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(1)入学生と社会情勢

ドキュメント内 工学部工学部 (ページ 76-81)

5 学生と社会

100

0 200 300 400 500

600 10

8

6

4

2

0

1950 1960 1970 1980 1990

入学定員  女子入学者  志願倍率 

 

 

 

 

 

 

 

 

A B  

図10−9 工学部学生入学状況の変化  表10−26 工学部入学定員の変遷

年度 土木系 機械系 化学系 電気系 教員養成 合計

1949 昭和24 土木30 機械35 工化30 化機15 電気30 140

1954 29 30 35 30 15 30 15 155

1957 32 30 45 35 20 35 15 180

1958 33 30 60 50 30 50 15 235

1960 35 30 60 精密40 50 30 50 15 275 1962 37 30 60 40 50 30 50 電子40 15 315 1963 38 30 60 40 50 化工50 50 40 15 335 1967 42 30 機械、機械第二100 40 50 50 50 40 15 375 1968 43 30 100 40 50 50 60 40 15 385 1969 44 60 100 40 50 50 50 40 15 405 1975 50 50 建設40 100 40 50 50 50 40 15 435 1983 58 50 40 100 生精40 50 50 50 40 15 435 1984 59 50 40 100 40 50 50 電気・情報90 15 435 1985 60 土木建設90 100 40 50 50 90 15 435 1986 61 110 110 45 物質化学115 110 15 505 1987 62 110 機械システム155 115 110 15 505

1988 63 110 160 120 110 15 515

1992 平成4 110 160 120 120 15 525

1996 8 110 機能機械 80 人間・機械 80 120 130 15 535

1997 9 110 80 80 120 120 15 525

1998 10 105 80 80 115 120 15 515

・工化=工業化学、化機=化学機械、化工=化学工学、生精=生産精密:学科名称で工学科は省略

・教員養成=工業教員養成課程の15人は土木(3)、機械(4)、工化(3)、化工(2)、電気(3)に分けて募集し てきており、現在も引き継いだ学科が募集している。機械は機能機械が引き継ぐ。

・これ以外に編入生が3年生より編入学する。機械工学科・機械システム工学科・機能機械工学科(1976年度 より10名)、土木建設工学科、物質化学工学科(1997年度より各5名)

出身地 図10−10によると、大学創設時の入学者の出身地は石川、富山、福井の3県 で約78%に達し、圧倒的に北陸出身が多かったことが分かる。これは戦後の不況時代と関 係することであろうか。その後約10年刻みでその出身地割合をみていくと、徐々に地元北 陸出身者の割合は低下し、1997(平成9)年現在約50%程度となっている。ちなみに、

同じ1997年の金沢大学全体の入学者における北陸3県の割合は46.5%であり、工学部は 教育学部(69%)、経済学部(51%)に次いで地元出身者が多い学部といえる。北陸の中 では、石川県の割合がやや低下気味である。また北陸3県に次いでは東海地域が多く

(23%)、徐々にその割合が増えてきている。その次に近畿地域(15%)が多く、この3 地域で入学者のほぼ90%近くを占めている。1979(昭和54)年からは共通1次試験が実 施され、1期校(本学所属)、2期校の区別がなくなったが、それほど出身地の構成は変 わっていない。

女子学生 図10−9及び表10−27に女子学生の入学状況を示した。従来、工学部は 男子一辺倒の世界であった。しかし、戦後男女共学の中で学んだ女性にとって、あらゆる 分野への進出が現在では当たり前になっている。本学部では1967年に精密工学科に最初 の女子学生が入学している。その後しばらく入学がなかったが、1970年代後半より徐々

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 その他 4.5 100

甲信越 3.7 近畿  東海  11.2

2.2

東海 

15.6 東海 

20.2 東海  17.2

東海 

15.0 東海  22.5 関東 

0.7

関東 0.4

関東 4.5 関東 5.7 関東 4.3 関東 4.3

石川  51.5

富山  17.2 福井 

9.0

その他 2.9 甲信越 2.2

近畿  17.4

石川  43.3

富山  13.0 福井 5.2

その他 4.8 甲信越 4.5

近畿  10.6

石川  27.7

富山  16.9 福井 

10.8

その他 6.3 甲信越 3.4

近畿  12.9

石川  26.9

富山  20.0

福井 7.6

その他 6.6 甲信越 3.6

近畿  13.5

石川  28.1

富山  18.8 福井 

10.1

その他 3.9 甲信越 4.7

近畿  15.0

石川  22.5

富山  17.3 福井 

9.8

%

1949 

(昭24) 

1960 

(昭35) 

1970 

(昭45) 

1979 

(昭54) 

1990 

(平2) 

1997 

(平9) 

134

入学者数  270 397 435 519 533 人 

図10−10 工学部入学者の出身地 

に工業化学科を中心に確実に増え始め、1997年入学では工学部全体で女子60名(11.2%)、 最も多い物質化学30名(23.8%)、次いで土木建設13名(11.5%)、人間・機械7名

