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オーガナイザー:宮田 和典(宮田眼科病院)

        神谷 和孝(北里大・医療衛生)

稗田  牧 (京都府医大)

神谷 和孝 (北里大・医療衛生)

加藤 直子 (埼玉医大)

宮田 和典 (宮田眼科病院)

末岡健太郎 (広島大)

シンポジウム2 光エネルギーを用いた角膜疾患治療 2月16日(金) 13:15 ~ 14:45 第1会場(グランドプリンスホテル広島 2F 瀬戸内)

光エネルギーは電磁波の一種である光が有するエネルギーを指し、光子の数や波長によって 決定されるが、眼科疾患の治療においても重要な役割を果たす。角膜疾患において広く使用さ れるレーザーとしては、エキシマレーザーとフェムト秒レーザーがあげられる。前者は、光切 除の原理によって LASIK や PRK などで角膜切除を行うものであり、屈折矯正だけでなく、不正 乱視を治療する上で最も有用な方法と考えられている。後者は、光切断の原理を用いて LASIK のフラップ作製以外にも、角膜移植、角膜内リング 、屈折矯正手術、白内障手術にまで幅広く 応用されている。角膜クロスリンキングは、光感受性物質リボフラビンを角膜に取り込み、長 波長紫外線で励起することで活性酸素を産生し、コラーゲンの架橋結合を増やす。円錐角膜や ケラトエクタジアの進行を予防する唯一のエビデンスを有し、世界的に標準治療となりつつあ る。さらには、水疱性角膜症における疼痛抑制や角膜感染症に対する治療としても、臨床応用 されている。光線力学療法は、光感受性物質ポルフィリンを生体内に取り込み、特定の波長光 で励起して活性酸素を生じ、癌や感染症などを治療する方法である。従来眼科領域では加齢性 黄斑変性の治療として用いられていたが、さまざまな角膜感染症に対する治療の試みもなされ ている。本シンポジウムでは、エキシマレーザー、フェムト秒レーザー、角膜クロスリンキン グ、光線力学療法に焦点を当てて、5 人のエキスパートの先生方から、それぞれの光エネルギー を用いた角膜疾患治療の現状と問題点について講演いただく予定である。改めて横断的な観点 からそれぞれの治療に関する最新情報を共有したい。この機会に角膜領域における光エネル ギー治療に対する知識をアップデートし、今後我々はどのように使いこなすべきなのかを考え てみたい。

オーガナイザーの言葉

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シンポジウム2 光エネルギーを用いた角膜疾患治療 2月16日(金) 13:15 ~ 14:45 第1会場(グランドプリンスホテル広島 2F 瀬戸内)

1984 年 久留米大学医学部卒業 1984 年 東京大学医学部眼科入局 1986 年 東京大学医学部眼科助手 1991 年 医学博士 ( 東京大学 ) 1991 年 東京大学医学部眼科講師 1994 年 カリフォルニア大学

サンフランシスコ校留学

1997 年 医療法人明和会宮田眼科病院副院長 1998 年 東京大学医学部眼科非常勤講師  1999 年 医療法人明和会宮田眼科病院院長 2000 年 宮崎大学 ( 前宮崎医科大学 ) 臨床教授 2008 年 医療法人明和会理事長 

宮田眼科病院院長 現在に至る

1993 年 神戸大学医学部医学科卒業 1996 年 東京大学医学部眼科学教室助手  2001 年 国立病院機構東京病院眼科医長 2003 年 公立学校共済組合関東中央病院眼科部長 2006 年 北里大学医学部眼科学教室専任講師  2011 年 北里大学医学部眼科学教室准教授 2017 年 Cleveland Clinic, Cole Eye Institute 2017 年 北里大学医療衛生学部視覚生理学教授

現在に至る

み や た

田 和

か ず の り

(宮田眼科病院) 神

か み や

谷 和

か ず た か

(北里大・医療衛生)

略 歴

略 歴

オーガナイザー

特別講演・招待講演

シンポジウム

学術奨励賞記念講演

一般口演 ポスター ■ ■

シンポジウム2 光エネルギーを用いた角膜疾患治療 2月16日(金) 13:15 ~ 14:45 第1会場(グランドプリンスホテル広島 2F 瀬戸内)

S2-2 フェムト秒レーザーを用いた角膜移植

か み や

谷 和

か ず た か

(北里大・医療衛生)

フェムト秒レーザー(FSL)は“光切断”の原理により極めて短時間(約 10-15 秒)で高出力のエネルギーを圧縮して 発振する。元々、硬質・脆弱性素材の微細加工を目的として工業分野で利用されていたが、熱を発生させず強力な切断作 用を有し、高精度に加工できる特徴があり、眼科領域でも幅広く使用されている。角膜移植分野においても、全層移植、

