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被覆捨石の移動限界流速の算定式

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第5節  被覆捨石の移動限界流速の算定式

5.1 堤頭部の場合

 ここでは,堤体被覆捨石層の安定性に及ぼす波の方向分散性の影響について,先の堤体上の作 用合成流速の結果と捨石の移動を関係づけた検討を行うため被覆捨石の移動限界流速に関する算 定式を誘導する.堤頭部上の被覆捨石の安定性と作用合成流速の関係は,堤頭部の同じ位置であっ ても作用合成流速の方向によっては斜面が下り勾配に,または上り勾配になる.その結果,同じ 作用流速の大きさであっても捨石の安定性は,斜面の下り勾配と上り勾配で大きく異なる.従っ て,斜面上の捨石の移動限界流速の算定式の導出にあたっては,作用合成流速の方向変化に伴う 堤頭部の斜面勾配の変化を考慮する必要がある.

 いま,図4−8に示すように堤頭部上の捨石Aに対して作用合成流速ベクトルが¢軸に関して角度 θ。で,大きさ琢で作用しているとする.捨石に作用する水平および鉛直方向の流体力として1ち と瓦,並びに抵抗力として1Vを考える.作用合成流速ベクトルの作用方向に対する堤頭部の鉛直 断面形状は,堤頭部面を円錐面と仮定すると双曲線になる.ここで,同図に示すような双曲線に 沿って配列された半径rの捨石の安定条件について,点0に関する捨石に作用する流体力と抵抗力 の回転モーメントを考えると,次式の平衡関係式が得られる.

(・一£)恥卿+晒一@醐

=乃)(6十アsinα£)十瓦7・COS(已 (4.4)

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△\.=,

        \

,▽AiB \

FL

B

/  (1一ρ/ρ )W l         S

図4−8堤頭部上の捨石に作用する作用合成流速と作用力

ここに,Wは捨石の空中重量,ρおよびρ,は流体および捨石の密度,∫は捨石間の摩擦係数,6は 水平方向流体力品の作用位置,碗およびα古はそれぞれ捨石Aと捨石B,捨石Aと捨石0の中心

を結んだ直線と水平軸とのなす角である.また,注目している捨石Aに対して上側の捨石Bの抵 抗力Nは次のように表される.

N−

i・一£)w・i晒

さらに,捨石を球と仮定しているので,その空中重量は次式で表される.

w÷・3劔

ここに,gは重力加速度を示す.式(4.5)を式(4.4)に代入すると,次式のようになる.

(・一£)W…碗+∫・i晒{・+…』)}]

一砺(    6sin(賜十一)+凡…碗

(4.5)

(4.6)

(4.7)

 本研究では,捨石に作用する水平および鉛直方向の流体力として,捨石の断面積に比例する抗 力品と揚力耽を考え,乃)および耽をそれぞれ次式で表されるものと仮定する.

       巧)=mノρπ・2曜         (4.8)

       耽一;働2り    (49)

ここに,mノは抗力係数,σLは揚力係数4),εは捨石が前方の捨石で遮蔽される効果を表す遮蔽係 数5)である.式(4.6),式(4.8)および式(4.9)を式(4.7)に代入して整理すると,次式のように表さ れる.

      曙(1−÷}[cos(叶∫sinα。{1+cos((托一αu)}]

      ア;ω{㎡十+i)+争⇒   (4.10)

式(4ユ0)において未知数は,∫,mノ, r,6, CLおよびεで,各捨石間の接地角砺および碗は堤頭 部の斜面勾配より以下のように与えられる.

 堤頭部を円錐面と仮定していることから,図4−8に示すXγ座標系に対して次式が成立する.

       z−・一;一        (4.11)

ここに,αは堤頭部中心の高さ,Zは底面からの距離である.堤頭部面の点Aの座標は,図4−8よ りxγ座標系で(−RCOS(β一θ。),Rsin(β一θ。))となる. Rは堤頭部中心からの水平距離である.そ して,式(4.11)をXについて偏微分して点Aの座標を代入すると,点Aでの作用合成流速ベクト ルの作用方向に対する傾きが次式のように求められる.

      傾き一÷・・(β一θア)      (4ユ2)

各捨石間の接地角αzと碗は,便宜的に等しいと仮定すると,以下のように与えられる.

      ・・一碗一・・ガ1琶…(β一θ。)}   (4・3)

 式(4.13)を式(4.10)に代入して整理すると,下り勾配における捨石の移動限界流速琢。は最終的

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に次式で与えられる.