市場リスク管理の基本方針に基づき、フロントセクシ ョンが適切な執行を行っているかどうかをチェックし、 リ スク量などの測定を行うのがモニタリング機能です。こ の機能はリスク管理統括グループが主に担っており、 日次・
週次・月次ベースを中心とするモニタリング結果はその 内容に応じて定期的に経営陣まで報告されています。
このようなモニタリングの結果は、 「リスク管理委員会」
「ALM委員会」などにおけるポートフォリオのリスク状 況の確認および今後の具体的方針検討のための基本 資料として活用しております。
*各種マーケット指標の推移
*保有上場株式等(リート等)の時価推移
*現状分析 〜 有価証券種類別評価損益の状況
*自己資本へのストレステスト
・金利上昇「0%〜2%」のストレステスト ・株価下落「0%〜15%」のストレステスト ・金利上昇と株価下落が同時発生想定ストレステスト
*有価証券の最大リスクの予測
・金利リスク、株式リスクおよび相関係数を考慮した 有価証券統合3ヶ月99%VaR
*現状分析
・10年国債金利・株価の推移等のマーケット分析 ・長短金利の推移(1ヶ月〜30年)
・イールドカーブの推移
・有価証券種類別評価損益の推移・状況 ・有価証券実現売却損益の推移 ・仕組債・変動国債の状況、分析
*自己資本へのストレス・テスト ・アウトライヤー基準による金利ショック 〜 99パーセンタイル値、200BPV ・BPV(0% 〜 2.0%)
・観測期間1年の3ヶ月VaR(70%〜99%)
・観測期間1年の99%VaR(保有期間分析)
*今後の金利予想
・債券全体、変動国債、仕組債(合計・種類別)の3ヶ月99%VaR (観測期間1年の有価証券全体・金利・株式・為替・国債スプレッド等) ・メイン・シナリオ予想
・対前月金利上昇および下落率による金利予想
*シナリオ分析(イールドシナリオ18本)
当金庫では、様々な市場リスクに対応するため、余裕 資金運用における「保有限度額」 「損失限度額」 「ロス カットルール」を規程化した上でのアラームポイントと、
市場ポートフォリオ全体のリスク量による自己資本への ストレステストを通じて、 リスク管理委員会、 ALM委員会、
資金運用会議において経営陣以下で対応策などを協
た場合にも、 リスク計量を行い、迅速かつ的確なリスク 管理を行っており、今後もより一層高度な管理体制を 構築するよう努力しております。
また、現在試行中である統合的リスク管理については、
真の最低自己資本を認識することを目標に、 どこまでの リスクを容認できるのか、どこまでのリスクを取れるの かということをリスク管理委員会、 ALM委員会を通じて 収益管理との連携を意識した協議を行っております。
◎市場リスクのモニタリング
当金庫においては、平成15年の合併以来、有価証券 を中心に市場リスクの計量化に取組み、金庫の資産・負 債の金利リスクにおけるBPV (ベーシス・ポイント・バリ ュー)の計量化については、当初の「再評価法(単純複
利法)」から「バーゼル見做し修正デュレーション法」
に変更し、平成18年10月よりラダー方式による「修正 デュレーション法」を採用し計量化を進めております。
また、当初より外部の算出ツールを検証ツールと位 置付け、当金庫独自の市場リスク算出モデルによる市 場リスク算出を進めております。また、将来のリスク予想 についても、平成17年度よりVaR (バリュー・アット・リスク)
を中心に感応度分析およびシナリオ分析に積極的に取 組み、統合的リスク管理の取組みを進めております。
◎市場リスクの計量化への取組み
当金庫では、お客さまからお預かりした預金を、主に 貸出金を中心に運用しておりますが、その他にも有価 証券などにおいても運用しております。また、経営企画 部内に売買執行にあたる市場部門(フロントオフィス)
として資金運用グループがその任に当り、 リスク対リタ ーンの観点からあらかじめ定められたポジション枠や 損失枠などの範囲内で取引を行い、目標収益の達成を 目指しています。一方、資金運用の事務管理部門(バッ クオフィス)である経営企画グループが約定書・稟議書 に従って勘定取引を行い、他方で、 リスク管理部門(ミド ルオフィス)であるリスク管理統括グループが、フロント オフィスやバックオフィスに対し、ポジションや損失など が一定水準を超えた場合には、通知・警告を行い、その 水準に応じて改善策の策定や取引量の縮小・取引停止 などの対応を行うことにより、健全性と適正収益の確
◎資金運用業務における相互牽制態勢
◎市場リスクのアラームシステム
モニタリング項目 日次
週次
月次
内部統制に基づくリスク管理
市場リスクとは、金利変動による収支変化、 および金利・
株式・為替などの市場変動により保有資産と負債の価 値が変化し、損失が発生する可能性のあることを意味 します。特に、資金運用業務においては、金利変動に応 じた収支コントロールが重要であり、あらかじめ一定の 金利変化が起こった場合に収支がどの程度影響を受け るかを把握する必要があります。
当金庫では、大きく分けて二つの計量の方法で行っ ております。ひとつは、 「アウトライヤー基準」によるリス ク計量方法ともうひとつの方法は「内部管理基準」に よるリスク計量方法を行っております。いずれも金庫経 営にとっては大切な経営判断資料として活用しており ますが、特に「内部管理基準」における市場リスク量つ いては、統合的リスク管理との連携を意識した資産・負 債全体での3ヵ月99%VaRを計測・把握し、シナリオに 基づくシミュレーションなどの手法を組み合わせることで、
資金運用業務全体の金利変動に対する収支の影響度 を把握に努めております。
フロントオフィスやバックオフィスに対し、ポジション や損失などが一定水準を超えた場合には、通知・警告 を行い、その水準に応じて改善策の策定や取引量の縮小・
取引停止などの対応を行うことにより、健全性と適正 収益の確保に努めております。
◎市場リスクの計測手法
アウトライヤー基準とは、金融機関勘定における金利 リスク量が自己資本(Tier1 とTier2の合計額)に対して 20%を超える経済価値の低下が生じる金融機関のこ とをアウトライヤー銀行といい、平成19年3月よりバー ゼルⅡ適用の開始に伴い当局の早期警戒制度の中で のモニタリング項目に盛り込むことになりました。
この金利リスク量の自己資本に対する20%の基準 のことをアウトライヤー基準といいます。
当金庫ではバーゼルⅡに対応するため、 ALM委員会 等での報告事項に加えることにより、金利リスク量を自 己資本の20%の範囲内にすることを意識した金利リス クの管理を行っておりました。平成19年3月末現在に おける当金庫の99%タイル値上方金利ショックによる 金利リスク量は金庫全体で4,854百万円であり、自己資 本(Tier1 とTier2の合計額)40,230百万円に対し「12.
