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結果と考察 1 . 草 丈

刈払前の草丈(新ササ)は各プロットともほ'):'90cm

‑‑100 cmであった。刈払いl年目では無処理地から刈 払処理地内へ入って 1mで68cm、2‑‑5mまでは55‑‑

45cm、6 m以上は、ほY同じで36‑‑38cmであった。刈 払2年目では、無処理地から 1‑‑2mが1年目より 8

‑‑10cm高く、 3 m以上は1年目より10C祝ほど低くなっ たO

無処理地に近接するプロットで、 1年目より 2年目 が高くなった現象について、無処理地の同年発生のサ サで追跡してみたが、 2年目のササが高いというとと はなかったo しかし、全面刈払うという処理のもとで は、今年のように気象的にめぐまれた成育条件の場合

100 

50 

は、この1‑‑2mのところに地下茎の養分供給の影響 100 が強く現れるものと思われる。

2 稗 径

稗径も草丈と同様の傾向を示したO 処理前は 6.1 ‑‑ 6.5 mm'であったO 無処理地の稗径が3年間とも同じ、

平均 6.3仰と仮定すれば刈払1年目の 1m区は14%、 5.0 

5 m区は36%、10m区は48%、2年目の 1m区は8 %、 5 m区は489、も 10m区は58%、周縁部からの地下茎の 影響が減ったという事になる。

3. 稗 数

処理前の調査では、葉が脱落して稗のみ残ったもの が全稗数の20%あったが、刈払後の新ザサは、ほとん ど葉付なので、比較は処理前の稗数も葉付稗を用いた。

10  無処理地←

図1 草 丈

10  無処理地←

図2 稗 径

刈払い後は新ずサのみとなるので、稗数は少くなるが、無処理地から中心へむけての減少傾向が、草丈 や稗径ほど明瞭ではない。

また刈払2年目の各プロット聞の増減は、 1年目と逆の傾向となったO クマイザサの地下茎に準備さ れた新芽の発生は 1‑‑2年単位で豊凶をくりかえすことは、これまでの試験で観察しているが、こ〉で の1年目と 2年目、特に3‑‑5m区にわたっての稗数は、そのような生理現象であろうかと思われる。

4. 重 量

重量と処理前のものは葉付稗のみで比較したD 刈払1年目は1m 区で処理前の 47%、 2--5~ 区が 34

‑‑29%、6 m以上は23%前後と比較的直線的低下を示すが、刈払2年目は1‑‑2m区は1年目とほY同 じだが、 3 m区では急減して22%、4 m区以上では10‑‑15%と前年に比較して低位であった。

vつろあでのもた勿O

し 叩

重量が稗数と同じ増減を示さないのは、この場合、稗数よりも、草丈、稗径、葉面積の傾向が強く影 cnt 

無処理地 1001

d

2年目 ,〆

、-~

、 ‑ ‑ ‑ す

、 、

F

、 、 、

、ーー園h句 ー ..‑.̲2年目

、 . .

・ ー・・ ‑ ‑ ‑・ ー

 ..

50  50 

図4 葉面積(1枚当り)

10 

図3 処理前を100とした稗数と重量 5.  葉面積

刈払後の葉の一枚あたりの面積は、 1 

m

区では1

2年目とも、無処理地の8割の大きさであるが、

2年目になると、 中心部が1m区のすとなり、 1年目より 2年目は更に媛少化が進み、中心へむけて小 きくなる傾向が明瞭である。

6.  分枝

自然な環境条件のもとでは、クマイザサの場合、当年発生の稗は通常分枝しないし、まれに分枝した 場合でも複数の枝がつく事は更に稀である。しかしこの試験地では、刈払後に発生したササは異常に多 くの枝をつけたo処理後1年目の稗数は、各プロットに一定の傾向はみとめられないが、とれを型別に、

