• 検索結果がありません。

CMC の効果測定

ドキュメント内 ソフトウェア開発に関する研究 (ページ 102-106)

6.5 カーソル移動実験の結果

6.5.3 CMC の効果測定

A氏には独立制御モードで設定値SAを適用して5試行,B氏には独立制御モードで設 定値aB1aB2を適用して合わせて5試行のカーソル軌跡記録とカーソル移動実験を再度 実施した.

CMC適用後のカーソル軌跡記録を A氏は図37(a)に,B氏は図37(b),図 37(c)に示 す.両ユーザとも図36に近い軌跡となった.A氏はCMC適用前(図35(a))と比べると,

カーソル移動操作がしづらいと訴えあったRh方向への操作の傾きが制御され補正されて いるのがわかる.B氏は倍率が大きくなったので,特にCMC適用前(35(b))の上下方 向のジグザグした動きがなく目標線まで達するようになった.

操作しづらかったカーソル移動方向と総括的な意見を聞いたところ,A氏からは「Rh 方向が特に動かしやすくなり,まっすぐカーソルが動くようになった」「全ての方向がス ムーズに動くようになった」「指を動かす回数が減ったように感じる」「がんばって指を動 かさなくてもよい」「慣れてくると良さは感じなくなりそうだが,元の設定(CMC適用前) に戻すと今までのやりづらさがはっきりわかる」という回答を得た.また,CMC適用前 の特定の方向への操作のしづらさの訴えはなくなった.

B氏からは独立制御モード設定値aB2 では,「思った方向にカーソルが動いてくれない 時や,違った方向に動いてしまう感じがする」という回答で,設定値aB1 では「手指の疲 れにかかわらず全体的にカーソルが速く動いてくれることが一番楽に感じる」という回答 を得た.CMC適用前の特定の方向への操作のしづらさについては「なくなることはない が,かなり楽になる」という回答を得た.

(a) A (b) B(設定値aB1)

(c) B(設定値aB2)

37 CMC適用後のカーソル移動軌跡

CMC適用前後のカーソル総移動時間比較を図38に示す.A氏,B氏ともCMC適用後 のカーソル総移動時間は短くなった.A氏の場合は有意差が認められ(p < 0.01)CMC 適用前のカーソル移動総時間の平均値とレンジは,それぞれ32.6sec,5.6sec であった

が,CMC適用後は 20.4sec,6.9secとなり,平均時間が10sec以上短くなった.レンジ

は1.3sec大きくなったものの,CMC適用後の最大値はCMC 設定前の最小値よりも下

回っていた.B氏の場合,CMC適用前後の試行回数が異なるため,有意差検定(対応の あるt 検定)ができなかった.CMC適用前の平均値とレンジは48.2sec,13.2secであっ た.CMC適用後の設定値aB1aB2 適用時の平均値とレンジは,44.2sec11.1secとな り,CMC適用前よりも平均時間は4sec,レンジは2sec小さくなった.設定値aB2 を適 用時の最大値は,CMC設定前の最小値よりも下回った.しかしながら,図38に示した 個々の総移動時間結果のばらつき具合からは有意差はないと読み取れた.

次にCMC適用前後の方向別移動時間の比を図39に示す.A氏は移動時間がかかって いた右方向への操作を方向制御したことにより短くなり,全方向が同程度の速さで移動で きるようになった.B氏の場合はCMC適用前とは異なる分布となった.

6 カーソル移動制御ソフトウェアのユーザビリティ実証評価

15     20     25     30     35     40     45     50     55     60    

適用前 設定SA   適用前 設定aB1   設定aB2  

カーソル移動総時間(sec)  

A氏                                        B氏 38 カーソル総移動時間の比較

(a) A (b) B

39 方向別移動時間比の比較

CMC 適用前後の初動方向の割合を表 25 に示す.ユーザごとに比較すると,A 氏は CMC適用前後とも変化はなかった.B氏にはCMC適用前と適用後の2設定値に対して,

Fisherの性格かつ率検定を行ったところ p=0.06となり,差が認められる傾向にあった.

CMC適用前後のターゲット接近方法の分布{Fw, Ss, Op}の違いについて,Fisherの正 確確率検定を行ったところ,A氏の場合はCMC適用前に操作がしづらいと回答のあった 移動方向である,DvRdLdに有意差が見られた(p<0.01)B氏の場合はMC適用前 に操作がしづらいと回答のあった移動方向である,DvRd以外に,LhRhLuRuに 有意差が見られた(p <0.05).この有意差のあった方向のみをA氏は図40に,B氏の場 合を図41に示す.

25 初動方向の割合比較

CMC適用 Fw Ss Op

A 100% 0% 0%

100% 0% 0%

72% 16% 13%

B ,設定値aB1 75% 21% 4%

,設定値aB2 63% 25% 13%

50%  

55%  

60%  

65%  

70%  

75%  

80%  

85%  

90%  

95%  

100%  

Dv Rd Ld

Op   Ss   Fw  

(a) CMC適用前

50%  

55%  

60%  

65%  

70%  

75%  

80%  

85%  

90%  

95%  

100%  

Dv Rd Ld

Op   Ss   Fw  

(b) CMC適用後 40 CMC適用前後のターゲット接近操作の比較(A)

50%  

55%  

60%  

65%  

70%  

75%  

80%  

85%  

90%  

95%  

100%  

Dv Rd Lh Rh Lu Ru

Op   Ss   Fw  

(a) CMC適用前

50%  

55%  

60%  

65%  

70%  

75%  

80%  

85%  

90%  

95%  

100%  

Dv Rd Lh Rh Lu Ru

Op   Ss   Fw  

(b) CMC適用後

41 CMC適用前後のターゲット接近操作の比較(B,設定値aB1)

6 カーソル移動制御ソフトウェアのユーザビリティ実証評価

ドキュメント内 ソフトウェア開発に関する研究 (ページ 102-106)