• 検索結果がありません。

螺旋の大域的性質

ドキュメント内 螺旋の幾何学 (ページ 51-57)

となる。従つて ,0∈ Rの 周 りで局所的に

バ→―ズ→=:くのが十ズめ

となるが ,正 の螺旋であることか ら κ′ (0)>0な ので zが 増加するとき

(″)一

θ

(″)は

原点を境に負から正に符号を変えることがわかる。これは γ

(s)が

曲率円の右から左へ接するように交わることを意味している .従 て ,螺 旋 γ

(s)は

曲率円の右か ら左へ接するように交わる。負の螺旋の場 合も同様に示される。

□ この定理 の意味 を上で述べた車の運転の場合 にあてはめて解釈 してみ よう。正 の(負の)螺旋 の道路 を走 る車 の運転者 は

,常

にハ ン ドル を左 に

(右に)回し続 けてい る。途 中でハ ン ドルを固定す る と

,車

は円運動 を し

てその固定 した地点 にお ける曲率円を描いている と解釈で きる。

螺旋 を螺旋 に写 す変換 について述べ るために

,次

の用語 と補題 を用 意 す る。

定義 4。

1.3座

標平面

R2を

複素平面

Cと

同一視 す る。複素数 α,b,c,α

α―

bC≠ 0)を

用いて平面上の点

z∈

Cを

z tt υ

=T(z)=

αz―

+b

CZ+α

で与えられるυ∈Cに 写す変換 Tを メビウス変換または1次分数変換 と いう。

メビウス変換は複素平面Cに 無限遠点を付け加えてできる ,2次 元球面 s2に 同相なリーマン球面 Cか ら Cへ の微分同相写像を誘導することが知

られている。詳しくは松本幸夫

b]を

参照のこと

.

メビウス変換は

,

50

平行移 動 回転

拡大 ・縮小

Z卜

Z+α

C)  ,

Z tt c2θ

z (θ

R)  ,

z tt γz (r∈ R\

{0}),

共役 と反転 の合成 z吟 Z1         ,

4つ

の変換 の合成 で表 され ることが計算 によって容易 に示 され る。 こ の事実 を用 いて次 の補題 を示す。

4章

  螺旋 の大 域 的性 質       51

補題 4。

1.4メ

ビウス変換 に よって円 は円に写 され る。 さ らに円の左側 の 領 域 は

,写

った先 の 円の左側 の領 域 に写 され る。 ただ し直線 は半径 無 限 大 の円 と解釈 す る。

証 明 定理

131と

定理

213よ

,平

行移動

,回

,拡

大・縮小 に よって 円 は円 に写 され る。従 つて

,変

z吟

ゥにつ いて示 す。

″ν平面上 の円は一般 に

α(″

2+ν 2)+2b%+2cν

=0(α,b,C,α

lR,b2+c2̲α

α

>0) (412)

とい う形 で表 す こ とが で き る。 と くに α=oの ときは直線 を表 す。 これ が変換

z⇒ :で

円 に写 され る こ とを示せ ば よい。 式

(412)を z=″

+Oν

(o=√ 1)と して書 き換 え る と

α l z 12+(b̲OC)Z十 (b+OC)2+α =0(2=χ 一 Zν)

とな る。l z 12=z″ ょ り

,両

辺 をl z 12で割 る と,

α

I(b‑00:―

(b tt zC):―

沸 =0

を得 る。υ=:とお くと

αυ 12+(b+OC)υ (b― oc)う +α =0

とな る。 こ こで υ=z tt zν と置 き直 す と

α(″

2+ν

2)+2b″ ‑2cν +α =0

b2+(̲c)2̲α

α

=b2+c2̲α

α>0

で あ るか ら

,写

った先 の曲線 も円で あ る こ とが わか る。 ただ し

,元

の 円

の中心 は写 った先 の円の 中心 に写 る とは限 らない こ とに注意 してお く。

次 に

,与

え られ た 円の左側 の領 域 が

,写

った先 の 円 の左側 の領 域 に写 るこ とを示 す。平行移動 と回転 と拡大・縮小 で この性質 が保 たれ るこ とは 明 らかで あ る。原 点 を中心 とす る円 と

