第 4 章 集中指標算出ツールの動作確認
4.2 集中指標算出アルゴリズムの動作確認
また、被計測者ごとに一貫性のあるパラメータを算出して解析結果を出力する場合 は、その被計測者の計測データを
1
つ参照し「最適化解析」ボタンを押して解析でき るほか、集中指標の時間遷移を見る場合は、解析窓とずらしたい間隔を分単位で設定 し「タイムシフト解析」ボタンを押すことによって解析できる。最後に、計測データ に考慮すべき事項がある場合はその計測データを参照の上、計測結果をすでに算出し ていることを確認した後に、「コメント記録」ボタンを押して記録したいコメントを入 力する。入力後、「OK」ボタンを押すことによって実験参加者ごとに各パラメータが 記録されているファイルに追記される。Ϭ Ϯ ϰ ϲ ϴ ϭϬ ϭϬϬ
ϮϬϬ ϯϬϬ ϰϬϬ ϱϬϬ
Ϭ
ゎ⟅㛫;ƐĞĐ͘Ϳ
⣼✚ゎ⟅ᩘ
ゎ ゎ ゎ ゎ⟅⟅⟅⟅㛫㛫㛫㛫
͙ Ϭ͘Ϭ Ϭ͘ϱ ϭ͘Ϭ ϭ͘ϱ Ϯ͘Ϭ Ϯ͘ϱ ϯ͘Ϭ Ϭ
ϭ Ϯ ϯ ϰ ϱ
ゎ⟅㛫;ƐĞĐ͘Ϳ
⣼✚ゎ⟅ᩘ
ᣑ
ィ 䝕䞊䝍䝣䜯䜲䝹
⤒㐣㛫
;ŵƐĞĐ͘Ϳ
ゎ⟅㛫
;ŵƐĞĐ͘Ϳ
ϭ ϭϮϲϲ ϭϮϲϲ
Ϯ ϮϲϮϬ ϭϯϱϰ
ϯ ϰϬϯϮ ϭϰϭϮ
ϰ ϱϰϴϵ ϭϰϱϳ
ϱ ϲϵϴϮ ϭϰϵϯ
ϲ ϴϱϬϳ ϭϱϮϱ
ϳ ϭϬϬϱϵ ϭϱϱϮ
ϴ ϭϭϲϯϲ ϭϱϳϳ
ϵ ϭϯϮϯϲ ϭϲϬϬ
ϭϬ ϭϰϴϱϳ ϭϲϮϭ
ϭϭ ϭϲϰϵϳ ϭϲϰϬ
図
4.6:
アルゴリズム動作確認用解答時間データの作成方法累積解答数が整数値のときの解答時間を計測データファイルとして作成する
図
4.7:
作業状態と短期休息状態のみを遷移する場合の アルゴリズム確認用解答時間分布(µ=3.00 sec., σ=0.300, N =500, CT R=100.0 %)
次に、2つ目の分布は
CT R
が80%程度でかつ、長期休息状態への遷移を含む解答時
間が長期休息状態への遷移を含まない解答時間分布に干渉しないほど長い時間となる 場合である。これは、長期休息状態に遷移する解答がある場合のうち、作業状態と短 期休息状態のみを遷移する解答時間分布に干渉しないと考えられる場合にも正しく集 中時間比率が算出されるかどうかを確認するためである。この分布では、解答数を除 く各パラメータは1
つ目と同じ値を設定し、長期休息状態を含む解答時間は10
秒以上 とした。この値は、それを遷移しない解答時間分布である対数正規分布の上端0.13%未
満
(exp(µ + 2σ) = 5.8)
でありほとんど干渉しないと考えられるためである。また、作成する解答時間の上限値は実際の計測結果を参考に
20
秒とした。次に、1つ目の分布 に長期休息状態を含む解答時間を加えて作成し、解答数は548
となった。また、この 解答時間分布のCT R
は対数正規分布から期待値を算出し、対数正規分布から外れた長 期休息状態を含む解答時間のうち、期待値を引いた値を長期休息状態に遷移していた 合計時間として計算している。図4.8
に作成した解答時間分布のヒストグラムを示す。E = 3.138 sec.
、N = 548
、T total = 2139 sec.
より、CT R = 80.4 %
となる。図
4.8:
長期休息状態を遷移した解答が全て10
秒以上である アルゴリズム確認用解答時間分布(µ=3.00 sec., σ=0.300, N =548, CT R=80.4 %)
次に、
3
つ目の分布はCT R
が80%
程度でかつ、長期休息状態に遷移したときの解答 時間が長期休息状態を含まない解答時間分布の平均よりも長い時間となる場合である。これは長期休息状態に遷移した解答を実際の計測データのように含む場合でも、正しい 集中時間比率が算出されるかどうかを確認するためである。作成する解答時間の上限 値は
2
つ目同様に20
秒とした。長期休息状態を含む解答時間は、長期休息状態に遷移 しない解答時間分布の期待値より長い解答時間をランダムに作成し、2
つ目で作成した 長期休息状態を遷移しない解答時間分布に合成した。図4.9
に作成した解答時間分布の ヒストグラムを示す。E = 3.138 sec.
