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144 第七章 総論

7. 1 本研究 得 た成果

本研究 ,C,Cr,Ni の含 量 変えた高クロム鋳鉄試験片に球形のア

ナ粒子(平均粒 約 1mm) 30m/sec.という高速 衝突さ 高温エロージ

ョン摩耗試験 実施 た.比較材と テン 鋼,Co基合金 用い 摩耗 形態と表層の金属組織 変化 観察 高温耐摩耗性にお ぼす材料因子の影響

研究 た.

本研究におい 得 た結論 こ ま に各章 述べ た.本章 総括す .

1章 ,高温におけ エロージョン摩耗の事例と課題,こ ま の研究に い 述べ と共に本研究の対象領域 明確に ,本研究の目的と構成 述べた.

2 章 ,一般的 耐エロージョン摩耗材料 あ 高クロム鋳鉄に着目 、

Fe-C-Cr系 Cr含 量 ,Fe-C-Cr-Ni系 CとNi量 の含 量 変えた

材料の組織観察,抽出残渣分析,Thermo-Calc計算,高温硬さ測定 行い,共晶 組成と炭化物組成と量,高温硬さに及ぼす合金元素の影響 調査 た.

共晶組成と の Fe-C-Cr系 3C-27Cr鋳鉄 あ .Jackson の状態図 少 低C側 あ ,Ni添加 共晶線 さ に低C側に移行 いた.

Cr/C 増加す とM7C3中のCr/Fe 増加す ,Ni添加に 少 増加

た.炭化物中のCr/FeとCr/Cの関係 Cr/C 4~18という広範 た.

C,Cr量 増加す とオー テナイト基地の固溶強化,炭化物量の増加に ,

高温硬さ 昇す .一方Cr/C 増加す とM7C3中のCr/Fe 大 く 高温

硬さ 昇す と考え .また,Ni 添加に 炭化物量 増加 高温硬さ 昇 た.さ にN,Mo,W 高温硬さ 高 効果 認 た.

3章 , ー 顕微鏡に 摩耗量の測定方法 研究 た結果,次の点 判 明 た.

高温エロージョン試験におけ 摩耗量のバ キ 約 15%程度 あ ,測定 方法に い 比較す と最大深さ測定のバ 少 た.

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1173K と言 た高温 のエロージョン試験 ,従来の重量測定に 損傷

速度(Erosion Rate) 酸化の影響 け ,測定誤差 大 く こと 確認 た.

重量測定法に代わ ー 顕微鏡に 摩耗量の定量化 非接触 高精度に 測定す こと た.摩耗量 摩耗体積と摩耗断面積,最大摩耗深さ 算出

,体積,断面積法 塑性変形深さ 把握 ,最大摩耗深さに 評価 適 い と判断さ .

また, ー 顕微鏡に 測定 摩耗量 等高線図 表すこと 視覚的に 美 く,直感的に摩耗 捉え こと こと 考え と,重要 計測情報

あ と言え .

4章 ,高温エロージョン摩耗試験の 10 イク 実験中に起 加熱時の ケー の生成と摩耗挙動 酸化 やすい 3C-12Cr 鋳鉄と酸化 い SUS310S 用い ,加熱-粒子衝突の イク 数 変えた試験 行い明 と た.

3C-12Cr 鋳鉄 ,摩耗部 ケー の く -再酸化 繰 返すた 摩耗

い い定常酸化部の1.6倍の ケー 生成 お ,摩耗にお ぼす ケー の寄与 大 い.

1173K 酸化の影響 実用的に無視 程度に抑制す た に 固溶Cr量

12%以 必要 あ .

3C-12Cr 鋳 鉄 酸 化-摩 耗 の 繰 返 摩 耗 進 行 い の に 対 ,

SUS310S 初期に 塑性変形 形成さ 最大摩耗深さ 深く 重

量減少 いこと 摩耗片 生成 お , イク 増え塑性変 形量 あ 臨界点 超え と摩耗片の脱落 始ま 重量 減少す という摩耗 の進行挙動 あ .

酸化 比較的多い 3C-17Cr 鋳鉄の摩耗挙動 3C-12Cr 鋳鉄に類似 ,酸化

少 い3C-27Cr鋳鉄の摩耗挙動 SUS310Sに類似 た摩耗曲線 示 いた ,

共晶組織 脆性材料 あ 3C-27Cr鋳鉄 高延性材料 あ SUS310Sと類似の

摩耗挙動 示 た.

