第 2 章 AIX ホスト・システムでの SDD の使用
AIX 5. 1.0 および 2.0 ホスト・システムでの 32 ビット・モー ド 64 ビット・モード間の切り替え
SDD 1.4.0.0 (またはそれ以降) は、32 ビットと 64 ビットの両方のカーネル・モー
ドで稼働する AIX 5.1.0 および AIX 5.2.0 ホスト・システムをサポートします。
bootinfo -K または ls -al /unix コマンドを使用して、AIX 5.1.0 または AIX
5.2.0 ホスト・システムが稼働する現行カーネル・モードを調べることができます。
bootinfo -K は、ホスト・システムのカーネル・モード情報を直接戻します。 ls -al /unix コマンドは、/unix リンク情報を表示します。 /unix が
/usr/lib/boot/unix_mp にリンクしている場合は、AIX 5.1.0 ホスト・システムは 32 ビット・モードで稼働します。 /unix が /usr/lib/boot/unix_64 にリンクしている場合 は、AIX 5.1.0 または AIX 5.2.0 ホスト・システムは 64 ビット・モードで稼働し ます。
ホスト・システムが現在 32 ビット・モードで稼働している場合は、以下のコマン ドを所定の順序で入力することにより、64 ビット・モードに切り替えることができ ます。
ln -sf /usr/lib/boot/unix_64 /unix
ln -sf /usr/lib/boot/unix_64 /usr/lib/boot/unix bosboot -ak /usr/lib/boot/unix_64
shutdown -Fr
システム再始動の後、AIX ホスト・システムのカーネル・モードは 64 ビット・モ ードに切り替えられます。
ホスト・システムが現在 64 ビット・モードで稼働している場合は、以下のコマン ドを所定の順序で入力することにより、32 ビット・モードに切り替えることができ ます。
ln -sf /usr/lib/boot/unix_mp /unix
ln -sf /usr/lib/boot/unix_mp /usr/lib/boot/unix bosboot -ak /usr/lib/boot/unix_mp
shutdown -Fr
システム再始動の後、AIX ホスト・システムのカーネル・モードは 32 ビット・モ ードに切り替えられます。
装置の SDD 構成からの手動による除外
保守レベルの AIX 4.3.3、AIX 5.1.0、および AIX 5.2.0 オペレーティング・システ ムの場合、AIX は、選択した pSeries および RS/6000 システムのファイバー・チャ ネル・ブート機能をサポートします。このためユーザーは、ファイバー・チャネル 装置をブート装置として選択することができます。しかし、マルチパス・ブート装 置はサポートされません。装置をブート装置として選択したい場合は、マルチパス 構成を指定してその装置を構成しないでください。追加情報については、「IBM
TotalStorage ホスト・システム接続ガイド」を参照して、サポート・ストレージ・デ
バイスを調べてください。
これらのこれらのブート装置がアクティブ rootvg の物理ボリュームであれば、SDD ドライバーは、すべての装置を SDD 構成から自動的に除外します。あるサーバー で二重または複数のブート機能が必要なときに、複数のオペレーティング・システ ムが複数のブート装置にインストールされている場合は、querysn コマンドを使用 して、そのサーバーの複数の非アクティブ rootvg ボリューム・グループに属するす べてのブート装置、または rootvg の物理ボリュームとして選択する ESS 装置を手 動で除外する必要があります。
SDD 1.3.3.9 (またはそれ以降) を使用すれば、装置を手動で SDD 構成から除外す
ることができます。 querysn コマンドは、装置 (hdisk) の固有のシリアル番号を読 み取り、そのシリアル番号を除外ファイル /etc/vpexclude に保管します。 SDD 構 成中に、SDD 構成メソッドは、この除外ファイル内のすべてのシリアル番号を読み
取り、これらの装置を SDD 構成から除外します。querysn コマンドの構文につい ては、101ページの『querysn』を参照してください。除外できる装置の最大数は 100 です。
除外ファイル /etc/vpexclude は、システム内の SDD 構成から除外されるすべての
装置 (hdisks) のシリアル番号を保持しています。この除外ファイルが存在する場
合、querysn コマンドは、除外したシリアル番号をそのファイルに追加します。除 外ファイルが存在しない場合は、querysn コマンドはそれを作成します。このファ イルへのユーザー・インターフェースはありません。
また、querysn コマンドを使用すれば、任意の SAN ボリューム・コントローラー または SAN ボリューム・コントローラー for Cisco MDS 9000 装置を SDD 構成 から除外することもできます。
注:
1. 同一論理装置に対して querysn コマンドを複数回使用しないでください。
2. ファイバー・チャネル・ブート機能は、ESS にしか使用できません。
手動で除外した装置の SDD 構成での置き換え
手動で除外した装置を SDD 構成に配置するには、以下の手順を使用します。
重要: この手順を使用すると、これらの物理ボリューム上のすべてのデータが消失 します。これらのデータはリカバリーできません。
1. 除外した装置があるアクティブ・ボリュームに属していて、そのボリューム・グ ループのファイル・システムがマウントされている場合は、以下のいずれかのア クションを実行する必要があります。
a. ボリューム・グループのすべてのファイル・システムをアンマウント
(umount) し、ボリューム・グループをオフに変更します。
b. あるいは、ボリューム・グループのすべてのファイル・システムをアンマウ ントし、reducevg コマンドを使用してその装置をボリューム・グループか ら除外します。
2. vi などのテキスト・エディターを使用して ’/etc/vpexclude’ ファイルを開き、装
置名が入っている行をファイルから削除します。
3. cfallvpath 構成メソッドを実行してこれらの新規装置を構成します。
4. lsvpcfg を実行して、これらの装置が SDD vpath 装置として構成されているこ とを確認します。
AIX ホスト・システムへの主要ファイルのインストール