分枝のない単稗と枝付稗に分けてみると、図5の如く、単稗は1

m

区から中心へむけて急減し、枝付稗

t. J

50 

x ‑ x

校 l

‑ 02本

A ‑I!i.3

50 

図6 刈払い2年目の分枝

はその逆の傾向を示している。枝付稗を更に、枝1本のもの、 2本のもの、 3本のものに分けてみると、

枝l本のものは全区とも約20%の水準にあるが、枝2、3本のものが中心にむかつて多くなる傾向が現 れている。刈払2年目でも、この傾向はl年目と同様であるが、分枝のない単稗が3m‑...l0m区で40%

を保ち低下傾向が少ないのが1年目との相違点である口

この調査地と同じ地域で2 m x 2 m = 4 m2を刈取る試験を数年続けた経験では、このような分枝はみ られず、 3m x m=21 m2を刈取った試験でば、かなりの分枝をみているので、ある程度以上の面積を 刈取ると分枝すると考えられ、興味深い現象である。

おわりに

以上のように、各調査項目について、周辺部無処理地からの地下茎の影響と思われる傾向が現れた。

その現れ方は無処理地から 1‑...2m間で強く、 3 m以ー上で影響は少いとみられた。又、開葉終了後のク マイザサは、刈取などの物理的傷害があってもほとんど再生はないと従来は観察してきたが、 8月下旬 に広い面積を刈払ったこの試験地では、刈払後の刈株から、媛少な枝を発芽開葉させて養分の蓄積をは かつており、刈払3年目になる'83年も、かなり再生があると予想、できる現象がみられた。

混牧林における家畜の行動と樹葉のし好性について

高畑 滋・柴田弥生(林試牧野研)

はじめに

林内に家畜を放牧じ未利用草資源を有効に利用しようという目的で試験を行った。林内に放牧した時 の家畜の放牧行動と樹葉のし好性とについて調査したので報告する口

方 法

混牧林地:札幌市羊ケ丘の林業試験場実験林内、 トドマツ 9年生、混牧林用植栽、図1の・印が植栽 木、樹高の平均は2m 53cm、樹冠のひろがりは 118cm (東西方向)Xl16cm(南北方向)

放牧家畜:アパーディーン・アシガス種肉牛4頭、コリデーノレ種めん羊4頭。

放牧法:昼夜放牧、 69日‑...8月17日(アシガス)6月21日‑...10月28日(コリデーノレ)。

行動調査:7月1日‑...2日にかけて牛群の後を追い、牧区地図上に位置と採食か休息を記入した。め ん羊は牛群とはちがう行動をとり、追跡法ではめん羊の行動を大きくみだすので行動調査からはずした口

し好性調査:木の枝を束にしてフェンスに16時から翌朝9時まで下げて採食に供し、重量の変化を測 定するカフェテリヤ法をとったO ほかに食痕や採食行動の調査から総合的に3段階に区分した。

結 果

1) 混牧林内での放牧行動、図1が24時間にわたる牛群移動のコース図で 総歩行距りは 3,020 mであ

iTE4 

a A

った。A地点はこの日の昼 間の休み場所であり、昼 間の二回にわたる採食行 動はとこから出発してま

C地点には給水・給塩施 設があり近くに樹木があ って日陰をつくる場所で ある。日ざしの強い時は C地点及び広葉樹高木の あるB地点で休むことが 多かったo本格的な採食 行動は夕方から夜間にか けてと朝にみられたが、

その場合には斜面を横に 移動しながら採食する傾 向があり、林内にもうけ た野草帯に集中すること

はなかった。夜の寝場所は

D

地点、であった。

図2は時間を横軸にして行動のパタ‑ yをみた ものであるが、夜間と朝に本格的な採食行動があ り、昼間に補食行動をまじえた休息があり、 6...  7時間の寝る時聞があるパターシがみられた。

B  図1 牛群移動コース

図2 24時間の行動

2)家畜増体量:6月9日から6月30日迄21日間の増体を調べた結果は、平均

0 . 8 1 k g /

day 、6月30日 から7月20日迄の20日間の増体量は平均1.

