1校
その内容 の結果 を表 36‐
2に
示す。1学
年 「読み物」3校
、3学
年 「その他」1校
で あつた。3学
年 の回答 は人物名 だけであつた記述 のあった内容 を表36‐
3に
示す。記述のあつた内容 は、1学
年では、事例か ら具 体的な支援 グ ッズが紹介 してある奥平綾子著 「自閉症・発達障害の人 と伝 え合お う、わか りあお う」(エス コアール)、 指が生まれつ きない女の子の話 のたばたせ いいち著
「さっちゃんのまほ うのて」(偕成社)、 アスペルガー症候群 の特徴 と接 し方 の こつ を 具体的に説 明 して ある広瀬宏之著 「図解 よくわか るアスペルガー症候群」(ナツメ社)
が挙 げ られた。
表
36‑2教
材の分類読み物 映 像 疑似 体 験 その他
1学
年(n=3) 3 0 0 02学
年(n=o) 0 0 0 03学
年(h=1) 0 0 0 1表
36‑3教
材の内容1学年(n=3) 奥 平綾 子著 「 自開症・発達 障害 の人 と伝 え合 おう、わ か りあおう」
エスコアール たばたせいいち著 「さつちゃんのまほうのて」 偕成社 広瀬宏之著 「図解よくわかるアスペルガー症候群」 ナツメ社
3学
年 (n=1) 中尾繁樹第 IV章 考察 第 1節 障害理解教育への意識についての現状 1.回
答者 の属性学校 によって障害理解教育 に詳 しい教員 の校務分掌や教育課程が様 々であることが 予想 されたので、回答者 をこち らで指定せず に、学校長 が障害理解教育について詳 し い教員 を選び、その教員 に回答 を依頼す る形式 に した。 回答者 に特別支援 コーデ ィネ ー ターが多かった ことにういては、文部科学省 の報告の特別支援教育の中に障害理解 教育 を位置づける とい うことが関係 してい ると考 え られ る。 また、校務分掌では、道 徳担 当、特別活動担 当、総合的な学習 の時間担 当が少 な く、特別支援学級担任や通級 指導担 当が多かった。 この ことか ら、教員 には、教育課程 の中に障害理解教育 を位 置 づ けるとい う認識 が浸透 していない ことや発達障害 に関す る障害理解教育 とい えば、
特定理解教育である とい う意識 があるのではないか と考 え られ る。 また、その必要性 について も十分な理解 が得 られ ていない可能性がある。
2.発
達障害 に関す る障害理解教育の意義・必要性1)障
害理解教育の必要性発達障害に関す る障害理解教育の必要性 について、表4、 5、
6か
ら「必要である」と「どち らか とい えば必要である」 を合わせ た ものを比較す る とそれ らの必要性 はほ ぼ同 じであつた ことか ら、教員 の意識 として、発達障害 に関す る障害理解教育 は、特 定理解教育だけでな く、一般理解教育 も必要である と認識 されてい ることが示唆 され る。 これは、堀尾 ら (2000)と 同 じ結果 になつたが 「必要である」だけで比較す る と 今 回の結果 は、12.0%以上低 かつた。イ ンクルー シブな教育環境 の整備 が求 め られ る 中で、定型発達の生徒へ の障害理解教育 による環境整備 は必要不可欠である。学校 に お ける障害理解教育の担 う重要性 を考 えると、今後 、義務教育で どの時期 か らどの よ うな 目的で障害理解教育 の実施 を してい くのかを検討 しなが ら、その必要性 について 中学校や教員 に啓発 してい くことが大切であると考 え られ る。
2)一
般理解教育の開始時期発達障害に関す る一般理解教育の開始時期 については、「小学校就学前」か ら「小学 校高学年」まで幅広い回答があつた。今枝 ら
(2013a)で
は、「小学校高学年」力`他 に 比べ1%水
準で有意 に高かつたが、今 回の調査ではそれ ほ どの差はみ られ なかつた。この回答 の幅の広 さについては、教員 の発達障害 に関す る一般理解教育のね らいの違 いが
1つ
の要因 として挙 げ られ る。例 えば、発達障害に関す る一般理解教育 のね らい や 目的を発達障害のある人 との関わ りとす るのか、発達障害の知識理解 とす るのかに よるものな どである。 しか し、 この よ うな幅広い差が出た ことについては、教員 が発 達障害 に関す る一般理解教育 を想像す ることが難 しく回答 しづ らかった ことも考 え られ、その認識 が教員や 中学校 に浸透 していない可能性があると推測 され る。 また、そ の他 の記述では、道徳 の一環 として義務教育か ら取 り組む ことや定型発達の生徒の発 達段階に応 じて始 めるこ と、学校 での一般理解教育の系統的かつ継続的な取 り組みが 必要であることな どがあ り、今後 の一般理解教育は、義務教育の中で生徒 の発達段階 に合 わせたね らいのもと、系統的、継続的に実施 され ることが望まれ る。
3)一
般理解教育のね らいや 目的 となる内容発達障害に関す る一般理解教育のね らいや 目的 となる内容 について、表
8か
ら中学 校 においては、「サポー ト方法の理解」、「障害 に対す る知識理解」がね らいの中心であ り、「障害者 をめ ぐる状況理解」、「生徒 自身の生活や社会 に 目を向け させ ること」につ いては、ね らい として挙 げ られ に くい ことが示唆 された。ね らいの中心が2つ
