このトピックでは、IBM i DDM のために用意されている言語、ユーティリティー、およびアプリケーショ ン・プログラムのサポートについて説明します。
VS 顧客情報管理システム (CICS) ファイルへのアクセスに関する言語固有の情報は、トピック『DDM で の IBM i と CICS 間の考慮事項』にあります。
DDM のプログラミング言語に関する考慮事項:
DDM は、ILE C、ILE COBOL、ILE RPG、PL/I PRPQ および制御言語 (対話式およびコンパイル済み形 式) でサポートされます。
DDM のすべての言語に関する考慮事項:
高水準言語 (HLL) プログラムにおいて DDM ファイルは、データ・ファイルとしても、またはソース・フ ァイルとしても使用することができます。
ただし、CL、データ記述仕様 (DDS)、および BASIC では、DDM ファイルをソース・ファイルとして使 用する場合は、サーバー・システムは IBM iまたはシステム/38 でなければならず、DDM ファイルによっ て参照されるファイルは、ターゲット IBM iまたはシステム/38 上でソース・ファイルとして定義されてい なければなりません。つまり、リモート・ファイルを前もってソース物理ファイル作成 (CRTSRCPF) コマン ドで作成するか、または物理ファイル作成 (CRTPF) コマンドで FILETYPE (*SRC) として作成しておく必
要があります。これらの制約事項は ILE RPG、ILE COBOL、および ILE C コンパイラーには適用され ず、IBM i および非 IBM i のどちらのサーバー・システムからでもソース・ファイルを使用できます。
サーバー・システムが IBM iまたはシステム/38 ではないときに、ソース・ファイル・メンバー 名を指定 した場合、 SRCMBR パラメーターに指定されたソース・メンバーの名前が SRCFILE パラメーターに指 定された DDM ファイルの名前と異なっていると、すべての HLL コンパイラーはコンパイルを終了しま す。
ローカル・ファイルにアクセスしたプログラムが、リモート・ファイルにアクセスすることになる場合、そ のプログラムを変更して再コンパイルすることを義務づけるある種の制約を受けることがあります。さら に、サーバー・システムが IBM iでもシステム/38 でもない場合は、外部記述データをローカル (クライア ント) システムに常駐させておかなければならない場合もあります。これらの制約事項に関してはすべて、
『DDM のプログラム変更要件』で説明しています。
サーバー・システムが IBM iでもシステム/38 でもない場合、オープン・フィードバックで返されるレコー ド数は有効でないことがあります。
SRCFILE パラメーターにライブラリー名を指定しなかった場合、 SRCFILE パラメーターに指定したファ イルと同じ名前を持ち、ライブラリー・リストで最初に見つかったユーザーのファイルが、ソース・ファイ ルとして使用されます。
IBM i DDM による HLL プログラムの入出力命令:
高水準言語命令は、キー順または非キー順操作のいずれも DDM によってサポートされます。
次の表の情報を参照してください。
表7. キー順または非キー順操作の場合に DDM がサポートする高水準言語命令
IBM i データベース操作
高水準言語 ILE RPG プログラミング
言語
ILE COBOL プログラミン
グ言語 BASIC PL/I
ファイル・オープン OPEN OPEN OPEN OPEN
ファイルの照会
読み取り (キー順アクセス) CHAIN (キー) READ INVALID KEY READ KEY READ EQUAL 最初/最終レコードの読み取
り1
*LOVAL *HIVAL READ FIRST LAST READ FIRST
LAST
READ FIRST LAST 次のレコードの読み取り READ READE2 READ <NEXT> AT END READ READ NEXT 直前のレコードの読み取り READP READ PRIOR AT END READ PRIOR READ PRV 次のレコードまたは直前の
レコードの読み取り3、次の 等しいレコード、直前の等 しいレコード、次の固有レ コード、直前の固有レコー ド
READ = =、
PRIOR
READ NXTEQL PRVEQL NXTUNQ PRVUNQ
読み取り (開始点を基準と した)4
CHAIN (rrn) READ RELATIVE KEY READ REC= READ KEY
レコード・アンロック EXCPT または次の入出力 命令
(次の入出力命令) (次の入出力
命令)
(次の入出力 命令) 強制データ終了 FEOD
表7. キー順または非キー順操作の場合に DDM がサポートする高水準言語命令 (続き)
IBM i データベース操作
