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マスク(TEG パターン)設計

ドキュメント内 Microsoft Word - 修士論文.doc (ページ 43-49)

第3章 ダイオードの設計と作成プロセスの検討

3.3 マスク(TEG パターン)設計

3.3.1 高周波測定用1フィンガー

図3.9中①の範囲が高周波用1フィンガーパターンである。図3.10に実際のTEGパタ ーンのカソードフィンガー部の構造である。メサの長さは24μmである。また実効的なア ノードフィンガー1本の面積は2μm×100μmである。構造は「3.2デバイス構造」にて示 した図3.3と同じである。実装構造のワンフィンガーパターンと実効的なアノード電極サ イズを同じにしてあり、実装用デバイスの基本特性解析するためのパターンである。また 実際の使用周波数でのSパラメータを測定して、高周波でのインピーダンスの評価を行う ためのパターンでもある。基本解析パターンと共に今回の各デバイス構造における特性依 存性を評価パターンも設計した。リセスオーミックの評価をするために、nGaN 層に直 接オーミック金属を蒸着してあるリセスオーミックなしのデバイスを設計した。またフィ ールドプレート電極構造の効果を調べるためにフィールドプレートなしのパターンを用意 した。またフィールドプレート長を倍にしたパターンも加えてある。また高周波測定にお ける寄生容量(オープン容量)を測定するために、パッドのみのパターンも用意した。また 逆方向の電流電圧特性では耐圧とともに逆方向リーク電流も大きな問題となる。そのため、

リークパスの箇所を調査するためのパターンを作成した。具体的には、基本パターンと比 較してアノードフィンガーの周囲長が同じで面積が違うパターンと、面積が同じで周囲長 が違うパターンを用意した。リーク電流が面積に比例する影響が大きければ、このパター ンを用いて逆方向リーク電流では面積依存が大きいか、周囲長の影響が大きいかがわかり リーク電流のパスを調査することができる。

3.10 TEGパターンのアノードフィンガー部拡大図 基本構造各部の長さ アノード幅:La =2[μm]

アノード長さ:W=100[μm]

金メッキ幅:AuW=4[μm]

絶縁膜幅:IW18[μm]

メサ部分長さ:MW =24[μm]

La

MW W

IW AuW

3.3.2 実装用マルチフィンガー

図3.9中②の範囲が高周波用1フィンガーパターンである。図3.10に実装用マルチフィ ンガーのTEG パターンを示した。図3.9 中②の範囲において、右の列が基本構造のデバ イスであり、左の列にFPのない構造も用意した。FP構造では絶縁膜による寄生容量増加 の可能性もあることや、絶縁膜の膜質が悪い場合、特性が劣化する場合があるからである。

また基本構造ではフィンガーに金メッキ配線を施してあるが、その効果も評価するためで もある。左にフィンガー1本当たりの長さは図3.10に示したものと同様である。また図中 ピンク線で示したのはアイソレーションをする予定の部分である。あまり細くしすぎると エッチングプロセスの際に深く掘ることが困難であるためである。しかし金メッキのエア ブリッジ配線の長さは、過去の経験から20μm程度にしたいため、アイソレーション幅は なるべく狭くしたいということもあり、今回の TEG パターンではアイソレーションの幅 は6μmに設計した。またアイソレーションの幅は6μmであれば、20μm以内で、十分エア ブリッジ配線が可能であり、今回は18μmで設計してある。パッドの大きさはボンディン グをするために 500μm×300μmと大きくしてある。今回用いるボンディングワイヤは直 径25μmの金線を用いる。1本当たりに流せる電流の限界値は0.5A程度である。今回の目 標値は順方向電流 2A であるので、4本程度必要となる。ボンディングをする際に金のワ イアが少し広がることを考慮しても、パッドの面積はボンディングワイヤを 3~4 本以上 打ち付けられる大きさになっている。今回は実装用として、フィンガー本数1,5,10を用意 している。フィンガー数を増やすと、5個の場合5分の1、10個の場合10分の1となる がフィンガーの面積はそれぞれ5倍、10倍となるため、キャパシタンスも5倍、10倍と なる。また実装構造ではフィンガー部と、アノードパッドの部分を金メッキにてエアブリ ッジ配線を行うが、その形状についても最適構造についても検討した。図3.11にエアブリ ッジ配線構造を示す。図中左(構造①)に示したものは、各フィンガーから伸ばした金メッ キ配線を絶縁膜上で並列接続し、並列につないだ金メッキの上から数本ボンディング用の アノードパッドと接続する。しかし、この構造では、絶縁膜と金メッキ配線による寄生容 量の影響が少なからずとも考えられる。また絶縁膜の質が悪いと、逆方向リーク電流の増 加や破壊耐圧の減少なども想定される。そこでもう一つの実装配線構造を図中右(構造②) に示す。これは個々のフィンガーを独立にアノードパッドと接続するので、絶縁膜の寄生 容量の影響を低減できる。しかし金メッキ配線が切れている箇所がある場合、本来その切 れた配線と繋がっているはずのフィンガーは開放状態になってしまう。寄生容量を低減す るためには構造②の方が適していると思われるが、プロセスの確実性からいくと構造①が 安心であるといえる。図3.9の②の範囲に示したマルチフィンガー用のパターンでは、上 の4つが構造①のパターンで、下の2つが構造②のパターンである。