、N = 555
、T total = 2157 sec.
より、CT R = 80.8
%となる。
図
4.9:
長期休息状態を遷移した解答が全て平均解答時間以上である アルゴリズム確認用解答時間分布(µ=3.00 sec., σ=0.300, N =555, CT R=80.8 %)
最後に、4つ目の分布は
CT R
が80%程度でかつ、長期休息状態に遷移したときの解
答時間に長期休息状態を遷移しない解答時間の平均よりも短いものが存在する場合で ある。これは、長期休息状態を遷移したが、その解答中に短期休息状態をほとんど遷 移しなかったため、結果的に解答時間が短くなる場合を想定した場合である。そのよ うな場合には、正しい集中時間比率が算出されるかどうかを確認する。解答時間の上 限値は2
つ目同様に20
秒として、長期休息状態を含む解答時間をランダムに作成し、2
つ目で作成した長期休息状態への遷移を含まない解答時間分布に合成した。期待値よ り短い解答時間は頻度が多いことから、長期休息状態への遷移をする解答を含まない 対数正規分布により干渉させるために、以上の3
つのパターンに比べて合成させる解答数を多くしている。図
4.10
に作成した解答時間分布のヒストグラムを示す。E= 3.138 sec.、N = 1000、T total = 2203 sec.
より、CT R= 84.4 %となる。
図
4.10:
長期休息状態を遷移した解答に平均解答時間以下を含むアルゴリズム確認用解答時間分布
(µ=3.00 sec., σ=0.300, N =1000, CT R=84.4 %)
4.2.2 集中指標算出結果と動作確認
まず、
1
つ目の集中時間比率CT R
を100%
とした長期休息状態に遷移する解答が全 く含まれていない解答時間分布を解析した結果を図4.11
と表4.2
に示す。表4.2
から、解答時間分布を作成したときに設定した値である最頻値
µ
と標準偏差σ、集中時間比
率CT R
が一致していることがわかる。したがって、この場合は正しく算出できている ことが確認できた。次に、2つ目の長期休息状態に遷移したときの解答時間が長期休息状態を含まない解 答時間分布に影響しないほど長い時間となる場合の解答時間分布を解析した結果を図
4.12
と表4.2
に示す。この場合も設定したµ
とσ、CT R
が一致していることがわかる。したがって、この場合にも正しく算出できていることが確認できた。
次に、
3
つ目の長期休息状態に遷移したときの解答時間が長期休息状態を含まない解 答時間分布の平均よりも長い時間となる場合の解答時間分布を解析した結果を図4.13
表
4.2:
それぞれの種類における設定したパラメータと算出したパラメータ 設定したパラメータ 算出したパラメータ 分布の種類µ (sec.) σ N CT R (%) µ (sec.) σ CT R (%)
1
つ目3.00 0.300 500 100.0 3.00 0.300 100.0
2
つ目3.00 0.300 548 80.4 3.00 0.300 80.4
3
つ目3.00 0.300 555 80.8 3.00 0.300 80.8
4
つ目3.00 0.300 1000 84.4 3.08 0.424 90.5
図
4.11:
作業状態と短期休息状態のみを遷移する場合のアルゴリズム確認用解答時間分布の解析結果
(µ=3.00 sec., σ=0.300, N =500, CT R=100.0 %)
図
4.12:
長期休息状態を遷移した解答が全て10
秒以上である アルゴリズム確認用解答時間分布の解析結果(µ=3.00 sec., σ=0.300, N =548, CT R=80.4 %)
と表
4.2
に示す。この場合も算出したµ
とσ
、CT R
が一致していることがわかる。し たがって、この場合にも正しく算出できていることが確認できた。最後に、4つ目の長期休息状態に遷移したときの解答時間に長期休息状態を遷移しな い解答時間の平均よりも短いものが存在する場合の解答時間分布を解析した結果を図
4.14
と表4.2
に示す。表4.2
から設定したµ
とσ、CT R
とは異なった値が算出されて いることが分かる。これは、長期休息状態を遷移しているが解答時間の短い解答がモ デル関数への近似に影響を及ぼしていることが考えられる。実際に計測した解答時間 データを見ると、長期休息状態への遷移を含みながら解答時間が短いような解答はほ とんどなく、仮にそのようなものがあっても長期休息状態と短期休息状態の区別もつ かない。よって、実際には4
つ目に作成した解答時間分布になるようなことは稀であ り、考慮する必要はないと考えられる。以上により、集中指標を算出するアルゴリズムが正しく動作していることを確認で きた。
図
4.13:
長期休息状態を遷移した解答が全て平均解答時間以上である アルゴリズム確認用解答時間分布の解析結果(µ=3.00 sec., σ=0.300, N =555, CT R=80.8 %)
図
4.14:
長期休息状態を遷移した解答に平均解答時間以下を含むアルゴリズム確認用解答時間分布の解析結果
(µ=3.08 sec., σ=0.424, N =1000, CT R=90.5 %)
ドキュメント内
mIY]̂߂̏WwWZoc[̊J
(ページ 54-62)