表層移植、内皮移植手術へと臨床応用されている。特に創口適合性の観点からジクザグ型、トップハット型、マッシュルーム型などの移植片作製は、熟練し た術者でも到底太刀打ちできない。現状白内障・屈折矯正手術分野における期待度は高く、新たなパラダイムシフトとなりつつあるが、角膜移植分野におけ る期待度はそれほど高くない。それでも実際に FSL の恩恵は大きく一度使用開始すると、トレパンを用いた角膜移植に戻ることが難しいことを痛感する。

よく FSL は本当に必要なのかという疑問の声を耳にするが、10 年前に LASIK におけるフラップ作製でも同じような議論がなされていたことを思い出す。

当時マイクロケラトームで困っていないのに、こんな高価な装置が必要だろうかと考える術者が大多数を占めていたが、現在ではもはやケラトームは少数派 であり、FSL はマストアイテムとなっている。もちろんこの事実が近い将来の角膜移植にもあてはまる保証はないが、角膜移植・屈折矯正・白内障手術にお ける FSL は共通化の動きがあり、むしろ FSL を通じて角膜サージャンが屈折矯正手術や白内障手術に精通する良い機会となるかもしれない。

本シンポジウムでは、FSL を用いた全層移植、表層移植、内皮移植手術の実際について、自験例と海外の文献について供覧し、新たなテクノロジーの角膜 移植における位置付けや問題点について考えてみたい。

1993 年 神戸大学医学部医学科卒業 1996 年 東京大学医学部眼科学教室助手  2001 年 国立病院機構東京病院眼科医長 2003 年 公立学校共済組合関東中央病院眼科部長 2006 年 北里大学医学部眼科学教室専任講師 

2011 年 北里大学医学部眼科学教室准教授 2017 年 Cleveland Clinic, Cole Eye Institute 2017 年 北里大学医療衛生学部視覚生理学教授

現在に至る

略 歴

S2-1 エキシマレーザーを用いた不正乱視矯正

ひ え だ

田 牧

おさむ

(京都府医大)

エキシマレーザーによる角膜屈折矯正手術では近視,遠視,乱視にくわえて不正乱視(=高次収差)を治療できる.高次収差の矯 正は,トポガイド照射,波面収差ガイド照射がある.トポガイド照射は角膜形状のみの不正乱視を測定し矯正するシステムで,角膜 混濁眼や強い不正乱視で全眼球の波面収差が測定できないときに有効な手段である.波面収差ガイド照射は眼球光学系全体の収差を 測定して無収差正視眼を目指すシステムで,高解像度波面センサーの開発,虹彩認識による回旋・瞳孔位置補正の実現などにより,適応が拡大し精度が改善した。

レーザーで治療する角膜不正乱視は,角膜移植術後,角膜屈折矯正手術後,外傷後などである.いずれも形状が安定した状態で施術するので,角膜移植後であれば抜糸 して数か月後に行う.角膜の不正乱視の代表である円錐角膜やその類縁疾患は、進行性に角膜が菲薄化し変形をきたすため適応にならない.しかし,最近ではクロスリン キングを施行した後に不正乱視を矯正する考えかたかもでてきている.

角膜不正乱視眼は角膜が薄いことが多いので,レーシックよりも表面照射が行われやすい.表面照射で不正乱視を治療するときには角膜上皮の影響を考えなくてはなら ない.角膜実質に生じた凹凸は角膜上皮の厚みの変化により,長い年月をかけて平滑化される.角膜上皮を除去しない状態で不正乱視を測定し,角膜上皮を除去して不正 乱視を矯正すると術後不正乱視が残存することになる.角膜上皮の厚みに不均一があれば.角膜上皮ごとエキシマレーザーで切除するトランスエピセリアル照射が有効で ある.

本講演では、高解像度波面センサーを用いた波面収差ガイド照射により,角膜不正乱視による高次収差の矯正がどの程度可能か,症例を供覧して検証してみたい.

1993 年 京都府立医科大学卒業 1998 年 京都府立医科大学大学院 2002 年 京都府立医科大学眼科助手 2005 年 バプテスト眼科クリニック 院長 2010 年 京都府立医科大学眼科助教

2013 年 京都府立医科大学眼科学内講師 現在に至る

略 歴

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特別講演・招待講演

シンポジウム

学術奨励賞記念講演

一般口演 ポスター ■ ■

S2-4 クロスリンキングを用いた水疱性角膜症、感染症治療

み や た

田 和

か ず の り

(宮田眼科病院)