5章 ,3章 提案 た新た 摩耗評価方法に 各種金属材料の高温エロ ージョン摩耗試験 行い,耐摩耗性に影響す 材料因子の研究と摩耗 試験に

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表層の組織変化 ,高クロム鋳鉄の他,オー テナイトお び イト テン 鋼,さ に高温耐摩耗性 高いといわ い Co基合金 用い 研究

た結果,次の う 知見 得た.

1173K におけ エロージョン摩耗の摩耗形態 ,高角度側 摩耗量 最大

示す破壊摩耗と 低角度側 摩耗 大 い 断変形摩耗形態 示 た.

高温硬さ 昇す 加工変形層深さ 減少 ,その結果,エロージョン 摩耗 少 く いた.実験 た材料の中 高温硬さの最 高いCo基合金の 耐エロージョン摩耗性 最 優 いた.

高クロム鋳鉄に い 比較す と,共晶炭化物の多い う エロージョン摩

耗 少 い.試験 た17材質中Fe-3%C-Cr系 22Crと27Crの熱処理材及び

Fe-C-27%Cr-3%Ni系 3%CのAs Cast材お び1.4%Cの熱処理材の耐摩耗性

最 優 いた.

高クロム鋳鉄の摩耗表面 大 断歪に 共晶炭化物 破 粒状化 す とと にオー テナイト結晶粒 微細化 いた.

Co基合金の表層組織変化 高クロム鋳鉄と同一 あ ,高温硬さ 高いた

,変形層深さ 浅い. テン 鋼 3 章 記述 た うに, 断 に 誘起析出 たσ相 耐摩耗性 改善 い と考え .

6 章 ,高クロム鋳鉄と SUS310S 後方散乱電子回折(EBSD)と TEM 観 察 表層の微細組織 研究 た.

高クロム鋳鉄とオー テナイト テン 鋼 い クロンあ い ク ロ ン オ ー ダ ー の 微 細 結 晶 粒 層 形 成 さ い た . 高 ク ロ ム 鋳 鉄 ,

SUS310Sと に摩耗表面層 再結晶 進 ,加工硬化層 認 た.

高温 断歪に 二次炭化物(高クロム鋳鉄)及びσ相(オー テナイ ト テン )の析出 加速 ,この微細析出粒子 再結晶オー テナイト結 晶粒 ン止 す ことに 微細結晶粒 生成 たと判断さ .Zenerの式

結晶粒 計算 た結果,観察結果と比較的一致 た.

ここ ,4章 述べた 3C-27Cr鋳鉄と SUS310S の摩耗挙動 類似 た摩耗曲

線と た原因 表層の微細組織に起因 い と推定さ .

高クロム鋳鉄の表層 5 章 述べた共晶炭化物の破 分散とと に微細

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オー テナイト粒 生成す た に延性 著 く向 ,耐摩耗性の向 に 寄与 い と推察さ .

成果事例と ,1.4C-27Cr-3Ni 鋳鉄 鋳造 バイオ ボイ のエアノズ 試作 実機試験 行 た.今回調査 た高クロム鋳鉄の中 1.4C-27Cr-3Ni 鋳鉄 選定 たの 高温硬さ 高く,エロージョン摩耗 SUS310S 少 い, 共晶炭化物 相対的に少 いた ,延性,靱性に優 (と考え ),

高クロム鋳鉄の中 最 オー テナイト 安定 あ , 高クロム鋳鉄の 中 最 固溶Cr量 多い, 低C量 あ た 溶接施工 ,た あ .

高クロム鋳鉄 ,耐摩耗材料と Cr/C比 6~10の範疇 広く適用さ い ,本研究の成果と Cr/C 比 18 と大 く外 た合金 適 い こ と 見出 た.

実機試験 行 た流動層バイオ ボイ 内の燃焼温度 1123K 以 あ

,エアノズ 内部にエアー 流 い た 冷却効果 あ その表面温度

1073K 超え 燃焼温度(1123K) 低いと考え .このボイ にエ

アノズ 試作品 12 個取 付け 18 実機 使用 た.使用後の摩耗深さ

各4点測定 た結果 耐熱鋳鋼(SCH22)の摩耗深さ平均 1と 1.4C-27Cr-3Ni

鋳鉄の摩耗深さ平均 0.53と摩耗量 半分に抑え こと た.

