• 検索結果がありません。

2.7.3 臨床的有効性

2.7.3.3 全試験を通しての結果の比較と解析

有効性データパッケージを構成する評価資料である国内及び海外の臨床試験[図 2.7.3.1

-1参照]について比較検討を行った。特に試験結果に関しては、国内主要2試験及び海外 主要3試験について比較検討し、第III相試験(IE3501)の主要評価項目である認知機能評 価(SIB-J)及び全般的臨床症状評価(Modified CIBIC plus-J)については総合的な検討を 行った。

2.7.3.3.1 試験対象集団 2.7.3.3.1.1 被験者の内訳

国内主要2試験及び海外主要3試験の被験者の内訳を[表 2.7.3.3-1]に示す。

国内主要2試験について、後期第II相試験(IE2101二重盲検期)では、前観察期に組み 入れられた例数が353例、二重盲検期組み入れ例数が315例(プラセボ群108例、メマン チン塩酸塩10 mg/日群107例、メマンチン塩酸塩20 mg/日群100例)、有効性解析対象例 数(FAS)が314例(プラセボ群107例、メマンチン塩酸塩10 mg/日群107例、メマンチ ン塩酸塩20 mg/日群100例)であった。第III相試験(IE3501)では、前観察期組み入れ例 数が482例、二重盲検期組み入れ例数が432例(プラセボ群211例、メマンチン塩酸塩20 mg/日群221例)、有効性解析対象例数(FAS)が426例(プラセボ群208例、メマンチン 塩酸塩20 mg/日群218例)であった。

海外主要3試験について、第III相試験(MRZ90001-9605二重盲検期、MEM-MD-02及 びMEM-MD-01)の有効性解析対象例数(ITT)は、それぞれ252例(プラセボ群126例、

メマンチン塩酸塩20 mg/日群126例)、395例(プラセボ群197例、メマンチン塩酸塩20 mg/

日群198例)及び336例(プラセボ群165例、メマンチン塩酸塩20 mg/日群171例)であ った。

国内他の試験について、第 III相試験(MA3301)、前期第II 相試験(IE2901)及び臨床 薬理試験(IE2201)の有効性解析対象例数(FAS)は、それぞれ 557 例(プラセボ群 180 例、メマンチン塩酸塩10 mg/日群190例、メマンチン塩酸塩20 mg/日群187例)、51例及 び35例であった。

表 2.7.3.3-1 国内主要2試験及び海外主要3試験の被験者の内訳 国内主要2試験 海外主要3試験 試験

番号 IE2101

二重盲検期 IE3501

MRZ90001- 9605 二重盲検期

MEM- MD-02

MEM- MD-01

登録例数 353 482 345 404 547

二重盲検期

登録例数 315 432 252 404 350

投与群 P L H P H P H P H P H 有効性解析

対象例数 107 107 100 208 218 126 126 197 198 165 171 P:プラセボ、L:メマンチン塩酸塩10 mg/日、H:メマンチン塩酸塩20 mg/

[資料番号 5.3.5.1.1]の図10.11[資料番号 5.3.5.1.2]の図10.11, 11.11

[資料番号 5.3.5.1.6]のFigure 10.1,[資料番号 5.3.5.1.7]の8.0項及び

[資料番号 5.3.5.1.8]のTable 101より作成

2.7.3.3.1.2 被験者の診断及び組み入れ基準(選択基準及び除外基準)

国内主要2試験では、診断、重症度及び他の選択基準は同様の基準で実施した。また、

AD以外の認知症の合併、重大な神経疾患の合併、検査・観察の遂行を妨げる筋骨格系疾患 の合併を除外するなど、同様の除外基準で実施した[表 2.7.3.3-2参照]。

海外主要3試験では、診断基準、重症度、他の選択基準及び除外基準を国内主要2試験 と同様の基準で実施した[表 2.7.3.3-3参照]。なお、第III相試験(MEM-MD-02)は、ド ネペジル塩酸塩の治療を受けている患者を対象とした。

国内他の試験について、重症度を第III相試験(MA3301)ではMMSEスコア 10~23点、

CDR 1又は2とし、臨床薬理試験(IE2201)ではMMSEスコア 10~20点とした。また、

臨床薬理試験(IE2201)ではドネペジル塩酸塩の併用を可とした。これら以外に、国内主 要2試験と大きく異なる診断、重症度及び他の選択基準及び除外基準はなかった。