インストール・パッケージは、いくつかの主要ファイルを AIX システムにインスト ールします。 表8 は、SDD インストール・パッケージの一部である主要ファイル をリストしたものです。
表8. SDD インストール・パッケージに組み込まれている主要ファイル
ファイル名 説明
defdpo SDD 疑似親データ・パス最適化プログラム (dpo) のメソッドを定義
する。
cfgdpo SDD 疑似親 dpo のメソッドを構成する。
表8. SDD インストール・パッケージに組み込まれている主要ファイル (続き)
define_vp SDD vpath 装置のメソッドを定義する。
addpaths SDD 装置が使用可能状態になっているときに、それらの装置により
多くのパスを動的に追加するコマンド。
cfgvpath SDD vpath 装置のメソッドを構成する。
chgvpath vpath 属性を変更するメソッド。
cfallvpath SDD 疑似親 dpo およびすべての vpath 装置を構成するファース
ト・パス構成メソッド。
vpathdd SDD デバイス・ドライバー。
hd2vp hdisk 装置ボリューム・グループを SDD vpath 装置ボリューム・グ
ループに変換する SDD スクリプト。
vp2hd SDD vpath 装置ボリューム・グループを hdisk 装置ボリューム・グ
ループに変換する SDD スクリプト。
datapath SDD ドライバー・コンソール・コマンド・ツール。
lquerypr SDD ドライバー永続予約コマンド・ツール。
lsvpcfg SDD ドライバー照会構成状態コマンド。
querysn 装置の固有のシリアル番号を照会するための SDD ドライバー・ツ
ール。
mkvg4vp SDD ボリューム・グループを作成するコマンド。
extendvg4vp SDD 装置を SDD ボリューム・グループに拡張するコマンド。
dpovgfix vpath および hdisk 物理ボリュームを混合している SDD ボリュー
ム・グループを修正するコマンド。
savevg4vp SDD 装置を持つ指定のボリューム・グループに属するすべてのファ
イルをバックアップするコマンド。
restvg4vp SDD 装置を持つ指定のボリューム・グループに属するすべてのファ
イルを復元するコマンド。
sddsrv パス・レクラメーションとプローブ用の SDD サーバー・デーモ
ン。
sample_sddsrv.conf サンプル SDD サーバー構成ファイル。
lvmrecover マイグレーションの失敗が発生したときに、システムの SDD 装置
と LVM 構成を復元する SDD スクリプト。
sddfcmap SCSI コマンドにより、ESS SCSI またはファイバー・チャネル装置
についての情報を収集する。
インストール・タイプの決定
AIX ホスト・システム 4.3.3 (またはそれ以降) に SDD をインストールする前に、
ユーザーの環境に合ったインストール・タイプを決定する必要があります。
前のバージョンの SDD がホスト・システムにインストールされていない場合は、
SDD のインストールと構成の手順について、23ページの『SDD のインストール』
を参照してください。前のバージョンの SDD がホスト・システムにインストール されていて、以下のいずれかのパッケージにアップグレードしたい場合は、
v devices.sdd.43.rte v devices.sdd.51.rte
v devices.sdd.52.rte
SDD のアップグレード手順については、36ページの『システム再始動なしでの SDD パッケージの自動マイグレーションまたはアップグレード』を参照してくださ い。
SDD 1.4.0.0 (またはそれ以降) がホスト・システムにインストールされていて、
SDD PTF をそのホスト・システムに適用したい場合は、その手順について40ペー
ジの『プログラム一時修正の適用による SDD パッケージの更新』を参照してくだ さい。 PTF ファイルは、bff のファイル拡張子を持っているため (たとえば、
devices.sdd.43.rte.2.1.0.1.bff)、インストールするときは特別の考慮が必要です。
SDD のインストール
SDD は、インストール・イメージでリリースされます。 SDD をインストールする 場合は、ユーザーの環境に合ったインストール・パッケージを使用してください。
19ページの表7 は、AIX 4.3.3 またはそれ以降における 32 ビットおよび 64 ビッ ト・アプリケーションに対する SDD サポートをリストして説明しています。
ユーザーはルート・アクセス権を持ち、AIX システム管理者は SDD インストール の知識がなければなりません。
古い バージョンの SDD をインストールする場合は、まず、すでにインストールさ れているすべてのバージョンの SDD をホスト・システムから除去する必要があり ます。
SDD ソフトウェアを SAN ファイル・システム環境にインストールする場合は、特 別の配慮が必要になることがあります。 SDD のインストールに進む前に、xxviペ ージの『SAN ファイル・システム・ライブラリー』に示されている SAN ファイ ル・システム資料を参照して、考慮する必要がある特殊ステップがあるかどうかを 調べてください。
注: 以下の手順では、SDD を使用してすべての単一パス装置とマルチパス装置にア クセスすることを想定しています。
SDD をインストールする場合は、System Management Interface Tool (SMIT) 機能を 使用します。 SMIT 機能には、非グラフィカルとグラフィカルの 2 つのインター フェースがあります。非グラフィカル・ユーザー・インターフェースを起動するに
は smitty を入力し、グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) を起動す
るには smit を入力してください。
SDD サーバー (sddsrv) は、SDD 1.3.2.9 (またはそれ以降) の統合コンポーネントで
す。 SDD サーバー・デーモンは、SDD がインストールされると、自動的に開始し ます。 SDD サーバーがバックグラウンドで稼働している場合は、手動アップグレ ード手順に進む前に、それを停止する必要があります。詳しくは、55ページの
『SDD サーバーが開始したかどうかの検査』および55ページの『SDD サーバーの 停止』を参照してください。 SDD サーバー・デーモンの詳細については、54ペー ジの『SDD サーバー・デーモン』を参照してください。