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第3章 教師・生徒の意識調査

第2節 調査の結果

1 教師アンケート(質問項目は資料を参照)

 図3−1にみられるように、中学校教師の大半が「学校が荒れている」と感じ

た経験をもっている。これは、教師個人個人によって、幾分かの違いはあるだろ

うが同じ悩みをもっていると考えてもよい。 「とても感じる」

Q2 学校が「荒れている」と感じたことが  ありますか

        ない          3%

ある 97%

   図3−1 荒れた学校の勤務経験

参照 Q3)。こういつた状況は、多かれ少なかれ、

ものである。例えば、 「喫煙」に関していえば、小学生の段階では喫煙率が10/・

ほどであるが、中学2年生になると、10%近くまで増加するといった実態があ

る(・)。次に、その「荒れる」原因について(図3−2)は、第一に、 「地域や家 庭の教育力の低下」を挙げている。第二、第三に、 「生徒同士の人間関係の希薄

さ」 「生徒とのふれあう時問の少なさ」を挙げている。

      という回答が非常

に多かった状況とは、 「喫煙をす る生徒がいる」 「授業を抜け出す 生徒がいる」 「授業に入らない生 徒や妨害をする生徒がいる」 「シ ンナーなどの薬物乱用をする生徒 がいる」 「生徒間暴力が頻繁に起

こる」 「他校の生徒とのトラブル が頻繁に起こる」 「対教師暴力 や暴言がある」などである(資料

  どこの中学校でもみられる

Q4 学校が「荒れる」原因にはどの ようなものがあると考えられますか。

      (複数回答)

生徒自身の自覚のなさ

生徒同士の人間関係の希薄さ 授業がおもしろくない 教師の押さえつけ

教師の生徒指導上の力量のなさ 教師間の意思の不統一

生徒とのふれあう時間の少なさ 厳しい校則(学校のきまり)

学校の指導体制の不備 多すぎるカリキュラム 学力中心の教育

生徒の楽しみが学校にない 生徒の活躍できる場が学校にな

地域・家庭の教育力の低下 家庭と学校の連携の不備 テレビやマスコミの影響 社会が悪い

その他

Q4 学校が「荒れる」原因にはどのようなもの  があると考えられますか

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(人数)

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図3−2 学校が荒れる原因

 そして、その「荒れている」状況の解決策として(図3−3)、 「生徒への声 かけ」 「生徒・教師の協同的活動」 「教師間の共通理解と指導の統一」などが有 効であるという回答が得られた。

Q5「荒れた」状況を解決するため  にどのような取り組みが有効で

 あると思いますか。(複数回答)

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校門での服装指導や挨拶指導 学年集会や学級での服装指導 学年集会や学級での講話 生徒への声かけ

生徒・教師の協同的活動 生活ノートなどの活用 班や係り活動の活性化

学級(HR)の時間の活性化

学校行事や学年行事の活性化 生徒会活動の活性化

教師間の校則の確認

教師間の共通理解と指導の統 家庭訪問

学年だよりや学級だより 保護者会の開催

地域・保護者との連携や啓発 警察等関係諸機関との連携 その他

Q5 「荒れたユ状況を解決するために、

 どのような取り組みが有効であると

い憐す.か、

:項11

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図3−3 荒れた状況の解決策

 また、日常的な取り組みの実態として、生徒理解のために、 「一人ひとりの生 徒と話す機会を増やす」 「毎日の日記や生活ノートの実施」 「教師間の情報交 換」 「生徒と一緒に活動する」「教育相談」などを多く行っていることがわかる

