6−2 都市景観形成方針
常陸太田市の景観構成は、地形や土地利用、歴史的背景などから山地景観、歴 史的市街地景観、新市街地景観、農業集落景観、道路景観、河川景観の6つに区 分することができ、それぞれの景観に対し、次のような景観形成方針で臨みます。
また、無秩序な開発等により景観が破壊される恐れがある地区(鯨ヶ丘商店街、
国道 349 号バイパス沿道等)については、住民意向をふまえながら景観法に基づ く景観計画区域の導入を検討します。
【山地景観】
高鈴山、真弓山、国見山と、山間の集落や寺社は、常陸太田市の背景として 重要な骨格となっています。
[方針] −太田の山並みを守る−
・山の稜線は、景観を構成する重要な要素であるため、山の自然を保全します。
・谷を形成している河川については、川辺を一体的に保全します。
・山地の農地は、帯状に農地が広がる特徴的な景観を保全します。
・谷間の集落は、周辺の自然的な景観と調和を目指します。
・山地から市街地や水田の広がりを見通すことのできる眺望を守ります。
【歴史的市街地景観】
常陸太田市中央部の鯨ヶ丘は、佐竹・徳川の時代からの特徴が街道沿いの街 並みや蔵、坂に表れており、常陸太田市の特徴ある景観となっています。
[方針] −街道沿いの街並みをつくる−
・歴史的建物を活用した落ち着いた街並みを創造します。
・一般の建物については、街並みとの調和に配慮し、落ち着きのある景観を目指 します。
・斜面の自然は、保全を図りつつ、散策路などの動線を確保します。
・高台から周辺への眺望を守ります。
【新市街地景観】
はたそめ住宅地や真弓ヶ丘ニュータウン、佐竹南台ニュータウン、常陸太田 工業団地などの新たに整備された市街地は、整然とした街並みが新たな景観と なっています。
[方針] −新しいまちと周辺の緑の調和を維持する−
・住宅団地や工業団地は、周辺の自然環境と調和するよう緑化を進めます。
・開発に当たっては、既存の植生を生かした整備・開発を行います。
【農業集落景観】
南部の久慈川沿いの低地には、広大な水田、農家住宅・斜面林といった集落 があり、中央の丘陵地から山間部にかけては、里川沿いの地形に沿った水田と 街道沿いの集落が形成されています。これらの集落と水田は、常陸太田市の広 がりを表す景観となっています。
[方針] −田んぼの広がりが続く景観を守る−
・低地の集落は、河川を軸として広がる水田に、農家住宅などの集落が島状に浮 かぶ形状を守ります。
・水田と集落の向こう側に、丘と山並みを眺望できる景観を守ります。
【道路景観】
山地から市街地、田園地帯を横断する国道 293 号、丘陵地帯を横断する整備 中の国道 293 号常陸太田東バイパス、山地から谷間、市街地、田園地帯を縦断 する国道349 号、田園地帯を縦断する国道 349 号バイパスが道路景観を形成し ています。
[方針] −地域にとけ込む暮らしの道づくり−
・山地の道路景観については、家並みや農地、樹林・河川など変化ある景観を楽 しむことのできる道づくりを進めます。
・歴史的市街地の沿道景観については、落ち着きのある道づくりを進めるため、
舗装形態の配慮や植栽の工夫、広告物等の色彩の誘導などを行います。
・新市街地の道路景観については、整った街並み、水田の広がり、山並み等を楽 しむことのできる眺望空間を確保した道づくりを進めます。
・農業集落については、水田の広がり、台地の斜面林、背景の山々を見渡すこと のできる道づくりを進めます。
【河川景観】
市の中央の谷間や田園地帯を南に流れる里川、山地から市街地を南に流れる 源氏川、南部の水田を東に流れる久慈川が河川景観を形成しています。
[方針] −水辺とくらしから広がる太田の川づくり−
・山地の河川景観については、河川を覆う谷の緑が眺望できる川づくりを進めま す。
・歴史的市街地の河川景観については、市民が身近にふれることができ、市街地 へ潤いを与える水辺空間づくりを進めます。
・農業集落の河川景観については、農業の営みを助け、集落の居住環境向上を図 る、農村的な河川空間づくりを進めます。
図 6- 1 景観骨格構成図
6−3 都市景観の重点地区
【重点地区:国道 349 号バイパス、国道 293 号常陸太田東バイパス沿道】
国道 349 号バイパス及び国道 293 号常陸太田東バイパスは、周辺主要都市か ら常陸太田市への入り口となっています。また、常陸太田市には多くの観光資 源があり、その多くが自動車利用を前提としたものとなるため、観光用道路と して重要な位置づけにあります。そのため、シーニックバイウェイ
(参考資料:155 ペ
ージ)
を参考としながら、これら2路線沿道について、景観誘導を中心とした沿道 地区の整備を進めます。
図 6- 2 路線区間ごとの主な街づくりの課題