高水準言語 ILE RPG プログラミング
言語
ILE COBOL プログラミン
グ言語 BASIC PL/I
ファイル位置付け5 SETGT SETLL START KEY GREATER KEY NOT LESS KEY EQUAL
RESTORE
レコード更新 UPDAT REWRITE6 REWRITE REWRITE レコード書き込み WRITE/ EXCPT WRITE6 WRITE WRITE レコード削除 DELET DELETE6 DELETE DELETE ファイル・クローズ CLOSE CLOSE CLOSE CLOSE
1 ILE RPG 言語の場合、ファイルのキー順アクセス・パスで DESCENDING を指定すると、 *LOVAL ではフ
ァイルの最終レコード、*HIVAL ではファイルの最初のレコードが取り出されます。
2 重複キー付きファイルの場合、ILE RPG 言語は READ NEXT 操作を実行してから、戻ってきたレコードの キーを対比して、そのレコードが修飾されているかどうかを判別します。修飾されていれば、そのレコード はプログラムに戻されます。修飾されていないならば、ファイルの終わりの標識が返されます。
3 リモート・ファイルが非 IBM iにあれば、上記の操作を DDM を使用して行うことはできません。
4 IBM i アプリケーション・プログラムは、1 つのファイルにつながるキー順 アクセス・オープン・データ・
パスをオープンしてから、キー順アクセス方法と相対レコード ・アクセス方法の両方を使用してそのファイ ルのレコードにアクセスすることができます。 DDM で混合アクセス・アクセス方法がサポートされていて も、サーバー・システム (システム/36 など) ではこの方式がサポートされていない場合があります。この場 合、サーバー・システムがレコード番号別混合 アクセス方法をサポートしており、DDM ファイルでその方 式が指定されていれば、IBM i で、非 IBM i ターゲット・サーバーにあるキー付きファイルへの相対レコ ード・アクセスを実行できます。IBM iでは、レコード番号別混合アクセス方法は、DDM ファイル作成 (CRTDDMF) コマンドで ACCMTH(*ARRIVAL *BOTH) を指定します。これらの値を DDM ファイルに指定 せず、さらにサーバー・システムが混合アクセス・アクセス方法のサポートもしない場合には、キー付きフ ァイルに対する相対レコード操作は拒否されます。
5 位置決め操作 (ILE RPG 言語の場合は SETxxILE COBOL 言語の場合は START) では、レコード・データ はアプリケーション・プログラムに戻されません。 また、このような操作を行うと、ランダム処理のために ファイルがオープンされます。
6 索引付きファイルまたは相対ファイルを変更する ILE COBOL 操作では、レコードを処理対象にするための 操作の前に、レコードをロックすることができます。
表8. キー順または非キー順操作の場合に DDM がサポートする高水準言語命令
IBM i データベース操作
高水準言語
CL ILE C プログラミング言語
ファイル・オープン OPNDBF FOPEN、FREOPEN ファイルの照会 OPNQRYF
読み取り (キー順アクセス)
最初/最終レコード読み取り
次のレコードの読み取り RCVF FREAD、FGETC 直前のレコードの読み取り
次のレコードまたは直前のレコードの 読み取り : 次の等しいレコード、直 前の等しいレコード、次の固有レコー ド、直前の固有レコード
表8. キー順または非キー順操作の場合に DDM がサポートする高水準言語命令 (続き)
IBM i データベース操作
高水準言語
CL ILE C プログラミング言語
読み取り (開始点を基準とした)
レコード・アンロック (次の入出力命令)
強制データ終了 FFLUSH
ファイル位置付け POSDBF FSEEK、FSETPOS
レコード更新 FWRITE、FPUTC、FFLUSH
レコード書き込み FWRITE、FPUTC、FFLUSH レコード削除
ファイル・クローズ CLOF FCLOSE
DDM のコミットメント制御サポート:
IBM i アプリケーション・プログラムでは、リモート IBM i オペレーティング・システムでトランザクシ ョンをコミットしたりロールバックすることができます。
ただし、DDM は、IBM i ジャーナル・コマンド (CRTJRN、 CRTJRNRCV、および STRJRNPF) をサポートし ません。 アプリケーションを実行するには、あらかじめターゲット IBM i オペレーティング・システム で、コミットメント制御の下で使用する回復可能資源用のジャーナルを作成してから、コミットメント制御 の下でオープンする物理ファイルのジャーナル処理を開始し、クライアント・システムで、コミットメント