図3.11 金メッキ配線接続部パターン (左)構造① 絶縁膜上で並列に接続 (右)構造② フィンガー個々に接続

図3.10 実装用マルチフィンガー構造のTEGパターン 500μm

300μm

500μm

300μm エアブリッジ

アイソレーション 絶縁膜

3.3.3 アノード電極長・幅依存性測定用フィンガー

図3.9中③の範囲がアノード電極長・幅依存性測定用フィンガーパターンである。

この TEG パターンはアノード電極の長さ・幅によって電気特性がどのように変化するか を調査するためのものである。実装用のフィンガー1本当たりの面積は、2μm×100μmと してある。しかし、この電極面積が大電力用のレクテナでの使用を満たすものとして最適 な構造かどうかはまだわからない。そのため仕様を満たすような特性として最適な電極サ イズを調査する。直流の電流電圧特性では過去の解析では電流電圧特性において順方向、

逆方向ともに、面積よりも周囲長に依存する傾向がある。高周波特性を考慮した際、低容 量化のために面積を小さくし、インダクタンスを減らすために、短くしたい。しかし、

2.45GHzのような高周波帯域では電極長が長いことで、インダクタンス成分が増加し、

高周波特性への影響も考えられる。そのため、S パラメータを測定できるようなパターン にしている。そのため、高周波の寄生成分と、直流での電流電圧特性から最適な値を評価 する必要がある。

3.3.4 円形ショットキー構造

図3.9中④の範囲が円形ショットキーTEGパターンである。直径150,200,300μmを用 意してある。TEG パターンには基本構造(フィールドプレート構造)、フィールドプレー トのないショットキー構造、絶縁膜をはさんだMIS構造がある。このTEGパターンの目 的は、AC特性、特に数kHz~1MHzでのCV特性を測定するためのパターンである。CV 測定をすることで、エピ基板の不純物濃度を解析するため、絶縁膜の膜質、絶縁膜/半導体 の界面準位を評価するためである。ダイオードの特性は不純物濃度に大きく影響すし、式 (3.10)に示した通り、不純物濃度が倍になると、理論的には破壊耐圧が半分になる。また 式(3.13) に示した通り、不純物濃度が倍になると、オン抵抗は半分になる。そのため円形 ショットキーのTEGパターンでの解析は重要である。

3.3.5 抵抗成分測定構造

図3.9中⑤、⑥の範囲が各抵抗成分を測定するためのパターンである。実際に試作した 際に理論値よりもオン抵抗が高いことが想定される。その際に、どの部分の抵抗成分が特 性に影響を与えているかを評価する必要がある。また、抵抗は試作したダイオードの設計 用の回路モデルを作成する際に、パラメータを分離するために用いる。具体的なパターン としては、金属抵抗を測定するための、4端針測定用TEG、オーミックコンタクト抵抗を 測定するための、ケルビン測定用の TEG、シート抵抗,オーミックコンタクト抵抗を測定 するためのTLM測定を行うためのパターンがある。図3.13にTLM測定用のTEG(n+

層)を示した。TLM パターンにはアイソレーションの確認をするための TEG、n-層,n+

層の各シート抵抗とコンタクト抵抗を測定するための TEG がある。金属抵抗測定用のパ ターンは正確に測定を行うために、基板までエッチングした上に形成してある。TLM パ ターンもパターン以外の部分のリークの影響を無くし正確な測定をおこなうために、周囲 にアイソレーションを施してある。

図3.13 TLM用TEGパターン(n+層)

長 さ 200

100

50

幅 2 4 6

長 さ 200

100

50

幅 2 4 6

図3.12 電極長・幅依存性測定用TEG

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