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図5.1.8 有効道路面積の変化(現況=昼間)(2)

(2)夜間

夜間について経路危険量を算定した図を図5.2.9、図5.2.10に示す。ここから以下のことがわかる。

・ 85%タイル値は14,3(min.)である(図5.2.10)。

・ 特に「扇橋三丁目」(64.4min.)、「海辺」(56.lmin.)、「白河二丁目」(52.6min.)、「三好二丁目」

  (44.Omin.)で経路危険量が非常に大きくなっており、等時間線も密になっている(図5. 2.9)。

・避難場所までの距離が大きい「森下二丁目」(24.2min.)、「高橋」(23.Omin.)、「森下三丁目」

  (18.9min.)、「東陽二丁目」(15.4min.)、「扇橋二丁目」(15.4min.)でも、経路危険量が比較的大

  きい(図5.2.9)。

図5.1.9 経路危険量(現況=夜間)

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経路危険量(min.)

図5.1.10 町丁目数と経路危険量の関係(現況:夜間)

(3)昼間と夜間の比較

 昼間と夜間との経路危険量の差画像を図5.1.11に示し比較を行う。図5.望.11は、昼間経路危険量 を基準とした夜間経路危険量の増加量を表している。ここから以下のことがわかる。

 ・全体的に昼間よりも夜間のほうが経路危険量は大きく、85%タイル値:の比較でも夜間経路危険    量の85%タイル値(14.3(min.))は昼間経路危険量のそれ(9.60(min.))に比べ49%大きい(図

   5. 1・ 12)o

 ・等時間線をみると、昼間に比べて夜間のほうが避難場所側ヘシフトし、さらに線間隔も密であ    ることから、町丁目避難場所間の距離が経路危険量に与える影響は、夜間のほうがより大きい

   ことがわかる(図5.1.11)。

 ・ 昼間経路危険量の大きい「扇橋3丁目」、「海辺」、「白河二丁目」、「三好二丁目」、「森下二丁目」、

   「高橋」、「森下三丁目」では、夜間経路危険量の増加量も大きい(図5.1.3、図5.1.11)。

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等時間線(現況=木場=昼)

     ライン

等時間線(現況:木場:夜)

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等時間線(現況:清澄:昼)

     ライン

等時間線(現況:清澄:夜)

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等時間線(現況:商船:昼)

     ライン

等時間線(現況:商船:夜)

 一一一一・ライン 避難圏域(現況)

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避難場所(現況)

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図5。1.11 経路危険量(現況1昼)を基準とした、経路危険量(現況1夜)の増加量

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図5.1.12

20 30 40 50

     経路危険量(min.)

町丁目数と経路危険量の関係(現況)

60

②避難場所容量の考察

次に、各避難場所へ集まる避難者密度の変化をみると、以下のことがわかる。

 ・ 東京都地域防災計画では、避難場所における避難者密度の目標値を1.0(人/㎡)と定めている    1)が、「清澄庭園」では避難開始後13(min.)で避難者密度が1.0(人/㎡)を超えるように群集    密度増加率が高い。また、「木場公園一帯」、「東京商船大学一帯」と比較しても、「清澄庭園」

   に集まる避難者が非常に多い。「清澄庭園」では、避難場所の収容面積に対して短時間に多くの    人が殺到する実態が得られる(図5.1.13)。

 ・避難場所3箇所についてCI値をみると、現況では昼間1.74×10−1(人2/㎡)、夜間8.87・IO 2(人    2/㎡)であり、避難場所相互の密度のばらつきが見られる(図5.1.15)。

 ・ 「東京商船大学一帯」は他の二つに比べ避難者密度が大幅に低く、容量に余裕がある(図

   5. lt 15)o

 ・ ケーススタディ地区では夜間人口が昼間人口を概ね下回るため、避難者密度は夜間のほうが小    さい値となる(図5.1.15)。

 以上より、現在「清澄庭園」に集合する避難者を「木場公園一帯」あるいは「東京商船大学一帯」

に振り分ける必要があり、その際なるべく避難者密度の余裕が大きい「東京商船大学一帯」へ多くの 避難者を振り分ける必要がある。

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     時間(mln)

図5.1.13 群集密度の変化(昼間)

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     時間〔m旧.)