(資料参照 Q5)。

 さらに、集団づくりのためには、 「疎外されがちな生徒への援助」 「班活動や 係り活動」 「話し合い活動の活性化」 「文化祭や体育祭などの行事」 「学級目標

の作成」などが多く取り組まれている(資料参照 Q6)。

 最後に、生徒指導と特別活動との関連については、(図3−4)に示したように、

特別活動を充実させることは生徒指導につながると考えている教師が圧倒的に多

い。そして、その理由についても、(表1)からもわかるように、特別活動の意

義にかかわる内容のものが多く、特別活動の重要性に関する意識はかなり高いと

いえる。

Q7 特別活動を充実させることは生徒指導に  つながると思いますか

       思わない         3%

思う 97%

 図3−4 特別活動と生徒指導に関する意識

表 1 特別活動が生徒指導につながると考える理由

Q7の理由

1 自主・自律の精神が育つ。

2 生徒個人のカを発揮できる場である。集団の中での存在感を実感できる。

3 勉強面で意欲のない生徒でも参加できる。

4 生徒が活躍する場が増える。

5 生徒の生の声、意外な特質を発見できる。

6 生徒に充足感、達成感を持たせることはプラスに作用する。

7 民主的な人間関係を学ぶことができる。自主性を育てることができる。

8 心が養われていく。

9 生徒とのつながりができる。

10 生徒に活動させる場を設けることによって、自主性や責任感を持たせる。

11 生徒を能動的に活動させられる。人間関係の鍛錬の場。

12 生徒の生活は班であり学級である。さらに学年であり学校である。

13 生徒の楽しみになる。生徒同士または教師とのふれあいの機会が増える。

14 生徒の自主的な行動を増やす。他の生徒への理解と尊敬につながる。

15 達成感、充足感を与える機会になる。

16 奉仕、思いやりの精神を養い、自立心が育つ。

17 生徒同士、教師と生徒の関わりの場になる。

18 体験的活動に特別活動の役割は大きい。

19 特別活動を充実させることでよい方向へむく生徒がいる。

20 集団における自分の存在を確認できるとき、生徒は自立へのきっかけを ツかむ。

21 生徒とともに活動することはすべて生徒指導につながる。

22 生徒自身の活動の場が多く、集団づくりができる。

23 生徒がやりがいを持って取り組む活動を通して、建設的な生徒指導がで ォる。

24 生徒に任せ、考えさせ、実践し、ふり返る。生徒指導の基本。

25 生徒同士、教師と生徒とのコミュニケーションの場により、相互理解が カまれる。

26 中教審の学校のスリム化に逆行している。

27 生徒とのコミュニケーションがとれる。

28 生徒が学校に参加しているという充実感が高まる。

29 勉強のこと以外で、腹を割って話せるから。

 これらの理由をいくつかのカテゴリーに分類すると、 「①生徒の活動の場 ② 自主性が育つ ③人間関係づくり (生徒同士、教師と生徒)になる ④自己存在

感、自己有用感を味わう」の4っに分けることができる。これらは、特別活動の

意義に大きくかかわっており、その意義に迫るためには、体験的な集団活動が求

められていることがわかる。そこで、問題にしなければならないのは、 「望まし い集団活動の在り方」をさぐるとともに「人間関係」をいかにしてつくり上げる かということである。そしてそのことが、生徒指導につながる方策であると考え

る。

2 生徒アンケート

 まず最初に、調査をおこなったB中学校は、A市の中でも文教地区にあり、各

家庭の生活水準は高い。学校における生徒の様子は、平成8年度になって授業妨

害や教師への暴言、暴力が多少目立ち始めた状況にあることを述べておく。 「学

校生活が楽しい・まあまあ楽しい」と回答した生徒は(図3−5)、全体の8割

以上であった。自由筆記の予備調査では、その理由として、学習面についてでは なく、大半の生徒が「友達と一緒にいられるから」 「部活動があるから」と書い

ている。しかしながら、15%の生徒が「あまり楽しくない・楽しくない」と回

答しており、

ることになる。これは学級担任 にしてみれば、苦慮すべきこと

である。

 また、 「学校生活で『うれし い』と感じる」のはどんなとき ですかという質問に対しては

(資料参照 Q3)、 「成績が 上がったとき」 「できなかった ことができたとき」 「友達がで きたとき」などの回答が多く、

40人学級であるならば、6人の生徒が「楽しくない」と感じてい

Q2 学校生活は楽しいですか

あまり楽し  楽しくない くない    5%

まあまあ楽  しい  51%

楽しい 34%

       図3−5 学校が楽しいと感じる割合

学習に関わる個人的な「うれしさ」を求めながらも、友達とのかかわりにおける

「うれしさ」を求めいてるといえる。つまり、より自分に身近な関心の高いこと に対して「うれしさ」を感じる場合が多いと考えられる。ところが、教師とのか かわりの中での「うれしさ」といえば、質問項目の〈ケ 先生に声をかけてもら ったとき〉 〈コ 先生に名前をおぼえてもらったとき〉からもわかるように非常 に少ないといえる。これは、教師との関係性の希薄さ、心的距離の遠さによるも のではないかと判断される。

 次に、特別活動に関する意識、教師とのかかわりに関する質問(図3−6−1〜

14)について、特別活動に関するもの〈10項目 1〜4、9〜14>に対する回答は、

いずれも肯定的であり、特別活動に関しての意識や欲求の高さを示しているが、

教師とのかかわりに関するもの〈4項目 5〜8>に対する回答は、かなり否定的 で、これは、教師とのかかわりをさほど求めていないようにみえる。しかし、逆 に考えるならば、教師に対する不満がないために、かかわりを求めていないので はないかとも考えられる。

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