(8.6%)、電気・情報9名(7.3%)、機能機械1名(1.1%)となっている。この傾向は今 後も確実に進むと考えられ、5年後には平均で20%を超えそうな勢いである。就職の問題 が付随するが、今後の少子化傾向を考慮すれば企業側の女子学生受け入れ体制の促進が望 まれる。

留学生 大学の国際化が望まれているが、学部留学生の入学は表10−28のとおりであ り、大学院学生の留学生と比べるとまだそれほど多くはない。出身国はインドネシア、マ レーシアが多い。これは政府派遣留学生が多いためである。

表10−27 工学部女子入学者数の変遷

年度 土木系 機械系 化学系 電気系 合計

1967 昭和42 土木 機械、機二 精密1 工化 化工 電気 電子 1

74 49 1 1

75 50 建設

76 51 1 1

78 53 2 1 3

79 54 1 2 3

80 55 2 7 1 1 11

81 56 1 2 8 2 1 14

82 57 1 1 4 3 1 10

83 58 1 生精 6 2 1 1 11

84 59 2 9 3 電気・情報 2 16

85 60 土木建設 1 11 2 14

86 61 3 1 物質化学 16 4 24

87 62 1 機械システム 2 7 1 11

88 63 4 13 2 19

89 平成1 4 2 16 1 23

90 2 4 1 9 3 17

91 3 7 2 11 8 28

92 4 9 2 15 5 31

93 5 9 2 14 8 33

94 6 10 2 17 6 35

95 7 18 1 15 8 42

96 8 16 機能1 人間7 28 12 64

97 9 13 1 7 30 9 60

機二=機械第二、工化=工業化学、化工=化学工学、生精=生産精密 機能=機能機械、人間=人間・機械

表10−28 学部留学生入学者数 1955

58 64 66 72 78 80 81 89 90 91 92 93 94 95 96 97

(昭和30)

人数 1 1 1 2 1 1 1 1 4 3 4 6 8 2 4 1 4 45

入学生と社会情勢

産業・技術を中心とした社会情勢の変化 1945年の太平洋戦争終結から現在までの日本 社会の変遷を大きく二つに分けて考えてみる。

前半は1945年〜1970年ごろまでで、戦後の復興と産業基盤の整備・躍進がなされた時 期である。特に1950年代後半からは鉄工、造船、自動車、石油化学あるいは超高層ビル 建設などの重厚長大型産業が高度成長を遂げ、1968年には国民総生産は西独を抜き、自 由主義社会で米国に次ぎ第2位となった。しかし、1960年代後半にはその影響が新潟・

熊本水俣病、四日市ぜん息、光化学スモッグなどの公害問題となって顕在化してきている。

後半は1970(昭和45)年以降現在までである。ここでは、経済及び産業・技術の成長 が更に進むとともに、それと社会・環境との調和が求められる時代を迎えたといえよう。

1973年及び1978年にそれぞれ始まる2度の石油危機は、省エネルギーなどのエネルギー 問題を引き起こすとともに、コンピュータの発展と相まって技術のハイテク化、ソフト化 を促し、技術はこれまでの重厚長大から軽薄短小へ、知的集約化、メカトロ化、情報化へ と転換が図られた。また、地球温暖化、エネルギー・資源枯渇などの地球規模の環境問題、

あるいは高度技術化社会と人間の問題など、社会における産業・技術の在り方がこれまで 以上に問題になってきた時代といえよう。1996(平成8)年に「科学技術基本法」が制 定され、科学技術創造立国が打ち立てられた。

入学情勢 学生の入学に直接関係する背景について二つの点を挙げる。

①共通1次試験:1979年から国立大学では従来の大学個別の試験ではなく、統一問題に よる全国一斉の試験が実施された。これは個別試験の難問奇問を防ぐことなどが理由とさ れた。しかし、これによって大学は学科まで細かく難易度が評価されるようになり、結果 として進学指導が徹底し、学生レベルが「輪切り」され、全般的にはレベルダウンが始ま ったといわれる。

②理工系離れ:1980年代後半から1990年までのバブル期ごろに、理工系学生のメーカー 離れが問題になったが、そのころから若者の理工系離れが話題になり始めた。調査による と小学、中学、高校へと高学年になるにつれて若者の理科に対する興味が低下し、中学で は興味が無い者が有る者を上回るようになる。また、最近の調査でも若者層の科学技術に 関する関心の低下が更に進んだ結果が報告されている。これらの原因には、技術のハイテ ク化により逆に技術が見えなくなり、利用の関心はあっても、創り出すことへの関心が低 くなっているともいわれる。なお、理工系への志願倍率は景気と逆の相関(-0.89)があ り、景気が悪くなると理工系が増えるという。ところで、女子の理工系への進出は、本学 の例でも見られるように確実に伸びてきている。特に1985年ころより急増し、現在の大 学理工系の約1割は女子であり、積極的な進出傾向が見られる。

ドキュメント内 工学部工学部 (ページ 76-81)