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第 2 章 研究の流れ

3.5 実証実験

3.5.7 高架橋の外観精度の評価実験

(1) 実験データ

本実験では,3.5.2項の実験データと同様に,MMS Type-Sで阪神高速1号環状線の一部を 計測した結果を使用する.正解データは現況のCAD図面とする.なお,継ぎ手の情報を利 用する際に,抽出できなかった部分は,手動により挿入する.

正解データ

近似線 評価点

垂線距離 評価点 評価点

(2) 実験内容

本実験では,高架橋の道路線形のベクトル情報が復元されたかを判定するため,3.4.6 項 の実験方法と同様に,対象線形とシステムが出力した近似線との近似率を算出する.ここで,

平面と縦断面の実験対象は,正解データに記載されている連続線形の部分(図 3.34)とす る.

3.34 実験対象の線形

(出典:国土地理院,電子国土Web)

(3) パラメータ設定

本実験でのパラメータは,3.4.2項~3.4.4項のパラメータを使用する.

(4) 実験結果と考察

本実験で生成した高架橋の道路線形(図 3.35)の評価結果を表 3.8に示す.

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3.35 本システムにより生成した高架橋の両側の道路境界線

表 3.8 高架橋の判定精度の確認実験の結果

相関係数 平均二乗誤差

平面線形 1.00 1.12m

縦断線形 1.00 0.09m

横断線形 1.00 0.13m

表 3.8の実験結果の相関係数から,本手法による近似線の生成が有効であることが分かっ た.しかし,平面線形の平均二乗誤差は,第3.4.6項の実験結果と異なり,値が大きく,道 路法施行規則に満たしてないこともわかった.そこで,図面を確認した結果,次の3つの問 題が見られた.

1 つ目は,図 3.36 に示すように高架道路橋の分岐部における線形の平均二乗誤差が非常 に高いことである.

3.36 高架橋の分岐部

分岐部において,点列が切れているため,線形補間手法が適用され,大量な特徴点が補間 された.これら特徴点は,本来の線形の特徴から,離れている場合が多く,不適切な線形が 生成された.この問題を解決するには,データ補間を分岐部に適用せずに近似線を算出する 必要がある.また,分岐部では,前後のデータに欠損が発生し,異常な線形が生成される場 合もある.この問題を解決するには,分岐部前後のデータの補充による改善が考えられる.

2 つ目は,図 3.37 に示すような場所では,クロソイド曲線と隣接の線形との接続が不自 然なことである.

3.37 線形の接続が不自然な箇所

詳細な数式パラメータを確認したところ,そのような箇所では,クロソイド曲線の起終点 の位置座標が数式に合わないことがわかった.本研究では,クロソイド曲線を隣接の線形と 接続させるように,回転角を調整したため,不自然な接続が出現する.この不自然な接続の 問題を解決するには,クロソイド曲線のパラメータを利用し,起終点を調整することが必要 である.

3 つ目は,図 3.38 に示すような箇所で線形が正解データから離れている部分がある.原 因は,距離が非常に長い1個のスパンがクロソイド曲線と判定されたためである.クロソイ ド曲線は,少しの誤差で大きな変化[81]が起きるため,長いほど正解データから離れる可能 性が高くなる.一方,長いスパンは,複数個の幾何情報による構成されることも考えられる ため,その場合,クロソイド曲線と判定される可能性が高く,正解データから離れる原因と

正解データ

生成した線形 接続が 不自然

接続が 不自然

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3.38 生成した線形が正解データから離れている箇所