信用リスク管理態勢
4. 適正な収益確保 当金庫の経営基盤を確立していくためには、既存融
資の健全性を維持すると同時に新規融資に対する十 分な目利き審査能力の向上が重要と考え、担保・保証に 過度に依存しない融資を促進するため、信用リスクデ ータベースの整備拡充に向け現在取組中です。また、
平成19年3月、企業支援グループと審査グループを統 合して「審査経営支援グループ」を設置し、審査目利き 能力の向上と取引先企業の経営支援強化を図る態勢 を整備し、以下の事項に取り組んでおります。
◎審査経営支援態勢
信用リスクの計量化は、オンバランス取引を対象に、
貸出金を中心とした信用リスク量の計測と債券や株式 などの市場取引における信用リスク量の計測に取り組 んでおります。
これらの与信額のデフォルト率、倒産などの場合の 回収率などのデータを用いて、乱数によりデフォルトな どが発生するシナリオを数万パターンにわたってシミュ レーションし、発生する可能性のある損失額の分布を 算出しております。この損失額については、今後1年間 で発生が見込まれる損失額の予想損失である「期待損 失(EL:Expected Loss)」と非予想損失である「非期 待損失(UL:Unexpected Loss) 」との2つのリスク量 を算出しております。
当金庫においては、 リスク管理上、最大リスクを認識 する必要があることから、シミュレーション上では「期待 損失」と「非期待損失」を合算したところでの99%Va R(バリュー・アット・リスク)を最悪の状況で発生する可能
性がある「最大予想損失」として、 リスクに対する収益 性のチェックやビジネスカテゴリーごとに割り当てるリ スクキャピタルの配賦などに役立てることに努めてお ります。
◎信用リスクの計量化
内部統制に基づくリスク管理
当金庫の向う1年間に予想される最大信用リスク量
3,661
99%VaR(バリュー・アット・リスク) 百万円
実際にデフォルトした過去のデータ
全てのデータに対してデフォルトする確率の乱数を 発生させ、100,000回のシミュレーション計算を行う。
現在、デフォルトしていないデータに、過去のデフォルト率と回収率を利用する。
与信残高 × デフォルト率 × (1ー回収率)=期待損失(予想損失額)
デフォルト率と回収率を算出
リスク量VaRを算出
発 生 頻 度
↑
→ 損失額 期待損失(信用コスト)
信用リスクVaR(=最大損失)
非期待損失(狭義の信用コスト)
(平均地点) (信頼区間99%地点)
◎貸出金の信用リスク量
< 貸出金 信用リスク量の算出フローチャート >
< 貸出金 信用リスク量の算出イメージ図 >
内部統制に基づくリスク管理
①デフォルトしていない件数の調査
貸出金信用リスク量の算出基準
計量手法 モンテカルロ法による向う1年間の信用VaR
(バリュー・アット・リスク)
注:デフォルト率の観測期間については、平成15年10月に合併しているため、3年分のデフォルト率に基づいてリスク量を算出 していますが、将来的には過去5年まで遡り、観測する予定にしております。
過去3年間
管理債権実質処分額ベース 99%
95%・99%・99.9%VaRを参考値として算出
10,000回を10回繰返し、計100,000回の信用リスク量のうちの メジアン値を信用リスク量とする。
債務者区分で正常先・要注意先・要管理先債権から破綻 懸念先以下へ遷移した先数をベースに債務者区分毎の デフォルト率を算出
デフォルト率
回収率 信頼水準 参考値 デフォルト率の 観測期間
シミュレーション回数 および信用リスク量
③債務者区分毎のPD(デフォルト率)、LGD(デフォルト時の損失額)を、①、②より計算(実質処分調査率を加味)
④モンテカルロ・シミュレーションにより、信用リスク量を算出
②デフォルトした先数(「破綻懸念先へランクダウンした先数」)の調査 債務者区分
債務者区分
信頼水準 信用VaR 非期待損失
2005.3.31
PD LGD PD LGD PD LGD PD LGD 回収率
2006.3.31 2007.3.31 予想平均
債務者区分 正 常 先
その他要注意先 要 管 理 先
正 常 先 その他要注意先
要 管 理 先
0.044%
2.645%
8.264%
40,802件 288,510百万円
0.220%
17.448%
百万円
95.00% VaR 99.00% VaR 99.90% VaR
3,007 3,661 4,476