表 2.7.3.3-2 国内主要2試験(IE2101二重盲検期及びIE3501)の選択基準及び除外基準

後期第II相試験(IE2101二重盲検期) III相試験(IE3501)

1) 本治験への参加同意が適切に得られる患者

2) 外来患者。なお、検査・観察のための2日以内の入院は可 3) 50歳以上の患者

4) 次の診断基準をいずれも満たすアルツハイマー型認知症患者

・ DSM-IV診断基準のアルツハイマー型認知症

・ NINCDS-ADRDA診断基準のprobable Alzheimer’s Disease

5) 前観察期開始12ヵ月以内のCT又はMRI脳内スキャンにおいて、アルツハイマー型 認知症と診断される大脳皮質の萎縮及び脳室拡大所見が認められる患者

6) 前観察期開始及び薬剤割当て前に、以下の重症度をいずれも満たす患者

・ MMSEスコア5点以上、14点以下

・ FASTステージ6a以上、7a以下

7) 認知症発現時まで認知・社会機能が正常であった患者 8) 併用療法の規定に従うことが可能な患者

9) 少なくとも補具(歩行器)を使用した場合に歩行可能な患者で、本治験に必要な検査・

観察が可能となる程度の視力・聴力を有した患者

10) 介護施設からの外来通院患者の場合、患者の日常行動力を測れる生活環境にあるか

(必要以上の介護となっていないか)などについて、適当と判断された患者

【介護者条件】

11) 協力的で、試験薬剤・併用薬の管理等、信頼できる介護者であること

12) 介護者が1週間に2日以上患者と過ごし、日常生活動作等に関して本治験に必要な観

察が可能であること

13) 臨床評価時(ADCS ADL-J、CIBIC plus-J、NPI、FAST)には常に同一の介護者が立ち 会えること

1) DSM-IV診断基準でアルツハイマー型認知症、NINCDS-ADRDA 診断基準でprobable

Alzheimer’s Diseaseと診断された患者

2) 同意取得日の6ヵ月前から二次登録日までのCT又はMRI脳内スキャンにおいて、ア ルツハイマー型認知症と診断される患者

3) MMSEスコアが5以上14以下、FASTステージ 6a以上7a以下のいずれも満たす患者

(MMSEは前観察期開始時、二重盲検期開始時共に実施し、FASTは前観察期開始時 に実施する)

4) 同意取得日の年齢が50歳以上の患者

5) 外来患者(原則として在宅の外来患者)。介護施設等からの外来通院患者も可とする が、本治験で設定している有効性評価を適切に行える生活環境にある患者

6) 日常、少なくとも歩具(杖など)を使用した場合に歩行可能な患者で、本治験に必要 な検査・観察が可能となる程度の視力・聴力(眼鏡、補聴器使用可)を有した患者 7) 適切に同意が得られた場合

【介護者条件】

8) 治験期間を通して、同一の介護者による日常生活動作の十分な観察(原則として日中 3日以上患者と過ごせるなど)が可能であること

9) 治験期間を通して、有効性評価時に常に同一の介護者が立ち会えること

1) アルツハイマー型認知症以外の認知症の合併を有する患者

a) 改訂版HISスコア(Rosenによる改訂版)5点以上となる血管性認知症の合併が疑 われる患者

b) 前観察期開始12ヵ月以内のCT又はMRI脳内スキャンにおいて、血管性認知症の 合併が疑われる患者(CT/MRI脳内スキャンを12ヵ月以上前に実施した場合や臨床 的に必要な場合には二重盲検期用試験薬剤服薬開始前までに再実施すること)

c) DSM-IV基準の大うつ病エピソードに合致する仮性認知症が疑われる患者

d) 電解質異常、葉酸欠乏、ビタミンB12欠乏、甲状腺機能異常(T3、T4又はFT3、FT4

及びTSH値)、梅毒血清学的検査(RPR等)陽性など、認知症と臨床的関連がある と思われる臨床検査値異常のみられた患者

e) その他の非アルツハイマー型認知症の合併が疑われる患者

2) 脳腫瘍、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病、正常圧水頭症、硬膜下血腫、精神遅 滞、残存欠損を伴う脳手術既往歴・重篤な頭部外傷など、重大な神経疾患を有する患

3) 本治験への参加又は実施に際して検査・観察の遂行を妨げる筋骨格系疾患のある患者 4) てんかん患者(抗てんかん薬の投与が必須の患者)

