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逆方向電流電圧特性

ドキュメント内 Microsoft Word - 修士論文.doc (ページ 73-76)

第4章 ダイオードの電気特性による評価

4.2 SiC 基板上 GaN ショットキーダイオードの特性評価

4.2.2 逆方向電流電圧特性

試作エピと同様にショットキーダイオードの逆方向電流電圧特性を評価した。以前の試 作では構造ごとの耐圧の差はほとんど見られなかった。今回の測定は、フィンガー構造の TEGパターンものを用いた。電極の面積は、幅 2μm×長さ 100 μm である。測定には半 導体パラメータアナライザ(KEITHLEY 社製 236)を用いた。測定範囲は 0V~-100V まで0.5Vステップで測定した。図4.14、図4.15に実装構造であるフィールドプレート構 造とMES構造でのプロセス依存性を比較したものを示す。FP構造と、MES構造ではほ とんど耐圧の違いは見られず、約50V程度であった。いずれの構造においてもSiC基板上 に形成したショットキーダイオードのほうが逆方向耐圧は高かった。SiO2の厚さを100nm

から 150nm としたものでも耐圧の向上は見られず、その他のプロセス違いについても耐

圧の変化は見られなかった。またMES 構造に比べて、フィールドプレート構造のものは 逆方向リーク電流が全体的に高くなった。これは今回のプロセスでは素子へのダメージの 危険性を考慮して SiO2のアニールをしなかったため、ショットキー電極端からの絶縁膜 リーク電流が大きくなったものと思われる。また前回の試作と同様に逆方向リーク電流の 大小と耐圧については相関が見られなかった。

図4.16、図4.17でn-GaN層不純物濃度違いのサンプルで比較したものを示す。同じプロ セスで作成したSiC基板上のものと同様にフィールドプレート構造の方がMES構造に比 べ逆方向リーク電流は 1~2 桁大きくなっている。これは上記と同様の理由で絶縁膜リー クによるものと思われる。リーク電流に差はあるものの、耐圧に関してほとんど違いは見 られなかった。リーク電流の不純物濃度による違いは顕著であり、図4.16から、不純物濃 度5×1017と5×1016比較すると後者は逆方向リーク電流が4桁程度小さく、良好な逆方 向リーク特性であった。破壊耐圧の値についても差は明らかであり、5×1017では30V程 度であり、5×1016では70V前後であった。また図4.16と図4.17を比較すると、1×1016 で耐圧は70~90V程度になったものの1×1016と大きな差はみられなかった。1×1016で フィンガー構造でない円形ショットキーのTEGパターンのMES構造を用いて逆方向特性 を測定した。図4.17に示した通り、逆方向耐圧は最大で140Vとなった。図中に示したも

のは直径 150μm のデータであるが、大きさによらず、耐圧 100Vには到達する。この結

果から円形ショットキー構造のほうが耐圧は高いという結果が得られた。フィンガー構造 は円形ショットキー構造にくらべ電流密度が高く、またフィンガー接続部に集中するため に耐圧が低くなってしまった可能性がある。もちろんSiC基板上とサファイア基板上とい う違いもある。今後SiC基板上に形成したショットキーダイオードについてもn-GaN層 の濃度依存性について解析する必要がある。今回のプロセスでは SiO2 にアニール処理を 行っていないため膜質が悪く絶縁膜が破壊され、耐圧が低下したことも考えられる。いず れにしても、エピの不純物濃度、厚さ、絶縁膜等の様々な条件を試作し、最適化を行う必 要がある。

1.E-11 1.E-09 1.E-07 1.E-05 1.E-03 1.E-01 1.E+01

-60 -50 -40 -30 -20 -10 0 Voltage(V)

C u rr ent (A )

標準

表面エッチング SiO2膜150nm サファイア

1.E-11 1.E-09 1.E-07 1.E-05 1.E-03 1.E-01 1.E+01

-60 -50 -40 -30 -20 -10 0 Voltage(V)

C u rr ent (A )

MES

表面エッチング SiO2膜150nm サファイア

図4.14 FP構造の破壊耐圧のプロセス依存性

図4.15 MES構造の破壊耐圧のプロセス依存性

1.E-12 1.E-10 1.E-08 1.E-06 1.E-04 1.E-02 1.E+00

-100 -80 -60 -40 -20 0

Voltage(V)

C u rrent(A )

5 × 10

16

5 × 10

17

1.E-12 1.E-10 1.E-08 1.E-06 1.E-04 1.E-02 1.E+00

-140 -120 -100 -80 -60 -40 -20 0 Voltage(V)

C u rr ent (A )

mesFP mes 円形

図4.16破壊耐圧のn-GaN層不純物濃度依存性 (黒、青:MES構造,ピンク、赤:MES構造)

図4.17不純物濃度1×1016での構造依存性

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