02kg/

dayと良好であったo 7月20日から8月11日迄の22

日間の増体量は平均一

0 . 0 4kg/ 

dayであった。

3) 樹葉のし好性:85種のうち58種 (68.2 % )は好食種で、 14種 (16.5% )が不食種であった。不食種 のうち4種が針葉樹種であったD この中間の採食はするが好食はしないというのは13種 (15.3 % )で あったO これらの結果はカフェテリア法による結果であって、実際の放牧地では周囲の植生の状況で

し好性は変ることが観察されているD

考 察

放牧行動の調査結果からみると、採食時聞は10時間12分とやや多いが、林内であり草生密度も高くな いためであろう。昼間は短い補食程度で朝と夜に本格的な採食があるというのは放牧牛群の行動として は正常なパターンであって、絶対的に草量が足りなくて鐘餓状態にあるとはいえない状態であるD 放牧 期間中の増体量をみると前半は

D .G .  

1旬以上で牧草地なみの増体であったが後半増体が止まったので 移牧した。計算よりも可食草が少なかったとみられる。

表l 樹葉のし好性

好 食 70%以上 58種 (68.2 % ) 

クダイカンパ ホダキ

ν

モツケ

ν

ワリザクラ エゾヤマザクラ

ミヤマずクラ ナナカマド アズキナ

ν

アサダ

オオカメノキ タニワツギ ニガキ サワ

ν

プナ エプヤマハギ ニセアカVヤ ヒロハノキハダ

ヌノレデ ツノレワメモドキ コマユミ ヒロハツリノミナ カラコギカエデ ハワチワカエデ サトワカエデ ヤマモミジ イタヤカエデ クロピイタヤ ネグシドカエデ ミズナラ

コナラ カ乙/ワ ボレアリスナラ アノレパナラ

クリ ハノレニレ ヤマグワ ホクノキ

ツノレアジサイ ノリワツギ トチノキ ヤマプドワ

ν

ナノキ オオパボダイジュ サJレナ

ν

タラノキ

ν

アブラ ハリギリ ミズキ エゴノキ

ハククシポク ムラサキハ

ν

ドイ ヤチダモ アオダモ エゾニワトコ

ν

ダレヤナギ パツコヤナギ ナガパヤナギ イヌコリヤナギ ハンノキ

食 20‑‑70%  13種 (15.3 % ) 

ヤマナラ

ν

ギンドロ ワンリュワヤナギ

ν

ラカシパ ケヤマハンノキ コノ〈ノ、シノキ インカーナハンノキ Vペリヤハシノキ ムラサキ

ν

キプ メグスリノキ キタコプ

ν

オオバクロモジ スズカケノキ

不 食 10%以下 14種 (16.5 % ) 

イチイ トドマツ ドイツトワヒ カラマツ

イチョク オニグノレミ ミヤマノ、yノキ グノレチノーずハンノキ

ムクゲ アメリカキササゲ カツラ イヌエンジュ

サンVョウ

家畜のし好性は放牧地の状況と家畜の生理状態とで変化することは知られているO 試験方法によって も差が出るが、今回採用したカフェテリア法では実際の放牧地でのし好性よりも低い結果が出た。これ はいろいろな種類のものを同じ場所に並べるためにし好の差が強く出るためで、カフェテリア法でまっ たく不食であったカラマツなども放牧地ではやわらかい先端部は食われることが観察されている。好食 種に入らなかった

ν

ラカンパ、ヤマナラVなどもこれしかないような場所では70%以上食われるととも ある。しかし、総合的にみた場合のラシクとしては正しいものが得られたと判断している。その結果従 来いわれていたし好性よりも巾が広く、これはアンガス種の特質と考察された。

不食種は10%以下の採食率しかないものだが、このうちまったく食痕のないものは6種で針葉樹の4 種のほかはサシ

ν

ョワとアメリカキササゲであったO 残りの8種は軽く口をつけた程度の食痕があった だけで、いずれも強い不食傾向がみられた。不食種の聞に針葉樹以外共通の特徴はみられなかったが強 い匂いとか有毒、不快な成分が含まれているものと推測された。

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ドキュメント内 混播草地における草種の競合に関する研究 (ページ 74-92)

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