制御開始 (STRCMTCTL) コマンドを発行する必要があります。STRCMTCTL コマンドは、DDM ファイルに対
して 通知オブジェクト (NTFOBJ) コマンドをサポートしません。 リモート・システムにジャーナル処理を 設定する別の方法は、DDM がサポートする SBMRMTCMD を使用し、リモート・ファイルをジャーナルする ためにサーバー・システムに対するジャーナル・コマンドを実行要求します。
DDM 会話が 2 フェーズ・コミットメント制御を使用できるようにするには、DDM 会話を保護すること が必要です。DDM 会話を保護するには、該当する DDM ファイルを作成するときに、保護会話
(PTCCNV) パラメーターを *YES に設定しておく必要があります。保護会話 (PTCCNV) パラメーター は、アドレス・タイプが *SNA および *IP の場合に、*YES の値を許可します。*IP アドレス・タイプに PTCCNV(*YES)) を設定するには、リモート・ロケーション (RMTLOCNAME) パラメーターに *RDB を 指定して、リレーショナル・データベース (RDB) パラメーターに RDB を指定します。 RDB リレーショ ナル・データベース・ディレクトリー項目には、*IP または *SNA のいずれかを指定できます。RDB ディ レクトリー項目を追加するには、RDB ディレクトリー項目の追加 (ADDRDBDIRE) コマンドとリレーショ ナル・データベース・ディレクトリー項目の処理 (WRKRDBDIRE) コマンドを参照してください。
コミットメント制御を使用した DDM ファイルの用法:
コミットメント制御の下でオープンされる DDM ファイルを処理する際には、以下の制約事項を考慮する 必要があります。
v コミットメント制御の下で複数の DDM ファイル (PTCCNV(*NO) 指定で) をオープンする場合は、各 ファイルとも次の項目は同じになるようにしてください。
– リモート・ロケーション名 – ローカル・ロケーション名 – 装置
– モード
|
|
|
|
|
|
|
|
|
– リモート・ネットワーク ID
– トランザクション・プログラム名 (TPN) – ユーザー ID
– 活動化グループ番号 – オープンの有効範囲
この規則の例外として、コミットメント制御の下にオープンする DDM ファイルの有効範囲がすべて、
ジョブ・レベルまでになっている場合があります。このような場合、活動化グループ番号は無視される ため、一致している必要はありません。
v DDM ファイルとリモート SQL オブジェクト (分散リレーショナル・データベース体系、DRDA) をコ ミットメント制御 (PTCCNV(*NO) を指定) の下で実行するときは、ファイルとオブジェクトの次の項目 が同じになるようにしてください。
– リモート・ロケーション名 – ローカル・ロケーション名 – 装置
– モード
– リモート・ネットワーク ID – TPN
– ユーザー ID
– 活動化グループ番号 – オープンの有効範囲
v DDM ファイル (PTCCNV(*YES)) を出力、更新、または削除用にオープンしている (入力専用でオープ ンしているのではない) 場合、1 フェーズ DDM または DRDA 会話を活動化することはできません。
v DDM ファイル (PTCCNV(*YES) 指定で) を使用している場合、そのファイルは、2 フェーズ・コミッ トメント制御プロトコルをサポートするターゲット IBM i を指している必要があります。
v DDM ファイル (PTCCNV(*NO) 指定で) とローカル・データベース・ファイルを、同一活動化グループ 内のコミットメント制御の下で同時にオープンすることはできません。
v コミットメント制御の有効範囲がジョブ・レベルまでのときには、DDM ファイル (PTCCNV(*NO) 指定 で) とローカル・データベース・ファイルを、同一ジョブ内で同時にコミットメント制御の下でオープン することはできません。
v コミットメント制御の下で DDM ファイルをオープンし、その有効範囲をジョブ・レベルまでに制御す る場合、あらかじめ コミットメント制御開始 (STRCMTCTL) コマンドで CMTSCOPE (*JOB) を指定して おかなければなりません。
v コミットメント制御の有効範囲がジョブ・レベルまであることを前提としたプログラムを呼び出すため に、リモート・コマンド投入 (SBMRMTCMD) コマンドを使用することはできません。この場合、DDM タ ーゲット・ジョブでのコミットメント制御の有効範囲は常に活動化グループ・レベルまでであるため、
そのプログラムは失敗します。
v コミットメント制御を開始したり終了したりするのに、SBMRMTCMD コマンドを使用することはできませ ん。
v コミットメント制御の下で稼働するシステムで指定するサーバー・システムも、同じく IBM i でなけれ ばなりません。