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第 6 章 加硫ゴム中のカーボンブラックが高湿度環境でのオゾン劣

6.2 実験

6.2.1 試料の調製

ゴムはJSR㈱製のイソプレンゴムIR2200,CBは工業的に最も使用量の多い15)粒子 径28~36 mのHAFカーボン(High Abrasion Furnace, 旭カーボン㈱製 旭#70), 及び比較として粒子径が180~200 mのFTカーボン(Fine Thermal, 旭カーボン㈱

製 アサヒサーマル)の2種類,いずれも造粒タイプを用いた.各CBの物理的特性を

Table 6-1に示す.いずれのCBも造粒タイプを用いた.ゴムは老化防止剤を含まない

Table 6-2の配合にてオープンロールで混練り後,160℃×8分間のプレス加硫にてHAF

カーボン配合ゴム及びFTカーボン配合ゴムをそれぞれ2 mmt又は200 mtシートに 成形した.

Table 6-1 Particle properties of Carbon Black (Pellet type)

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Table 6-2 Compound formulation (Unit: phr)

6.2.2 オゾン暴露

ゴム試験片はJIS K 6251“加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張特性の求め方”のダン ベル状1号形を用い,試験片の標線間距離40 mmに対して伸長20%を付与し23℃で 72時間静置後,オゾン濃度50 pphm,温度40℃,湿度20%RH又は80%RHにてそれ ぞれ48時間の静的オゾン暴露を実施,このときゴム表面及び試験槽内に結露水が発生 していないことを確認した.暴露後のゴム表面及び切断面は㈱キーエンス製デジタルマ イクロスコープVHS-2000(×20,×100),又は日本電子㈱製 SEM(走査電子顕微鏡)

JSM-5610LV(×1000)にて観察した.

6.2.3 加硫ゴム及びCB単体の水分吸着量,及びCB表面の親水性評価

水分吸着量の測定には,40℃で24時間真空乾燥処理した加硫ゴム,及び造粒タイプ のHAF カーボン又は FT カーボン単体を用いた.加硫ゴムは 50 mm×20 mm×200

mtの短冊状試験片,CB単体はφ70 mmアルミニウム製カップの底面にCB 3.00 gを 隙間なく均一に敷き詰めたものを1試験片とし,温度40℃,湿度20%RH又は80%RH,

オゾン濃度0 pphm又は50 pphmの計4水準にて24時間暴露を実施,暴露前後の試 料重量を感量0.1 mgの精密天秤で測定し,式(1)により算出した重量増加率を水分吸 着量とした.

123 100

0 0

1

m m m

重量増加率(%)=  …(1)

m0:真空乾燥処理したオゾン暴露前の試験片重量(g)

m1:オゾン暴露直後の試験片重量(g)

CB表面の親水性評価にはFTカーボンを用い,Table 6-1の造粒タイプは水中に分散 させることが困難であったため,Figure 6-2 に示す粉末タイプを供した.温度40℃,

湿度80%RH,オゾン濃度0 pphm又は50 pphmにてそれぞれ24時間暴露したFTカ

ーボン30 mgをイオン交換水中で攪拌し,5分間静置したときの分散状態を観察した.

Figure 6-2 Digital microscope images for FT carbon black.

6.2.4 XPS(X線光電子分光)法によるCB表面分析

CB表面に修飾する官能基の測定はXPSにて,Kratos Analytical製AXIS Novaを 用い,X線源はAl Kα線(1486.6 eV),電圧15 kV,電流10 mA,放出角度45°にて ナロースキャン分析を実施,エネルギーシフトは中性炭素の束縛エネルギーを284.7eV で補正した.得られた C1s スペクトルに対してピークフィッティングを実施し,各ピ ークの積分強度から官能基の構成割合を算出した.

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