第 6 章 実規模における DEM 解析
6.1 実規模における無支保モデルの DEM 解析
6.1.3 解析結果 (DⅡ地山)
図 6.5 に全断面掘削工法である直壁型切羽,曲面切羽(円型切羽,楕円型切羽,円弧型 切羽)の4ケースの変位図を示す.変位図のカラースケールは最小値0mm,最大値20mm とした.なお,表示の変位量は0ステップからの変位増分を示す.
図 6.6 に全断面掘削工法である直壁型切羽,曲面切羽(円型切羽,楕円型切羽,円弧型 切羽)の 4 ケースの接触圧図を示す.接触圧図は,地山の応力状態を示している.接触圧 図のカラースケールは最小値0N/mm2,最大値0.5N/mm2とした.
直壁型切羽では,切羽中央付近がはらみだすように変位が生じる.変位図をみると,各 切羽形状と比較して,切羽近傍に特に大きな変位が発生していることがわかる.接触圧図 をみると,接触圧のコンターが0N/mm2以下になっており,地山内の力が抜け,緩み領域が 発生している.
円型切羽では,切羽上部の地山の沈み込みによって変位が生じる.変位図をみると,切 羽前方の奥行きが大きくなるほど,オーバーハング部が大きくなり,無支保である切羽面 積が大きいため崩壊しやすい状態にある.そのため,切羽直上に向けて変位が広い範囲で 進行している.また,切羽と天端部にある線要素の境目で少量の地山の崩落はみられる.
接触圧図をみると,切羽上半部において接触圧の減少を確認できるが,地山に大きな緩み はない.
楕円型切羽では,切羽上部,下部の曲率半径が大きく,中央部は曲率半径が小さいので,
中央部が直壁型切羽と似た形状になり,弱部となる.そのため,中央部を中心にして変位 は生じ,切羽奥側に向けて進行していく.接触圧図をみると,切羽中央部において接触圧 の減少を確認できるが,地山に大きな緩みはない.
円弧型切羽では,楕円型切羽と同様に,中央部を中心にして変位は生じ,切羽奥側に向 けて進行していく.また,切羽と線要素の境目で少量の地山の崩落はみられる.接触圧図 をみると,切羽中央部において接触圧の減少を確認できるが,地山に大きな緩みはない.
3章,4章で解析した未固結粒状体地山では,緩み領域が発生すると同時に地山は崩壊す る挙動となる.しかし,実規模のDⅡ地山では,要素間粘着力cD,要素間引張強度σtDを入 力したことで,どの切羽形状においても地山に緩み領域が発生するが,切羽は崩壊しなか った.
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図 6.5 実規模の無支保モデル(地山等級 DⅡ) 変位図 左図:初期状態,右図:最終ステップ時(t=2.0sec)
a) 直壁
b) 円
c) 惰円
d) 円弧
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図 6.6 実規模の無支保モデル(地山等級 DⅡ) 接触圧図 左図:初期状態,右図:最終ステップ時(t=2.0sec)
a) 直壁
b) 円
c) 惰円
d) 円弧
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