になつ た ことについては、一般理解教育の内容 に特定理解教育の要素が多 く含 まれているこ とが考 え られ る。 しか し、障害のある生徒 のサポー ト方法や知識 の理解 は必要である が、社会で生 きてい く生徒 に とって、限 られたね らいの教育ではな く、一般的なサポ ー ト方法や知識 の理解 はもとよ り、その他のね らいを含んだ一般理解教育 を受けるこ とは、 とて も重要 なことである。今後 、発達障害のある人の心情や状況理解 、 自分 の 生活や社会 に 目を向け させ ることをね らいに した一般理解教育の必要性 を更に中学校 に浸透 させ る必要がある と考 え られ る。そのためには、教員 の意識 について検討す る 必要性 がある。3.教
員の意識1)教
員 の意識 の差表9、 表
10か
ら教員 は、一般理解教育 を専門知識 のある教員だけでな く、すべての 教員 によって実施 され るべ きであ り、発達障害について学び、専門性 を高 める必要が あることを意識 していた。 しか し、全教員 は発達障害に関す る一般理解教育 をこれ ま での経験で指導ができるかについては、表11か
ら教員 によつて意識 の差がみ られた。教員 の意識 は、学校 にお ける教育活動全般 に関わつて くるものであ り、その意識 の差 による指導が生徒 に与 える影響 は大 きい。教員 の経験 による指導 も大切 ではあるが、
一般理解教育 は、特 に正 しい知識 を身 につ けた上で指導 してい くことが重要であ り、
その必要性 も含 めた共通の認識 の もとに進 め られ るべ きものであると考 え られ る。
2)系
統的なプ ログラムの開発 と教員 の意識や専門性 の向上 とのつなが り表
12か
ら、「つ ながる」、「どち らか とい えばつながる」を合 わせ ると94.8%で
あっ た。 それ は、プ ログラムが開発 され、具体的な授業案のもとに実施す るこ とができれ ば、その授業 の準備段階で教員 が教材 について学ぶ ことができ、意識 の向上や専門知 識 を身 にう け られ ることが予想 されたために、 この回答が多かった と推測 され る。今 後、プ ログラムを開発 し、授業案 を作成す る ときには、ね らいや授業 の展 開だけでな く、効果的な内容 。方法や教員 の専門性 を高 め られ るよ うな補助的な資料 な ども検討してい く必要性がある。
4。 今後の発達障害に関す る一般理解教育
1)一
般理解教育への取 り組 みに必要 なこと表
14か
ら、今後 の発達障害 に関す る一般理解教育への取 り組みに必要なことで多か つたのは、教員や学校 に関す ることであつた。 この結果 は、発達障害 に関す る一般理 解教育が、教員の専門性や全教員 の理解 、学校の組織 の基盤 があつて、様 々な指導が 成 り立つ ものであるとい う教員 の意識 がある と考 え られ るが、教材 をそ ろえることや 教育課程 に位置づ けるな どの具体的な内容 よ りも回答が多かった ことか ら、中学校 で は教員の意識 に差があ り、その基盤 ができてお らず、発達障害に関す る一般理解教育 がまだまだ浸透 していない とも考 え られ る。 また、系統的なプ ログラムの回答 が多か つた ことは、教員 の意識 で一般理解教育の必要性 が高かつた ことか ら考 える と、プ ロ グラムの開発 によ リー般理解教育 が実施 できるとい う期待 が含 まれてい る とも推察 さ れ る。今後、発達障害 に関す るプ ログラムだけでな く小学校か ら中学校 までを見据 え た系統的かつ継続 的なプ ログラム と授業案 の作成が望まれ る。2)一
般理解教育で効果的 と思われ る教育 内容 ◆方法表 13‐1、 表
15か
ら、教員 は、一般理解教育で交流及び共同学習が効果的である と 考 えている一方、それだけでは不十分である と考 えてい ることが示唆 され る。それ は、交流及び共同学習 には事前事後指導の必要性 を意味 してい る。事前事後指導では、特 定理解教育 と一般理解教育の実施 が求 め られ る。その中で も、一般理解教育の実施 は、
障害 に関す る正 しい知識やサポー ト方法、心情や状況理解 、 自身の生活や社会 に 目を 向け させ ることをね らい にす ることで、その後 の生徒 の成長 に大 きな影響 を与 える と 考 え られ る。障害のある人 と単に交流す るだ けでな く、事前事後指導 のね らいや時間
の確保、内容・ 方法 を検討す ることが重要である。
また、表
15で
、講演や講話 を聴 くこと、映像媒体の提示は、疑似体験や読書教材 の 提示 よ り多かった。 この ことか ら、教員 は、難 しい とされ る発達障害のある人の行動 面や心情面の理解 を講演や映像媒体の提示 の方が疑似体験や読書教材 よ りも伝 えやす い と考 え られてい ることが伺 える。一方、発達障害 については、疑似体験 の しに くさ や読書教材 のな さ、教員 の専門性がない ことも考 え られ る。講演、講話 を聴 くことに ついて、芝 田(2013)は
、講演や見学 は、意味があ り、重要だが、①講演者や見学説 明者 に人間理解 、障害理解 の不十分 さがあること、②極端 な個人的見解 が含 まれ てい ること、③障害児・者 に関心があるが 自己中心的で感情的な態度、つま り、障害児・者 に対す る過保護 、同情 な どの意識 が根底 にある といつた ことが観 られ る場合 があ り注 意が必要であると述べてい る。 これ は、映像媒体 の制作者 について も同様 の ことがい える。今後、一般理解教育 を講演や映像 の提示だ けの単発 的な実施ではな く、様 々な 教材 を活用 しなが ら教員 が系統的かつ継続 的に実施 していけるプ ログラムや授業案 が61