2.7.6 個々の試験のまとめ
2.7.6.5 C 型慢性肝炎患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験(JV15725)
参考資料である
C
型慢性肝炎患者を対象とした第Ⅲ相臨床試験(JV15725)の概要表を表2.7.6.5-1に示す。
表 2.7.6.5-1 第Ⅲ相臨床試験(JV15725)の概要表
治 験 の 標 題 :Ro25-8310(ペグインターフェロン アルファ-2a)と
Ro20-9963(リバビリ
ン)併用投与によるC
型慢性肝炎に対する第Ⅲ相臨床試験治 験 責 任 医 師 :久保木 真 他計43名
実施医療機関:川崎医科大学附属病院 内科学(肝・胆・膵)他計43施設 公表文献(引用文献):なし
治験期間 : 年 カ月
第1症例の同意取得日 :20 年 月 日(症例番号:1058)
最終症例の最終観察日 :20 年 月 日(症例番号:1151)
開発のフェーズ:第Ⅲ相
目 的:
(1) IFN
未治療でウイルスサブタイプがジェノタイプ 1b のC
型慢性肝炎患者に対するRo25-8310(PEG-IFNα-2a)と Ro20-9963(リバビリン)併用投与による有効性及び安全性を,
PEG-IFNα-2a
単剤投与と比較する。なお,併せてIFN
既治療のC
型慢性肝炎患者に対するPEG-IFNα-2a
とリバビリン併用投与による有効性及び安全性を検討する。(2) C
型慢性肝炎患者におけるPEG-IFNα-2a
とリバビリンの薬物動態及び薬物間相互作用を検 討する(特定施設にて実施)。治 験 方 法:
IFN
未治療でウイルスサブタイプがジェノタイプ 1b のC
型慢性肝炎患者に対して,PEG-IFNα-2a
単剤投与群及びPEG-IFNα-2a
とリバビリン併用投与群を中央登録法による多施設共同二重盲検並行群間試験にて実施した(二重盲検群)。
IFN
既治療のC
型慢性肝炎患者に対して,PEG-IFNα-2a とリバビリン併用投与群の中央登 録法による多施設共同オープン試験で実施した(非盲検群)。症 例 数:
目標症例数: 300例(二重盲検群 200例,非盲検群 100例)
登録例数: 301例(二重盲検群 201例,非盲検群 100例)
投与症例数: 300例(二重盲検群 200例〔PEG-IFNα-2a:101例,
PEG-IFNα-2a +リバビリン:99例〕,非盲検群 100
例)FAS
*: 300例(二重盲検群 200例〔PEG-IFNα-2a:101例,PEG-IFNα-2a +リバビリン:99例〕,非盲検群 100
例)FAS-1bHigh
**: 273例(二重盲検群 192例〔PEG-IFNα-2a:96例,PEG-IFNα-2a +リバビリン:96例〕,非盲検群 81
例)PPS
***: 272例(二重盲検群 184例〔PEG-IFNα-2a:95例,PEG-IFNα-2a+リバビリン:89例〕,非盲検群 88
例)安全性解析対象集団: 300例(二重盲検群 200例〔PEG-IFNα-2a:101例,
PEG-IFNα-2a+
リ バ ビ リ ン:99例 〕 , 非 盲 検 群100
例)*:Full Analysis Set(治験薬が1回でも投与され,かつ,投与後の有効性の観察が1回でも行わ
れた症例)**:FAS
解析対象集団のうちジェノタイプ1b高ウイルス量(≥ 100 KIU/mL)の症例***:Per Protocol Set(最低限の治験治療規定を完了しており,重大な治験実施違反がない症
例)ペガシス/コペガス
2.7.6
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診断及び主要な組入基準:
20歳以上,肝硬変を伴わない C
型慢性肝炎患者のうち,選択基準(投与前70日以内に血清中
HCV-RNA
陽性の患者,登録前12カ月以内に肝生検が施行され,慢性肝炎と組織診断された患者他8項目)を満たし,かつ,除外基準(規定の期間内に併用禁止薬の投与を受けた患 者,C 型慢性肝炎以外のその他の慢性肝炎の患者,悪性腫瘍の患者,白血球数3,000 /mm3未 満の患者,血小板数90,000 /mm3未満の患者,投与前70日以内に抗
IFNα-2a
抗体陽性の患者他24項目)に抵触しない患者を対象とした。なお,性別は問わない。
被験薬,用量及び投与方法,ロット番号:
二重盲検PEG-IFNα-2a:180 μg
週1回48週間皮下投与Lot No.