1) アルツハイマー型認知症以外の認知症を合併する患者 a) 改訂版HISスコア(Rosenによる改訂版)が5点以上の患者

b) CT又はMRI脳内スキャンにおいて、血管性認知症などその他の非アルツハイマー

型認知症の合併が疑われる患者(CT又はMRI脳内スキャンは、実施日が同意取得 日の6ヵ月前から二次登録時までのもので判定する)

c) DSM-IV基準の大うつ病エピソードに合致する仮性認知症が疑われる患者

d) 電解質異常、葉酸欠乏、ビタミンB12欠乏、甲状腺機能異常(FT3、FT4(又はT3 T4)及びTSH値)、梅毒血清学的検査陽性など、臨床検査値の異常がみられ、認知 症の原因であると考えられる患者

e) その他の非アルツハイマー型認知症を合併する患者

2) 脳腫瘍、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病、ピック病、レビー小体病、大脳皮質 基底核変性症、正常圧水頭症、硬膜下血腫、精神遅滞、後遺障害を伴う脳手術既往歴・

重篤な頭部外傷など、重大な神経疾患を合併する患者

3) 本治験の検査・観察の遂行を妨げる筋骨格系疾患を合併する患者 4) 抗精神病薬の投与が必須であるなど、重度の精神障害を合併する患者 5) 以下の急性疾患又は管理不良な疾患を合併する患者

後期第II相試験(IE2101二重盲検期) III相試験(IE3501)

除外基(続き

5) 重度の激越を有する患者(抗精神病薬等の投与が必須の患者)

6) アルコール中毒症又は薬物依存症の既往を有する患者 7) 重度な薬物アレルギー既往のある患者

8) 以下の急性疾患又は管理不良な疾患が認められる患者(治験実施に影響しない安定し た慢性疾患の患者は選択可能とする)

a) 管理不良な高血圧患者(e.g.収縮期血圧が180 mmHg又は拡張期血圧が110 mmHg を超える)

b) 過去6ヵ月間に心筋梗塞の既往のある患者

c) うっ血性心不全患者(NYHA 心機能分類III度及びIV度)

d) 高度な腎障害患者(e.g.血清クレアチニンが2.0 mg/dLを超える、BUN25 mg/dL を超える)

e) 高度な肝障害患者(e.g. AST/GOT、ALT/GPT正常域上限の2.5倍以上)

f) 管理不良な糖尿病患者(e.g.随時/食後血糖値が200 mg/dLを超える)

g) 医薬品等の副作用の重篤度分類基準グレード3に該当する患者 9) 妊娠中(妊娠している可能性のある場合を含む)及び授乳期の患者

10) 二重盲検期用試験薬剤服薬開始前2ヵ月以内に本治験以外の治験に参加していた患者

11) 過去に本試験薬剤の臨床試験に参加していた患者

12) 二重盲検期用試験薬剤服薬期間(24週)内に入院又は介護施設への入所の可能性が高

いと思われる患者

13) その他、治験責任医師又は治験分担医師が本治験の対象として不適当と判断した患者

a) 管理不良な高血圧患者(拡張期血圧>110 mmHg)

b) 同意取得日の6ヵ月前以降に心筋梗塞の既往のある患者 c) うっ血性心不全患者(NYHA 心機能分類III度及びIV度)

d) 高度な腎障害患者(血清クレアチニン>2.0 mg/dLかつBUN>25 mg/dL)

e) 高度な肝障害患者(AST/GOT又はALT/GPTが正常域上限の2.5倍以上)

f) 管理不良な糖尿病患者(随時又は食後血糖値>200 mg/dLかつヘモグロビンA1c>9%)

g) その他、管理不良の疾患を合併するため、治験責任医師又は治験分担医師が安全性 上不適と判断した患者(悪性腫瘍など)

6) 抗てんかん薬の投与が必須の患者

7) アルコール中毒症又は薬物依存症の既往のある患者 8) 重度な薬物アレルギー既往のある患者

9) 妊娠中(妊娠している可能性のある場合を含む)及び授乳期の患者

10) 同意取得前2ヵ月以内に他の治験薬を服薬した患者

11) 過去にメマンチン塩酸塩及びその治験薬を服薬したことがある患者

12) 治験期間中に、生活環境が変わること(施設入所など)が予定されている患者 13) その他、治験責任医師又は治験分担医師が本治験の参加が不適と判断した患者

[資料番号 5.3.5.1.1]の9.3.1, 9.3.2項及び[資料番号 5.3.5.1.2]の9.3.1, 9.3.2項より作成

関連したドキュメント