,原

点 を通 る直線 につ いてのみ

,変

z吟

ゥに対 して この性 質 を調 べれ ば よい。共役 に よって 円の左側 の領 域 は

,写

った先 の円の右側 の領 域 に写 され る。 さ らに反転 によって

,写

た先 の円の左 側 の領 域 に写 され るた め

,変

z吟

ぅに対 して も性質 が成 り立つ。

4章

  螺旋 の大域 的性質

上の補題 を用 いて

,螺

旋 に関す る次の定理 を示 す。

定理 4。

1.5メ

ビウス変換 によって

,正

の螺旋 は正 の螺旋 に

,負

の螺旋 は 負の螺旋 に写 され る。さらに

,こ

の対応で

,元

の曲線 の曲率円は

,写

った

先 の曲線 に対応 す る点 にお ける曲率円に写 され る。

証明 弧長 をパ ラメータ とす る曲線 γ(s)が正の螺旋であった とす ると

,曲

率 κ(s)は κ

(S)>0を

満 た してい る。 いま z tt T(Z)を メ ビウス変換 とす る。最初 にメ ビウス変換

Tで

曲率 円は曲率 円に写 され るこ とを示す。 こ の とき

,曲

線 γ上の点 γ(s)にお ける曲率円aを考 え る と

,補

414よ

り,T(a)は円で あ る。定理

127よ

,aは 曲線 γ と点 γ(s)で少 な く とも

2次

の接触 を してい る唯一の円である。

Tは

微分 同相写像であ り

,命

129よ

り接触 の次数 は微分 同相写像で保たれ るか ら

,円 T(a)は

曲線

roγ

と点

Toγ

(s)で少 な くとも

2次

の接触 を してい る唯一 の円 とな り,

Toγ

(s)での曲線

Toγ

の曲率 円で ある。

次 にメ ビウス変換

Tで

正 の螺旋 は正 の螺旋 に写 され ることを示す。 も し

,Toγ

上 に曲率 κ(s)の導関数が消える点が存在 した とす ると

,円 T(a)