図5.1.14 群集密度の変化(夜間)

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  昼間       夜間

図5.1.15 避難者密度の比較

     昼間       夜間

図5.1.16 一人当たり避難場所面積の比較

③現況避難計画のまとめ

 以上より、現況避難計画に関して以下の問題が挙げられる。

・経路危険量を比較すると、「扇橋三丁目」、「海辺」、「白河二丁目」、「三好二丁目」では、昼間、

 夜間ともに非常に大きい。

・特に、ボトルネックとなっている「海辺」、「白河二丁目」、「三好二丁目」(弱点地域)では有効  道路面積の確保が必要である。

・ 「森下二丁目」、「高橋」、「森下三丁目」では、避難場所までの距離が大きいため、経路危険量  も大きくなる。

・ 「清澄庭園」での避難者密度が高く、改善が必要である。

・3つの避難場所相互の避難者密度にばらつきが見られ、「東京商船大学一帯」は比較的避難者密  度に余裕がある。

 現況分析の結果、現況避難計画における問題点が抽出された。また、GISの援用により、「弱点地域」

の把握も行うことができた。

 以上のように、現況分析からケーススタディ地区の現況避難計画について何らかの改善策が必要で あることを示すことができた。

5.2 代替案の提案および影響分析

 ここでは、5.1でなされた考察に基づき、以下の代替案を提案する。また、提案された代替案につ いての改善効果を、第3章で述べた分析手法によってそれぞれ評価する。

代替案1=避難圏域および避難経路の変更

代替案2=弱点地域における防火施策による発火点数の減少(発火点数2/3倍)

代替案3=弱点地域における木造建物耐震化による倒壊件数の減少(倒壊件数2/3倍)

代替案4:弱点地域における道路拡幅による避難可能道路率の増加(避難可能道路率4/3倍)

5.2.1 代替案1=避難圏域および避難経路の変更  現況分析(5.1)では次の考察がなされている。

 ・ 「木場公園一帯」、「東京商船大学一帯」に比べ清澄庭園に集まる避難者が非常に多く、避難者    密度が東京都防災計画で定める1.0(人/m2)1)を上回るから、「清澄庭園」に集合する避難者を    「木場公園一帯」あるいは「東京商船大学一帯」に振り分ける必要があり、その際なるべく避    難者密度の余裕が大きい「東京商船大学一帯」へ多くの避難者を振り分ける必要がある。

 ・ 「扇橋三丁目」の避難者は、途中経由する「海辺」での群集速度が低いために、経路危険量が    大きくなっていると考えられることから、「扇橋三丁目」の避難者は「海辺」を避ける経路を指    定することが必要である。

これらの問題を改善するため、代替案1として以下のように避難圏域および避難経路の変更を行う。

代替案1(図5.2.2、図5.2.3)

・ 「木場公園一帯」の避難高密度過剰および避難場所相互のキャパシティ・アンバランスを改善   するために、「常盤一丁目」、「森下一丁目」の避難者には「木場公園一帯」への避難を指定し、

  「佐賀一丁目」、「福住一丁目」、「富岡一丁目」、「富岡二丁目」、「木場一丁目」の避難者には「東   京商船大学一帯」への避難を指定する。その際の避難経路は最短経路を設定する。

・ 「扇橋三丁目」の避難者が「海辺」を経由しないようにするため、「扇橋三丁目」には「扇橋二   丁目」を通る避難経路を指定する。ところで、現況では「扇橋二丁目」の避難群衆は「千田」

  へ流入する経路となっているが、現況における「千田」での有効道路面積変化をみると、「千田」

  よりも「扇橋一丁目」の方がより大きく、有効道路面積に余裕がある(図5.2. 1)。上記の経路変   更を行った場合、「扇橋二丁目」を通過する避難群衆は増加することになり、当然「千田」にお   ける避難者密度も増加することが予測される。よって、上記経路変更にあわせ、「扇橋二丁目」

  の避難者には有効道路面積が比較的大きい「扇橋一丁目」を通る経路を指定する。

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        時間(min.)

 図5.2.1 現況における有効道路面積の変化

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(現況に同じ)

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(17)

(14)

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中島三丁目  NW

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代替案1における避難三二、避難経路および人ロ密度分布(昼間)

図5.2.2

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1代替案1=避難圏域   一←一←ライン  代替案1=避難経路

  _ライン

 代替案1=避難場所  (現況に同じ)

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     夜間人ロ密度        (人/㎡)

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國   1,000−  6,000

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