リバビリン:600 mg,800 mg,1000 mg又はプラセボ
1日2回に分けて48週間経口投与 Lot No.
非盲検PEG-IFNα-2a:180 μg
週1回48週間皮下投与Lot No.
リバビリン:600 mg,800 mg,1000 mg
1日2回に分けて48週間経口投与 Lot No.
治 療 期 間:
投与期間48週間,経過観察期間24週間 評 価 基 準:
(1)
有効性< 主要評価項目 >
投与終了後24週時におけるウイルス学的効果(HCV-RNA陰性化)< 副次的評価項目 >
投与終了後24週時における生化学的効果(ALT正常化)
投与終了後24週時におけるウイルス学的効果(HCV-RNA 陰性化)及び生化学的効果(ALT正常化)の総合評価
投与終了時におけるウイルス学的効果(HCV-RNA陰性化)
投与終了時における生化学的効果(ALT正常化)
各測定時点におけるウイルス学的効果(HCV-RNA陰性化)(2)
安全性(有害事象)
自他覚的症状
体重,バイタルサイン(体温,血圧,脈拍数)
心電図
臨床検査値血液学的検査〔赤血球数,ヘモグロビン,ヘマトクリット,白血球数,白血球分画(好 中球,好酸球,好塩基球,リンパ球,単球),血小板数,PT,APTT〕
血液生化学検査(AST,ALT,γ-GTP,LDH,総ビリルビン,ALP,総蛋白,アルブミ ン,BUN,クレアチニン,尿酸,Ca,P,コレステロール,トリグリセリド,
グルコース,CRP)
甲状腺機能検査(TSH, FT3, FT4)
尿検査(潜血,蛋白,糖)
(3)
薬物動態血清中
PEG-IFNα-2a
濃度,血漿中リバビリン濃度,薬物動態パラメータペガシス/コペガス
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統 計 手 法:
(1)
有効性1)
併用群と非併用群の比較(二重盲検)投与前の
HCV-RNA
量を層別したCochran-Mantel-Heanszel(CMH)検定を用いて,層を併
合した併用群と非併用群の共通オッズ比が1であるという帰無仮説を有意水準5%で検定し た。また,層を併合した併用群と非併用群の共通オッズ比の95%信頼区間を算出した。更 に,投与前の
HCV-RNA
量と投与群の交互作用を探索的に検討した。投与前HCV-RNA
量の 層別は,盲検下レビュー時に再考したが割付時の因子の層別方針に従うこととした。投与群ごとに有効率とその95%信頼区間を算出した。
性別,年齢,体重,組織進展度,投与前
ALT
値等の背景因子については,共変量としての 影響を探索的に検討し,共変量と考えられる場合には,ロジスティック回帰モデル又は層別 を用いた解析を行い,探索的に群間比較を行った。2)
非盲検併用群の解析有効率とその95%信頼区間を算出した。また,ジェノタイプ 1b 高ウイルス量(≥100
KIU/mL)患者について IFN
治療歴(再燃例,無効例)別に有効率とその95%信頼区間を算出した。
(2)
安全性有害事象(自他覚的症状・臨床検査値異常変動等),重篤な有害事象について投与群別に 発現例数,総発現件数,発現率を集計した。発現例数,発現率については器官別大分類別に 集計した。更に,重症度,因果関係及び発現時期別に集計した。主な有害事象の初回発現時 期,持続期間について探索的に検討した。有害事象による中止症例について投与群別の中止 率,中止理由別の集計を行い,Kaplan-Meier法により中止時期を比較した。
臨床検査値については,投与群及び時期ごとに基本統計量(例数,平均値,標準偏差,中 央値,最小値,最大値)を算出した。また,経時推移図を作成し,経時的なプロファイルに ついて検討を行った。更に,ヘモグロビン,好中球,血小板等,特記すべき項目について は,各症例の最高時程度の値をグレード別に集計した。
(3)
薬物動態二重盲検下(リバビリン併用群又は非併用群)にて測定された投与12週時の
PEG-IFNα-2a
の血清濃度と,その薬物動態パラメータを,群間で比較し,薬物相互作用の検討を行った。特に
AUC
については,両群のAUC
の対数変換値の平均値の差の90%信頼区間がlog(0.70)~
