第 4 章 開発教材を用いた制御系設計法
4.6 連続軌跡追従制御系 (CPT)
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47 𝑝 (1 +𝐾𝑘𝑣
𝑠2 𝑣 +𝐾𝑘𝑝
𝑠2 𝑝) = 𝑝 (1 +𝐾𝑘𝑣
𝑠 +𝐾𝑘𝑝
𝑠2 ) (4. .7) となる。すなわち
𝑝 𝑝 = 𝑣
𝑣 = 𝑎
𝑎 =𝑠2+ 𝐾𝑘𝑣𝑠 + 𝐾𝑘𝑝
𝑠2+ 𝐾𝑘𝑣𝑠 + 𝐾𝑘𝑝= 1 (4. .8) となり、全ての目標値𝑝 、𝑣 、𝑎 に対して、その出力𝑝、𝑣、𝑎は完全に一致することになる。
しかしながら、現実的には操作量 に対する加速度𝑎は比例の関係ではなく、高域で減衰す るような帯域幅を有する。しがたって、全ての周波数で完全追従することは不可能である。
また、加速度フィードフォワードを用いない場合、さらに加速度とともに速度フィード フォワードも用いない場合の伝達特性はそれぞれ、
𝑝
𝑝 = 𝐾𝑘𝑣𝑠 + 𝐾𝑘𝑝
𝑠2+ 𝐾𝑘𝑣𝑠 + 𝐾𝑘𝑝 (4. . ) 𝑝
𝑝 = 𝐾𝑘𝑝
𝑠2+ 𝐾𝑘𝑣𝑠 + 𝐾𝑘𝑝 (4. .10) となる。分子の次数が低くなり、もはや式(4.6.8)のように伝達ゲインが1とはならない。こ こで、分子の効果は位相進み補償の効果に他ならず、それが失われた結果、制御帯域が狭 帯域化し、目標値追従特性が劣化する。
次に外乱dに対する影響ついて考える。外乱に対する伝達特性𝑝 ⁄ は、式(4.6.1)から(4.6.4) の関係において、目標値を零(𝑝 = 𝑣 = 𝑎 = 0) とし、
𝑝= 𝑠2+ 𝐾𝑘𝑣𝑠
𝑠2+ 𝐾𝑘𝑣𝑠 + 𝐾𝑘𝑝 (4. .11) と導出できる。したがって、フィードフォワードの有無に依存しない。つまり、フィード バックゲイン𝑘𝑝、𝑘𝑣の値のみにより決定される。ここで、外乱応答特性を改善するために、
例えば積分特性などの動特性を追加したい場合には、ゲイン𝑘𝑝を動特性を持つ制御器C(s) とすればよく、この場合にも式(4.6.8)で示した目標値の伝達特性は1のままである。
以下では、CPT制御系の有効性を数値シミュレーションにより確認する。ここでは𝐾 = 1、 とする。すると制御対象P(s)は、
P(s) = 1
𝑠2 (4. .1 ) である。現実的にはこのような伝達関数の制御対象は存在しないが、これを実現するため に外乱オブザーバ補償を用いれば、制御対象のノミナル化特性により、近似的にこのよう な伝達特性が実現できる。
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4.6.1 連続軌跡追従制御のための教材開発
目標値フィードフォワード型 2 自由度制御系を解説するための教材について述べる。
Fig.4.6.2 にプレゼンテーション教材の一部を示す。連続軌跡追従制御のブロック線図や設
計法、他の制御系と比較することによりその特徴が述べられている。関連プログラムを
Fig.4.6.3に示す。制御対象を式(3.11)のモデルとしたときの制御器の各パラメータの設定に
ついて記述されている。Fig.4.6.4 にシミュレーションブロック線図を示す。連続軌跡追従 制御の特色である位置、速度、加速度、それぞれ目標値に対して完全追従を表示するため にフィードバックのみの制御系と比較し各信号を表示させている。
Fig.4.6.2 連続軌跡追従制御プレゼンテーション教材
Fig.4.6.3 m_chap4_cpt
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実験用モデルファイル:m_chap4_cpt_projをfig.4.6.5に示す。対象保護の工夫に加えて、
速度エンコーダ信号をフィードバックするので、雑音対策としてローパスフィルタを挿入 している。
Fig.4.6.4 m_chap4_cpt内のブロック線図
Fig. 4.6.5 m_chap4_cpt_proj内のブロック線図
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4.6.2 開発教材を用いた連続軌跡追従制御系設計
Fig.4.6.6に示すように外乱オブザーバ補償を利用し、制御対象のノミナル化特性により、
対象モデルの伝達関数を式(3.11)から式(4.6.15)に近似する。また、プラントモデルを Fig.4.6.6のようにK、𝑃(𝑠)、1 𝑠⁄ に分けている。
𝐾 = 118.41 (4. .13) 𝑃(𝑠) = 1
(𝑠 + 0.174) (4. .14) 𝑃𝑛(s) = 118.41
𝑠2 (4. .1 ) 制御系の設計はインナーループからパラメータ設計を行う。具体的には外乱オブザーバ
→速度制御系→位置制御系の順に設計する。なお、加速度制御系はモデルのゲインから決 定した。外乱オブザーバは十分高帯域に設計し、補償帯域を𝜔𝑑= 00 𝑟𝑎 𝑠𝑒𝑐⁄ とした。こ の帯域を考慮し、速度制御系は𝜔𝑣= 100 𝑟𝑎 𝑠𝑒𝑐⁄ とし、
𝑘𝑣 =𝜔𝑣
𝐾 (4. .1 ) と設計した。インナーループの制御帯域を考慮し、位置制御系は𝜔𝑝= 40 𝑟𝑎 𝑠𝑒𝑐⁄ とし、
𝑘𝑣 =(𝜔𝑝)2
𝐾 (4. .17) と設計した。
以上のように制御系を設計し、シミュレーション、実験を行った。入力信号には微分可 能信号としてシグモイド曲線を用いた。シミュレーション結果をFig.4.6.7に、実験結果を Fig.4.6.8に示す。
Fig.4.6.6 外乱オブザーバによるノミナル化補償を用いた連続軌跡追従制御系
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Fig.4.6.7 連続軌跡追従制御シミュレーション結果 (m_chap4_cpt_motor)
Fig.4.6.8 連続軌跡追従制御実験結果
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