は曲線

Toγ

と点

Toγ

(s)において少 な くとも

3次

の接触 をす ることに な る。 ここで

Tの

逆変換

T‑1を

ほ どこす と

,上

で述べた ように

,メ

ビウ ス変換

T‑1で

接触 の次数 は保 たれ るので円 色 は曲線 γと点 γ(s)で少 な くとも

3次

の接触 をす るこ とにな り,κ

(s)=0と

なって

,仮

定 に矛盾 す る。従 って

,Toγ

の曲率 は単調増加か単調減少 となるか ら

Toγ

は螺旋 である。 さ らに,γ(s)は正 の螺旋 で もあったか ら定理

412よ

は点

γ(s)において 色 の右か ら左 に接 す るように交わ る。補題

414よ

,曲

Toγ

も点

Toγ

(s)において

,T(亀

)の右か ら左 に接 す るよ うに交わ る ので

,曲

roγ

は正 の螺旋 であ る。負の螺旋 の場合 も同様 に示 され る。

□ 正 の螺旋状 の道路 を走 る車 を考 える。運転者が途 中でハ ン ドル を固定 す る と

,車

は円運動 をす る。 その円が曲率円であるか ら

,ハ

ン ドル を左

に回 し続 けると

,車

はさらにその円の内側 に入つてい く。つ ま り

,さ

らに 先 に進 んだ ときの曲率 円 は

,現

在 の曲率 円の中に完全 に入 るこ とが直感 的予測で きるで あろう。

定理 4。1.6γ(s)(α S≦ b)を弧長パ ラメータで表 された正 の (負の)螺 旋 とし

,各

sにお ける曲率円の左側 (右)にあ る開領域 を

Dsと

す ると

Db⊂

52

4章

 螺旋 の大域 的性質 53 が成 り立つ。 とくに螺旋 は自己交叉 を持たない。

証明 κ

)>0と

して一般性 を失 わない。実際,κ)≦

0の

ときγ(s)の

s=α

にお ける曲率円cは時計回 りの円で あるが,cの 右側 の領域か ら

Q上 にない点

0を

とり

,そ

れ を原点 としてメ ビウス変換

T(z)=:を

ほ どこす と,T(a)は反 時計回 りの円 とな り

,7oγ

(S)の

s=α

にお ける曲 率円は正 とな る。

以下,κ)>0と

,正

の螺旋 の場合 を証明す る。負の螺旋 の場合 も 同様で ある。γ(s)の曲率 円の中心の軌跡 を

σ O=《 → +お n0

f言 :∬ T,ll等 聰畠 盤翼精海 f緯

る と

,積

分 の三角不等式 よ り,

O―

σ

OI=1/bσ Oお│=匡

b発

(お

)n。

bl発

(お

)n。│ぉ

α ― rb

を得 る。 ここで

,lσ

(b)一σ)│=γα―rぅ とす る と

,こ

の不 等 式 の等号条 件 よ り

,n(s)が

定 ベ ク トルで あ る こ とが わか るが

これ は γ(s)の 曲率が 単調増加 で あ る こ とに反 す る。 よって (b)一 σ

)│<γ

α―rbが成 り立

つ。従 って,

rb<γ

α―(b)一 σ)│        (*)

とな る。まず

t曲

率円aをか く。次 に,σ)を中心 に半径 (b)一σ)│

の円をか くとσ(b)は円上 にあ る。一方

,曲

率 円Qは σ(b)を中心 に半径 rbの円 よ り(*)か らの はcの 中にすっぽ り入 るか ら,瓦 ⊂ が示 さ れた。

4章

 螺旋 の大域 的性質

4。

螺旋の性質の

4頂

点定理への応用

1章

3節

,卵

形線 に対 し

4頂

点定理が成 り立つ ことを示 した。螺 旋 の性質 を利用 す ると

,卵

形線 とは限 らない単純閉曲線 について も

,4頂

点定理が成 り立つ ことを証明す ることがで きる。

定理 4。2。

1(卵

形線 とは限 らない)単純閉曲線上 には

,少

な くとも

4個

の 頂点が存在 す る。

証明 背理法 に よ り証 明す る。以下

,頂

点が

2個

で あ る と仮定 す る。閉 曲線 の弧長 によるパ ラメー タ表示 を γ(s)と す る。

2つ

の頂点 を

P,の

と す る。 曲線上

Pか

ら のへ向か う経路 を γ

l,の

か ら

Pへ

向か う経路 を 統

とすれ ば

,■ ,能

の曲率 は一方が単調増加で他方が単調減少で あるか ら,

■ を正 の螺旋

,能

を負 の螺旋 として も一般性を失わない。いま

Pに

お け るγの曲率 円を θ とす る。頂点が

2個

であ る と仮定 した こ とよ りγは円 で はないので

上の点で γ上 にない点

0を

とることがで きる。 さらに,

この点が原点 にあった として も一般性 を失わない。

ここで T(Z)=ウ のメビウス変換をほどこす と ,T(θ

)は

無限遠点を通 る円となるから直線である。直線

rc)は

家 P)に おける

roγ

の曲率円で あることより ,Toγ は安 P)で 曲率が

0に

なることがわかる。定理

415

より To範 上では曲率は単調増加なので

,To範

上で曲率は0以 上 ,ま

54

4章

 螺旋 の大域 的性質

た,To範 上 で は曲率 は単調減 少 にな るので,To範 上 で も曲率 は

0以

上 で あ る。 よって

Toγ

上 で 曲率 は負 にな らな い。 す る と

Toγ

は卵形線 と な るが

これ は卵形線 の

4頂

点定理

134に

矛盾 が生 じる。 よって単純 閉 曲線 上 には

,少

な くとも

4個

の頂 点が存在 す る。

□ 55

56

ドキュメント内 螺旋の幾何学 (ページ 51-57)

関連したドキュメント