クロスリンキングは、角膜にフォトセンシタイザーとしてのリボフラビンを点眼し、370nm の紫外線を照射すること により活性酸素を発生させ、角膜実質のコラーゲン架橋を増加させるとともに、角膜実質細胞をアポトーシスに陥らせ死 滅させる。クロスリンキングの臨床応用としては、角膜のコラーゲン架橋を増加させることによる剛性強化を利用し、主 に円錐角膜やケラトエクタジアの進行抑制のために使用されている。また、コラーゲン架橋を増加させることにより、水疱性角膜症の浮腫を減少させる試み も行われている。一方で、活性酸素により、細胞が死滅する効果を利用して、角膜感染症の治療への応用も行われている。本講演では、クロスリンキングの 水疱性角膜症と角膜感染症への応用について述べる。

水疱性角膜症へのクロスリンキングは、水疱性角膜症の根本的治療にはならない。その剛性強化による浮腫減少の効果は、半年程度しか持続しないと報告 されている。しかし、角膜移植待機患者の角膜上皮下浮腫による疼痛の緩和には長期間にわたり著効を示す。この持続的疼痛抑制効果は、コラーゲン架橋構 造の増加による浮腫軽減によるものとは考えにくく、おそらく活性酸素による角膜実質内の知覚神経へのダメージのためと考えられる。

角膜感染症への応用は、理論的には細菌、真菌、アメーバ等にも効果的と考えられるが、その評価は非常に難しい。それは、臨床的に抗菌薬を使用せずに クロスリンキング単独での治療を行い評価することが難しいからである。抗菌薬により、十分な治療効果が得られなかった難治性の症例に対して使用し評価 している報告もあるが、その効果判定は難しい。クロスリンキングの細菌等に対する効果は、未だ十分に検討されておらず、まずは基礎的検討が望まれる。

1984 年 久留米大学医学部卒業 1984 年 東京大学医学部眼科入局 1986 年 東京大学医学部眼科助手 1991 年 医学博士 ( 東京大学 ) 1991 年 東京大学医学部眼科講師

1994 年 カリフォルニア大学サンフランシスコ校留学

1997 年 医療法人明和会宮田眼科病院副院長 1998 年 東京大学医学部眼科非常勤講師  1999 年 医療法人明和会宮田眼科病院院長 2000 年 宮崎大学 ( 前宮崎医科大学 ) 臨床教授  2008 年 医療法人明和会理事長 宮田眼科病院院長

現在に至る

略 歴

S2-3 角膜クロスリンキングを用いた円錐角膜治療

か と う

藤 直

な お こ

(埼玉医大)

円錐角膜の進行を停止させる治療として角膜クロスリンキングが登場してから 15 年になる。角膜クロスリンキングは、紫外線を照射するこ とによりリボフラビンを励起し、角膜実質の細胞外基質の架橋結合を増やすことにより、角膜全体の剛性を上げ円錐角膜の進行を停止させる治 療である。

角膜クロスリンキングの治療効果については、多くの国で臨床研究が行われ、9割以上の症例で進行停止が得られることが報告されている。我々も、日本人の円錐角膜眼に対して角膜 クロスリンキングを行い、海外の報告とほぼ同等の進行停止効果が得られることを確認した。また、様々な変法も報告されており、受ける患者の苦痛が小さい方法、合併症が少ない方法 への工夫が行われている。

近年では、パターン照射を行うことで角膜クロスリンキングを用いて角膜形状の矯正をする試みも行われている。日本人の円錐角膜眼の治療成績を振り返っても、円錐角膜が重症な症 例ほど角膜クロスリンキングにより平坦化が起きる傾向があり、機序は不明であるが角膜クロスリンキングが角膜のバイオメカニクスに何らの影響を及ぼしているものと考えられる。

角膜クロスリンキングは欧州では既に円錐角膜の標準的な治療という立ち位置を獲得し、多くの施術が行われている。その結果、角膜クロスリンキングが普及していなかった 10 年前 と比較し、円錐角膜で角膜移植を受ける患者の数が半減したとも言われている。北米では 2016 年 4 月に米国食品医薬品局(FDA)の承認が降りてから 1 年間で 10,000 件以上の施術 が行われた。一方、日本国内での施術件数はまだ少ないのが現状である。本講演では、角膜クロスリンキングの利点と欠点の双方について解説し、今後日本国内で角膜クロスリンキング がどうあるべきかについて考察したい。

1990 年 金沢大学医学部卒業

1993-1995 年 Erlangen-Nürnberg 大学眼科留学 1996 年 金沢大学医学部大学院修了 東京歯科大学市川総

合病院眼科研究員 1999 年 南青山アイクリニック

2005 年 慶應義塾大学医学部眼科非常勤講師 2009 年 日本医科大学武蔵小杉病院助教 2011 年 防衛医科大学校眼科講師 2015 年 埼玉医科大学医学部准教授

現在に至る

略 歴

シンポジウム2 光エネルギーを用いた角膜疾患治療 2月16日(金) 13:15 ~ 14:45 第1会場(グランドプリンスホテル広島 2F 瀬戸内)