+
1800 -1800 ハU
+1800
D (02)
-1800 nu
+
1800 -1800 。o + 1800
図4
-
5 位相差ヒストグラム(60s, 位相差基準は図4
-
4と同じ)C(Ü2)
h nìIm
126
述べた ように殆ど位相差 がな く、 P4C4におい ても分布の分散は増 大するものの 、 多くが00'--72。の範囲内にあり、 ほぼ同相 分布で あることが分かる。 最大度数の位相差 範囲の中央値で 部位間位相 差を代表させると、 F p2 からO。→_90 (00'--18。の中央値)→
-27。→-99。となり、 P4C4と02の間で位相差が大きくなっている が、 Dのように部位間で100。以上の位相差の変 化はみられず、 この 部分が位相ギャ ップとなっている可能性は低い。 加えて後頭領域に おける分布の 平坦化が著しいことから、 前頭と後頭領域における相 関はかなり弱いと推測される。
Bは頭部前後では逆相 と考えられるが、 P4C4での分布は平坦で あり、 位相ギャ ップが不明瞭である。 健常者タイプEに関して 、 こ れと良く似た分布が報告されており53)、 図4 - 2で得た結果 と一致 してい る。 AやD の場合と異なり、 前頭部と後頭部 で位相 の進み ・
遅れが不明瞭なのは各部位で複数の周波数成分が存在するため と考 えられる。
CはDの特性をより強調したような形をしており、 10Hz閃光刺激 時にも似て安定した 逆相分布を示してい る。
以上のように、 スペクトルと振幅 ・ 位相動特性の分析を組み合わ せることで疾患、脳波についても興味深い と思われる結果を得た 。 健 常者との比較で言えば、 Aの α波は優勢部位と位相 変動および位相 差分布の相違が特徴的である。 これまでの経験では健常者α波でも
同様な位相差分布を認めた 例が数例あるが、 これと前頭優位が同居 する例には殆ど出会ったこと がなく、 その位相変化の小ささ と併せ ると、むしろ2. 4. 2で述べた睡眠時脳波リズムの時空特性にも共
通点が あるように 思える。 もちろん、 元来同相分布であったものが 薬物の影響などで前頭部α波が増強され、 或いは前頭部が抑制され てこのような分布になったということも考えられる が、 α活動の振 動源が前頭領域に局在している可能性も否定できず、 今後の詳細な 分析が期待される。 Bに関しては、 優勢部位が中心部付近であ った。
一般 に健常者のα波は後頭部あるいは前頭部で振幅が高く、 中心部 で低い ため、 この点でBは注目される。 但し、 位相の動特性と部位 間位相差に関しては健常者タイプEと共通点が多かった。 健常者と 単に優勢部位だけ が異なり、 他の性質が共通しているとすれば、 そ の原因を探ることも臨床的には重要と思われる。 また、 Cはスペク トル、 振幅 ・ 位相特性ともに最も健常者Dに近く、 全般的にタイプ Iより更に安定し た性質を示した。 即ち 、 第2章で述べた健常者と の相違の度合し、からいうと、 C→B→Aの順に 特異的な性質が顕著 に表れてくるようにみえる。
以上のように、 振幅 ・ 位相の時空特性という観点から分析を行っ たところ、 各被験者毎にいくつかの点で健常者と異なると判断され る結果 が得られた。 被験者数が3名と少ないため、 これを以て 臨床 応用への有用性を判定することは危険であり、 これらの結果が精神 分裂病あるいはHPDなどの薬物の量的効果によるものかどうかは 今後さらに多くの被験者の分析結果を併せ、 医師と十分に検討して いくべき問題である。 本研究の結果から は、 α波に関しては本解析 法が健常者と疾患者との聞に脳波特性上における何らかの相違を指 摘できる可能性が 示唆されて いるとも考え られ、 改めて位相情報の 重要性が示されたと考えてよいと思われる。
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4. 5
まとめ向精神薬服用中の精神分裂病患者3名のα波に対して分析を試み、
以下の結果を得た。
( 1) 2名について健常者との特性の相違点を見いだした。 即ち、
1名のα波は乏しい振幅 ・ 位相 変動と前頭優勢、 同相分布 を示し、 もう1名は中心優勢の振幅分布を示した。
(
2 )上記以外のl名は健常者のタイプIとよく似た特性を示し たが、 健常者の場合よりも振幅 ・ 位相の時空変動が小さく、時間的空間的に安定していた。 また、 中心部優勢の被験者 の位相変動と位相分布は健常者のタイプEに対応した性質 を示した。
( 3
)振幅スペクトルはいずれも健常者と同じ1/
fν型を示し、w axing and waningに卓越した周期性は認められなかった。
( 4
)振幅 ・ 位相の時空特 性において 、 疾患者と健常者との性質はそれぞれに異なっ ていた。
以上、 健常者との異 同に関して検討を行った。 さらに多くの被験 者を対象とした詳細な分析を行うことによって、 臨床応用 に関する 新たな知見が得ら れる可能性が期待され 、 改め て位相情報の重要性