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非流通株改革前の結果

ドキュメント内 博士論文 (ページ 93-96)

第 3 章 中国株式市場における非流動性と収益率の自己相関に関する実証分析  ∙∙∙∙∙∙∙∙  73

3.3 ポートフォリオ分析

3.3.2 非流通株改革前の結果

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モメンタムは高い非流動性のポートフォリオかつ低い回転率のポートフォリオに顕著に観 察される。特にいずれの収益率の自己相関も高い非流動性と大きく関連することは明らか である。

図3.4 観察期間におけるポートフォリオのパフォーマンス(全サンプル期間)

この図は観察期間におけるウイナーポートフォリオとルーザーポートフォリオの月次収益率を示す。ポー トフォリオは 2001 年 1 月−2012 年 12 月の間に、毎月収益率(Return)、回転率(Turnover)と非流動性 指標(Illiq_zero)によって構築される。回転率ポートフォリオ 1(4)と非流動性ポートフォリオ 1(4)

は、それぞれ回転率の最も低い(高い)ポートフォリオ 4 と非流動性の最も低い(高い)ポートフォリオ を表す。

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表3.4 観察期間におけるポートフォリオの収益率(非流通株改革前)

Loser portfolio

illiq_zero

Turnover 1 2 3 4 (4–1)

1 –0.0009 –0.0069 –0.0136 –0.0064 –0.0051

(–0.236) (–1.924) (–3.346) (–1.900) (–1.942)

2 –0.0075 –0.0034 –0.0095 –0.0053 0.0025

(–1.931) (–0.920) (–2.652) (–1.392) (0.976)

3 –0.0135 –0.0099 –0.0133 0.0013 0.0148

(–3.708) (–2.622) (–3.290) (0.278) (4.282)

4 –0.0057 –0.0051 –0.0101 –0.0076 –0.0014

(–1.513) (–1.246) (–2.418) (–1.715) (–0.630)

(4–1) –0.0048 0.0018 0.0034 –0.0012

(–2.490) (0.759) (1.477) (–0.460)

Winner portfolio

illiq_zero

Turnover 1 2 3 4 (4–1)

1 –0.0028 –0.0129 –0.0108 –0.0068 –0.0039

(–0.898) (–3.200) (–3.788) (–2.069) (–1.410)

2 –0.0038 –0.0056 –0.0016 –0.0125 –0.0085

(–1.023) (–1.566) (–0.356) (–2.959) (–2.409)

3 –0.0111 –0.0069 –0.0107 –0.0097 0.0016

(–3.248) (–1.675) (–2.684) (–2.430) (0.489)

4 –0.0231 –0.0144 –0.0209 –0.0113 0.0121

(–5.722) (–2.823) (–4.071) (–2.493) (3.766)

(4–1) –0.0203 –0.0014 –0.0102 –0.0044

(–6.782) (–0.364) (–2.984) (–1.476)

この表は観察期間におけるウイナーポートフォリオとルーザーポートフォリオの月次収益率と t 統計量 を示す。ポートフォリオは 2001 年 1 月−2005 年 04 月の間に、毎月収益率(Return)、回転率(Turnover)

と非流動性指標(Illiq_zero)によって構築される。回転率は株式の取引の株数を発行される株数で割っ たものである。回転率ポートフォリオ 1(4)と非流動性ポートフォリオ 1(4)は、それぞれ回転率の最 も低い(高い)ポートフォリオと非流動性の最も低い(高い)ポートフォリオを表す。非流動性(回転率)

ポートフォリオ(4−1)は最も非流動性(回転率)の高いポートフォリオ 4 と最も非流動性(回転率)の 低いポートフォリオ 1 の収益率の差を表す。

表 3.4 は非流通株改革前における、観察期間におけるルーザーポートフォリオとウイナ ーポートフォリオの収益率を表す。改革前は、16 個の回転率−非流動性−ルーザーポートフ ォリオと 16 個の回転率−非流動性−ウイナーポートフォリオはほぼ負の収益率を実現して

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いる。ルーザーポートフォリオの場合、回転率ポートフォリオ1と 4 において、非流動性 ポートフォリオ(4−1)は負の収益率を示す一方、回転率ポートフォリオ 2 と 3 において、

非流動性ポートフォリオ(4−1)は正の収益率を示す。また最も負の収益率を実現したの は非流動性ポートフォリオ 3 である(−0.0136)。さらにルーザーポートフォリオのモメン タムは主に非流動性から起因していたと考えられる。

ウイナーポートフォリオの場合、すべてリターンリバーサルすることがわかった。ここ で非流動性より回転率の影響の方がより大きい。なぜかというと、回転率ポートフォリオ

(4−1)はすべて負の収益率を実現する一方、非流動性ポートフォリオ(4−1)は回転率 の高いポートフォリオのみ有意に負の収益率を実現するからである。ただし、ウイナーポ ートフォリオのリターンリバーサルは非流動性の高いポートフォリオにより有意に観察さ れる。

図3.5 観察期間におけるポートフォリオのパフォーマンス(非流通株改革前)

この図は観察期間におけるウイナーポートフォリオとルーザーポートフォリオの月次収益率を示す。ポー トフォリオは 2001 年 1 月−2005 年 04 月の間に、毎月収益率(Return)、回転率(Turnover)と非流動性 指標(Illiq_zero)によって構築される。回転率ポートフォリオ 1(4)と非流動性ポートフォリオ 1(4)

は、それぞれ回転率の最も低い(高い)ポートフォリオと非流動性の最も低い(高い)ポートフォリオを 表す。

1 2 3 4

-0.015 -0.010 -0.005 0.000 0.005

1 2 3 4

Turnover

Return

Illiq_zero Loser portfolio

1 2 3 4

-0.025 -0.020 -0.015 -0.010 -0.005 0.000

1 2 3 4

Turnover

Return

Illiq_zero Winner portfolio

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ルーザーポートフォリオとウイナーポートフォリオの結果を図示したのは図 3.5 である。

ルーザーポートフォリオのモメンタムは高い非流動性ポートフォリオに集中し、ウイナー ポートフォリオのリターンリバーサルは高い回転率ポートフォリオにより強くみられる。

これらの結果を説明するには、中国株式市場での個人投資家の役割を考えることが重要で ある。非流通株改革前は、個人投資家はおよそ流通市場の大半を占め、収益率の変化と関 連する情報は個人投資家の投資行動を反映している。ルーザー株に対して、投資家はより 大きな損を被らないように素早くそれらを売却する(Zhang and Liu, 2006)。さらに低流 動的なルーザー株への予測は悲観的であり、価格がますます下落している。一方、ウイナ ー株に対して、短期的な利益を追求する投資家はわずかな利益を入手次第に即時にそれら の株式を売却する。個人投資家が頻繁に取引するため、ウイナー株のリターンリバーサル は高い回転率に生じやすい。

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