• 検索結果がありません。

電流依存性

ドキュメント内 修 士 学 位 論 文 (ページ 86-89)

第 4 章 の結果より,誘電体が同一であれば異なる製品であっても同様の傾 向であったことから本章では測定対象を絞って詳細な評価を行う。測定対象の 外観と仕様を図 6-1,表 6-1に示す。ここからは,表の番号で呼ぶこととする。

図 6-1 測定対象の外観(1 µF/250V品)

表 6-1 測定対象の仕様

番号 ① ②

静電容量 1 µF 4.7 µF

電圧 250 Vdc 100 Vdc

取り付けタイプ スルーホール スルーホール 温度特性 X7R X7R

許容差 ±20% ±20%

寸法 7.5 × 4.5 × 9 mm 7.5 × 4.5 × 9 mm

メーカー 日本ケミコン 日本ケミコン

拡大

- 75 -

①においてインピーダンスアナライザ E4990A で測定した結果と通流電流を 変化させてB-Hアナライザで測定した結果を図 6-2に示す。電流周波数は,10

kHz, 30 kHz, 50 kHzでそれぞれ測定を行っている。グラフから電流の増加に伴い

静電容量とESR が共に上昇傾向であることが確認できる。また,周波数ごとに それぞれ変化が異なっていることが分かる。しかし,電流を変化させているとき,

次式に従って交流電圧も同様に変化している。

𝑉 = 𝐼

𝜔𝐶 ( 6-1 )

しかしながら,セラミックコンデンサは,直流電圧に対して依存性があるため,

交流に関しても電流振幅ではなく電圧振幅に依存して変化している可能性が考 えられる。評価を行っていく上で,電流値に依存するのか,電圧値に依存するの かを把握することは重要である。しかしながら,電圧を一定に保ち,電流を変化 させる場合には周波数を変化させる必要があるが,図 6-3に示すようにESRは 周波数によっても変化する。ただし,もしこの電流もしくは電圧の依存性が周波 数に寄らないものであるとすれば,周波数ごとに値の絶対値が異なっていても そのパラメータに対して同じ割合で変化している可能性がある。そこで,それぞ

れ 0.01 Aにおける値を基準として,そこからの変化率をプロットした結果を図

6-4,図 6-5に示す。同じデータに対して横軸を電流実効値と電圧実効値としてそ

れぞれプロットしている。この結果より,電圧実効値に対しては周波数が異なっ ていても同じ変化率となっている。したがって,静電容量,ESR共に電流ではな く電圧値に依存して変化しており,更にこの変化の割合は周波数に依らないと 考えられる。

(a) 静電容量 (b) ESR

図 6-2 ①の電流特性

0.9 1 1.1 1.2

0 0.5 1 1.5

Capacitance F]

Current [Arms]

50kHz 30kHz 10kHz 50kHz E4990A 30kHz E4990A 10kHz E4990A

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900

0 0.5 1 1.5

ESR [mΩ]

Current [Arms]

- 76 -

(a) 静電容量 (b) ESR

図 6-3 ①の周波数特性

(a) 電流特性 (b) 電圧特性

図 6-4微小電流値を基準とした静電容量の変化率

(a) 電流特性 (b) 電圧特性

図 6-5微小電流値を基準としたESRの変化率

0 0.5 1 1.5 2 2.5

10 1000 100000 10000000

Capacitance [F]

Frequency [Hz]

1 10 100 1000 10000 100000

10 1000 100000 10000000

ESR [mΩ]

Frequency [Hz]

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

0 0.5 1 1.5

dC [%]

Current [Arms]

50kHz 30kHz 10kHz

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20

0 5 10 15 20

dC [%]

Voltage [Vrms]

50kHz 30kHz 10kHz

0 50 100 150 200 250 300 350

0 0.5 1 1.5

dR [%]

Current [Arms]

50kHz 30kHz 10kHz

0 50 100 150 200 250 300 350

0 5 10 15 20

dR [%]

Voltage [Vrms]

50kHz 30kHz 10kHz

- 77 -

ドキュメント内 修 士 学 位 論 文 (ページ 86-89)