1,277 1,931 2,745 1,730百万円
0.600%
83.428%
62.867%
68.960%
0.028%
3.055%
6.154%
83.648%
63.105%
73.717%
0.035%
3.037%
8.475%
84.269%
64.716%
78.897%
0.036%
2.912%
7.631%
83.782%
63.563%
73.858%
16.218%
36.437%
26.142%
正 常 先 その他要注意先
要 管 理 先
18 51 10
11 57 4
13 72 5 41,182
1,928 121
38,893 1,866 65
37,023 2,371 59 2005.3.31
現在
2006.3.31 現在
2004.4.1
〜 2005.3.31
2005.4.1
〜 2006.3.31
2006.4.1
〜 2007.3.31 2007.3.31
現在
債 権 者 数
与 信 残 高
平 均 倒 産 確 率
平 均 回 収 率
期 待 損 失 ( 理 論 値 ) 期 待 損 失 率( 理 論 値 )
1,742百万円
0.604%
期 待 損 失( 観 測 値 ) 期待損失率(観測値)
対 象 債 権 デ ー タ モンテカルロ シミュレーション結果
< 貸出金 信用リスク量の算出基準 >
< 貸出金 信用リスク量の算出プロセス >
内部統制に基づくリスク管理
有価証券信用リスク量の算出基準
計量手法 モンテカルロ法による向う1年間の信用VaR
(バリュー・アット・リスク)
10%
99%
95%・99%・99.9%VaRを参考値として算出
10,000回を10回繰返し、計100,000回の信用リスク量のうちの メジアン値を信用リスク量とする。
・保有有価証券の格付を中心に算出
・格付会社の「R&I」のホームページに掲載されている直近の 格付別期間別デフォルトデータを参考に銘柄毎のデフォルト率 を算出
・無格付けについては「B格付以下」のデフォルト率を使用 デフォルト率
回収率 信頼水準 参考値
シミュレーション回数 および信用リスク量
◎有価証券の信用リスク量
< 有価証券 信用リスク量の算出基準 >
当金庫の向う1年間に予想される最大信用リスク量
4,277
99%VaR(バリュー・アット・リスク) 百万円
格付会社の期間別・格付別デフォルトデータ
全てのデータに対してデフォルトする確率の乱数を 発生させ、100,000回のシミュレーション計算を行う。
現在、保有している債券・株式・投信等の格付データを利用する。
有価証券残高 × デフォルト率 × (1ー回収率)=期待損失(予想損失額)
デフォルト率を算出
(※回収率=10%に設定)
リスク量VaRを算出
< 有価証券 信用リスク量の算出フローチャート >
内部統制に基づくリスク管理
信頼水準 信用VaR 非期待損失
249件 83,346百万円
6.286%
40%
百万円
95.00% VaR 99.00% VaR 99.90% VaR
3,693 4,277 5,101
2,131 2,714 3,539 1,562百万円
1.874%
銘 柄 数
有 価 証 券 残 高 計 平 均 デ フ ォ ル ト 確 率
回 収 率
期 待 損 失 ( 理 論 値 ) 期 待 損 失 率( 理 論 値 )
2,589百万円
3.106%
期 待 損 失( 観 測 値 ) 期待損失率(観測値)
有 価 証 券 デ ー タ リスクシミュレーション結果
AAA AA A BBB BB B以下
1年後
R&I
格付別「広義デフォルト率」 (累積)
http://www.r-i.co.jp/jpn/news̲topics/detail/200607/j06-a-055.pdf 2年後 3年後 4年後 5年後 6年後 7年後 8年後 9年後 10年後 00 0.04 0.12 1.92 7.92
0 0 0.12 0.38 3.65 12.51
0 0.05 0.29 0.69 5.19 16.2
0 0.11 0.51 1.07 6.19 18.43
0 0.16 0.83 1.44 7.39 20.23
0 0.34 1.11 1.89 8.55 22.74
0.16 0.53 1.38 2.32 9.85 26.12
0.32 0.8 1.67 2.72 11.11 28.26
0.5 1.17 2.00 3.05 12.26 31.21
0.68 1.41 2.25 3.44 13.28 33.43