1 : (ベースケース) PSS定数最適化前の値
(b)ケース 2 : 1 入力P形PSS定数の最適化ケースである。この結果が以降のP+ω形 PSS最適化結果との比較対象となる。PSS入力がlつだけでは, 広域動 揺とローカル動揺を両立させて十分安定化することは難しいことが分 かる。具体的には, 広域第1動揺の重潮流条件のダンピング係数は-0.20と十分である。軽潮流条件は-0.14と安定化できているがまだ向 上の余地が残っている。広域第2動揺は重潮流条件で-0.12,軽潮流 条件で-0.37 である。G1, G18ローカル動揺は,
重潮流条件では-1.11, -1.80と十分であるが,軽潮流条件では-0.47,
一0.53とあまり良好ではない。なお, 更に最適化回数を増やしても(300回) , 広域 第1 ,第2動揺の両者がともに-0.2以下となることはなかった。
(
c
)ケース3 : 2 入力P+ω形PSSで、あるが, P形3 ω形各々個別に4断面の系統条件を 対象に定数最適化し, その後それぞれのPSSをP+ω形として足し合わ せたケースである。P形, ω形単独の最適化結果は十分安定で、あるが (表3.5) , これを単純に足し合わせても表3.4のように, 個別結果で は安定であったローカル動揺が, 発電機Gl'
G 18ともに著しい不安定 へと変化した。この結果から, P形3 ω形同時に定数の最適化をする ことが必要不可欠であることが分かる。表305個別最適化結果
PSSタイプ 重潮流断面 軽潮流断面
-0.20 (0.30Hz) -0.14 (0.49Hz)
P形のみで-0.12 (0.53Hz)
一0.37(0.78Hz) 最適化実施-1.11 (2.00Hz)
一0.47(2.26Hz)ー1.80(3.18Hz) ー0.53(3.48Hz)
-0.06 (0.30Hz)
一0.08(0.49Hz) ω形のみでー0.11(0.53Hz) ー0.36(0.78Hz)
一0.62(1.71 Hz)-0.31 (1.94Hz)
一一(ー一一) 一0.54(3.01 Hz)(注)表中左:ダンピング係数
右:周波数(d)ケース4:周波数毎の感度係数重みづけの工夫をせずにP+ω形PSS定数を同時に最
適化したケースである。ケース2に比べ若干ローカル動揺が向上して いるが, 全体にほぼ同じ結果となった。すなわち, PSSを2入力にし ても3 適切な工夫をしないと広域動揺, ローカル動揺ともに十分に安 定化することは難しいことを明らかとした。なお, 繰り返し回数を 300と増やしてもケース2と同様, 両広域動揺が共に-0.2以下となる ことはなかった。
(e)ケース6 : (提案手法)
P+ω形PSS定数最適化の際, 周波数毎の感度係数重みづけの工夫をし たケースである。ケース2, 4に比べて, 広域動揺, ローカル動揺と もに一層のダンピング向上が得られ, 提案手法の有効性を明らかにし た。具体的には, 広域動揺は, 0.3Hz動揺が重潮流断面, 軽潮流断面 共一0.25, ー0.20と十分に安定である。0.5Hz動揺は重潮流断面が-0.14とまだ若干向上の余地があるが軽潮流断面は-0.36と十分に安定 である。ローカル動揺は,G1,G18のローカル動揺ほぼ全て-1.0以下 である。最適化回数も188回と少なくすることができた。 シミュレー ション結果を見てもケース2と比してその改善度合いが大きいことが 明らかである(図3.4(2),(6 )) 。
(4)解決した問題と残された課題
・解決した問題:複数の系統条件を考慮したP+ω形PSS定数最適化により,
ローカル動揺と広域動揺のロバストな安定化とダンピングの一層の向上 が実現できた。これにより, 実運用への適用が可能となった。
・残された課題:ω形PSSの広域動揺への感度が小さい発電機の場合3 安定化が困 難となる。現有設備の最大限利用の観点から3 任意の発電機で任 意の動揺を安定化できる手法が必要である。
-43-QIl
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(1)ケース1
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(2)ケース2
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(3)ケース3
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