log(1.43)の範囲に入ることをもって薬物相互作用がないと判定した。
非盲検群にて測定されたリバビリンの血漿中濃度より,経時プロファイルを検討し,薬物 動態パラメータを算出した。また,本治験における
AUC
の平均値の90%信頼区間が,海外 第Ⅲ相試験(NV15801)におけるAUC
の平均値の ± 20%の範囲内に収まるかどうか検討し た。ペガシス/コペガス
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要約-結論:
解析対象:
解析は,下記の解析対象集団に対して行った。
有効性対象集団FAS(Full Analysis Set):
症例登録後治験薬が1回でも投与され,かつ,投与後の有効性の観察が1回でも行われた 症例
有効性の参考解析FAS-1b High:
割付後治験薬が1回でも投与され,かつ,投与後の有効性の観察が1回でも行われた症例 のうちジェノタイプ 1b高ウイルス量(≥ 100 KIU/mL)症例
PPS(Per Protocol Set):
最低限の治験治療規定を完了しており,主要変数の測定値が利用可能で,登録基準違反 等の重大な治験実施計画書違反がない症例
安全性解析対象集団症例登録後治験薬が1回でも投与され,かつ,安全性に関する観察・検査が1回でも実施 された症例
有効性の結果:
< 二重盲検群 >
FAS
解析対象集団における有効性を下記に示した。主要評価項目である投与終了後24週時におけるウイルス学的効果は
PEG-IFNα-2a+プラセボ
群で25.7%(26/101),PEG-IFNα-2a+リバビリン併用群で60.6%(60/99)とPEG-IFNα-2a+リ
バビリン併用群がPEG-IFNα-2a+
プ ラセボ群に比し有意に高かった(P<0.001,Cochran-Mantel-Heanszel
検定)。副次的評価項目についても投与終了後24週時における生化学的効果並びにウイルス学的効 果及び生化学的効果の総合評価は,PEG-IFNα-2a+リバビリン併用群が
PEG-IFNα-2a+プラセ
ボ群に比し有意に高かった(P<0.001,Cochran-Mantel-Heanszel検定)。項 目
CMH検定 共通オッズ比
( リ バ ビ リ ン/プ ラ セ ボ)
PEG-IFNα-2a+
リバビリン併用群 PEG-IFNα-2a+プラセボ群
主要評価項目
投与終了後24週時におけ るウイルス学的効果
25.45(P<0.001)
4.55(2.48-8.37) 60.6%(60/99) 25.7%(26/101)
副次的評価項目
投与終了後24週時におけ る生化学的効果
17.28(P<0.001)
3.50(1.92-6.38) 73.7%(73/99) 45.5%(46/101)
投与終了後24週時におけ るウイルス学的効果及び 生化学的効果の総合評価
22.97(P<0.001)
4.27(2.32-7.87) 58.6%(58/99) 25.7%(26/101)
投与終了時におけるウイ ルス学的効果
3.019(P=0.082)
1.95(0.91-4.18) 86.9%(86/99) 78.2%(79/101)
投与終了時における生化 学的効果
1.214(P=0.270)
1.39(0.77-2.51) 69.7%(69/99) 62.4%(63/101)
また,投与前のウイルス定量値(アンプリコア HCV-RNA Ver.2)で層別した投与終了後24 週時のウイルス学的効果は,100 KIU/mL 未満,100 KIU/mL 以上500 KIU/mL 未満,500
KIU/mL
以上850 KIU/mL未満,850 KIU/mL以上の4層においてPEG-IFNα-2a+プラセボ群で 60.0%(3/5),38.5%(10/26),22.2%(6/27),16.3%(7/43)と高ウイルス量になるに従
い有効性が低くなるのに対し,PEG-IFNα-2a+リバビリン併用群は100.0%(3/3),57.1%(12/21),65.6%(21/32),55.8%(24/43)であり,いずれの層においても50%以上の高い