06%」と、アウトライヤー基準20%を大きく下回る結果 となっております。
◎アウトライヤー基準について
ミドル部門
[リスク管理統括グループ]
フロント部門
[資金運用グループ]
バック部門
[経営企画グループ]
資金運用における相互牽制態勢
アウトライヤー基準による金利リスク量の算出基準
計量手法 金利更改ラダー表に基づいた
修正デュレーション法による「ラダー方式」
預貯金、有価証券、預け金、外国為替取引、その他 の金利・期間を有する資産・負債
上方金利ショック〜99%タイル値 下方金利ショック〜1%タイル値 月次(前月末基準)
200BPによる平行移動(200BPV)
・対象〜流動性預金全般(当座、普通、貯蓄預金等)
・算定方法〜①過去5年の最低残高、②過去5年の 最大年間流出量を現在残高から差引いた残高、
③現残高の50%相当額、以上3つのうち最小の額 を上限
・満期〜5年以内(平均2.5年)
金利感応資産・負債
リスク計測の頻度 参考値
金利ショック幅 コア預金
内部統制に基づくリスク管理
0 2,000
H17.12 H18.1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 H19.1 2 3 2%
0%
4%
6%
8%
10%
12%
14%
16%
18%
20%
4,000 6,000 8,000
99%タイル値 99%タイル対自己資本 10,000
12,000
7.76%
6.94%
7.67%
7.91%
10.26%
10.21%
14.17%
14.60%
14.81%
12.76%
12.81%13.13%
12.16%
11.66%
11.82%
12.06%
3,354 2,999
3,316 3,075
3,989 3,969
5,511 5,676 5,760
5,047 5,066 5,195 4,811
4,611 4,676 4,854
注1. 平成18年6月に、99%タイル値金利リスク量が3,969百万円から5,511 百万円と1,542百万円増加した要因は、リスク計量方法を「バーゼルの 修正デュレーション方式」から「再評価法(単純複利)」に変更したこ とが主な原因です。
注2. 平成18年10月に、リスク計量方式を「再評価法(単純複利)」から「修 正デュレーション方式」へ変更しましたが、99%タイル値への影響は、
ほとんどありませんでした。
注3. 平成19年3月に、金利リスクの計量を行う対象を、金利スワップにおけ る想定元本(オフバランス)まで拡大いたしました。
注4. 平成19年3月に、金利リスクの計算根拠となる「金利更改ラダー残高」
の対象範囲を「10年以上」から「30年以上」に拡大するとともに、「10 年以上」における内訳を「10年以上20年未満」「20年以上30年未満」「3 0年以上」の3つに区分管理できるように変更いたしました。
注5. 平成17年12月〜平成18年2月までの自己資本については平成17年9月 期仮決算の計数、平成18年3月〜平成18年8月までの自己資本につい ては、平成18年3月期決算の計数、平成18年9月〜平成19年2月までの 自己資本については、平成18年9月期仮決算の計数、平成19年3月の 自己資本については、平成19年3月期決算の計数を使用しております。
◎アウトライヤー基準に基づく金利リスク量 および 自己資本に占める金利リスク量の推移
99%タイル値 99%タイル対自己資本 自己資本額
3,354 7.76%
43,213 2,999 6.94%
43,213 3,316 7.67%
43,213 3,075 7.91%
38,888 3,989 10.26%
38,888 3,969 10.21%
38,888 5,511 14.17%
38,888 5,676 14.60%
38,888 5,760 14.81%
38,888 5,047 12.76%
39,558 5,066 12.81%
39,558 5,195 13.13%
39,558 4,811 12.16%
39,558 4,611 11.66%
39,558 4,676 11.82%
39,558 4,854 12.06%
40,231 H17.12 H18.1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 H19.1 2 3