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第 5 章 アルミ棒地山を用いた二次元模型実験

5.6 実験結果および考察

5.6.2 Case-2

図 5-19 Case-2圧縮ひずみ分布③

図 5-17と図 5-19より,天端部においてはトンネル掘削の進行に伴い圧縮ひずみが増 加している.これは,本実験では重力場で実施したため内空変位がある程度の大きさに なると重力場が卓越し,内空変位に偏りが発生することで局所的な応力集中が生じたこ とが原因として考えられる.

また,テフロンシート引き抜きごとの圧縮ひずみの推移を図 5-20~図 5-22に示す.

図 5-20 Case-2圧縮ひずみ推移①

図 5-21 Case-2圧縮ひずみ推移②

図 5-22 Case-2圧縮ひずみ推移③

図 5-20~図 5-22より,Case-1において起こっていた内空変位を与えることによる圧 縮ひずみの減少が起こっておらず,ひずみが平坦になっていることが分かる.これは,

トンネル模型(直径60mm)の掘削模擬と,トンネル模型(直径89mm)を押し入れた ことによって圧縮ひずみの減少が起こり,トンネル模型(直径89mm)の掘削の段階で はそれ以上の減少がなかったと考えられる.また,Case-1とCase-2の内空変位1.8mm の時点の圧縮ひずみには明確な差異はなかった.

つまり,既設トンネルの掘削によるゆるみ領域の発生によって,拡幅トンネルの支保 構造に働く応力は減少されるが,その減少される値は,その断面積の新設トンネルの掘 削により減少される支保構造に働く応力の値と大きな差はないと考えられる.

また,Case-2におけるアルミ棒変位の結果を図 5-23に示す.

図 5-23 Case-2アルミ棒変位

図 5-23より,トンネル模型(直径60mm)に内空変位1.2mmを与えた際に,0.6mm 程度のアルミ棒の変位がみられる.このことから,内空変位を与えることでアルミ棒が トンネル中心方向に移動し,実際のトンネルの掘削挙動を再現できていることが確認で きた.

また,トンネル模型(直径89mm)設置時にはトンネル模型(直径60mm)を掘削し た後,およそ1.5mm程度のアルミ棒の変位がみられる.このアルミ棒の変位から,ト ンネル模型(直径89mm)を押し込み設置することによって,掘削挙動の模擬がされて いると考えられる.

トンネル模型(直径89mm)掘削時には,トンネル模型を設置した後,およそ1.5mm 程度のアルミ棒の変位がみられる.これは,トンネル模型(直径60mm)の掘削時と同 様に,掘削挙動が再現できていることが確認できた.

トンネル模型(直径89mm)設置時点のアルミ棒変位が1.2mm以上の範囲を表した図 を図 5-24に示す.

図 5-24 トンネル模型(直径89mm)設置時アルミ棒変位

図 5-24の赤線の内側の範囲は,トンネル模型(直径60mm)の内空変位として与え

た1.2mm以上の変位を起こしている.

よって,トンネル模型(直径89mm)掘削時には,トンネル模型周辺には図 5-24の 赤線の内側の範囲にゆるみ領域のようなものが形成されていると考えられる.

したがって,既設トンネルのゆるみ領域内で拡幅掘削を行うと判断できる場合の支保 の規模は,同じ断面の新設トンネルを掘削する場合に適用される標準支保パターンを使 用すれば構造上の問題は少ないことが明らかになり,この結果は第3章の検討結果とも 整合することが分かった.

第 6 章

結論

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