1 章 述 べ た う に エ ア ノ ズ 材 質 と , 耐 食 性 と 耐 熱 性 重 視 た

SUS310S,SCS-13A,SCH-22,SCH-2 使用さ い ,過郾 使用環

境 エロージョン損傷の大 い部品に テ イト系, ック分散型鋳鉄 の硬化肉盛 や NiCr の耐熱合金,Cr3C2系 ー ット の耐摩耗性 溶射 施工 命延長 図 お , 室温の耐摩耗性に優 た高クロム鋳鉄 適用さ い た. ,今回の実機試験結果の様に, 高クロム鋳鉄 材質 適切に選定す ,耐熱鋳鋼の約 2 倍の 命 達成さ こと 判 明 た.

本研究 得 た知見 以下にまと .

高クロム鋳鉄 Cr/C 6~10 の研究 と あ た ,本研究におい

Cr/C 4~18 1.4~3C,12~27Cr という広範 炭化物中のCr/FeとCr/C の相

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関 た.

エロージョン優先領域 耐酸化性 重要 あ ,固溶C 量 12%以 必要 あ こと 示 た.

また,試験後の摩耗量 ー 顕微鏡 摩耗深さ 測定す という新 い評 価技術 確立 た.

高温エロージョン摩耗 高温硬さ 減少 , 共晶炭化物の多い う エロージョン摩耗 少 い.

また,摩耗面の組織変化 断歪の蓄積と再結晶,析出物に ン止 に 結晶 著 く細粒化 い こと 見出 た.この微細粒 延性 高

,耐摩耗性へ効果 あ こと 示唆さ た.

高温環境 Erosion-Oxidation Map に と酸化優先領域 耐酸化性に優

た耐熱鋼や耐熱鋳鋼 使用さ た , 耐摩耗性,延性 靱性,オー テ ナイト組織安定性,固溶 Cr 量,溶接性 考慮 1.4C-27Cr-3Ni 鋳鉄 選定

実機に適用 た結果,摩耗量 半分に抑え こと た.

7. 2 今後の課題と展望

今後の課題と 炭化物分散Co基合金に匹敵す 高クロム鋳鉄開発 い 述 べ .

本研究におけ 高クロム鋳鉄Fe-C-Cr系,Fe-C-Cr-Ni系,Fe-C-Cr-Ni-X系の高 温エロージョン摩耗試験におい , テン 鋼,耐熱鋳鋼 優 た耐摩 耗性 示 た ,溶接肉盛 た炭化物分散Co基合金の摩耗量に肉薄す 材料 得 た. ,この炭化物分散 Co 基合金に 大 問題 あ . 高価 材料 あ Co基合金溶接棒 溶接す た 量産性とコ トに課題 あ . 緒論 述べた うに高クロム鋳鉄 生産性に優 の ット あ た , 高クロム鋳鉄の耐摩耗性 一層改善 いくこと 今後の課題 あ .

炭化物分散Co基合金の摩耗形態 観察す と 摩耗面にク ック

亀裂進展摩耗 無い, 高クロム鋳鉄と同 く 断変形摩耗形態 あ , 高温硬さ 高いた 断変形量,塑性変形 極 少 い, 炭 化物組成 M7C3とM6Cと2種類の炭化物 ,M6C 塑性変形領域 割 にくいとい うこと わ た. ,高クロム鋳鉄に このM6C 分散晶出さ 耐高

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温エロージョン摩耗性 向 す こと 期 .

そこ , 本研究の成果 , 高温環境 実用 必要 耐酸化性 得 た

の固溶Cr12%以 C,Cr 多い方 良い C 多す と過共晶組成と

性 劣 た 高クロム鋳鉄の C 量 3%以下とす .また,Cr 入 す とδ-FeとM23C6 晶出す た Cr 30%以下とす . Ni 基地のオー テナイト 安定にす た 3~5%の添加.

この考え方 提案材のベー と ,Fe-2.2C-27Cr-3NiにMo 添加 た時 の炭化物量 Fig.7. 1に示す. 性 高く耐高温エロージョン摩耗性に 効

M6C Mo 8~14%添加 直線的に増加 いく,約10%のM6C 晶出さ

た に 12%Mo 必要 あ .

,以下の成分 決定 た.

Fe-2.2C-27Cr-3Ni-12Mo

今後の展望と , 記成分の試験片 溶製 高温エロージョン摩耗試験 行い優 た耐摩耗性 示 たこと ,実機試験に 高温エロージョン摩耗 評価 行い,実機への適用,さ 長 命化 実現 たい.

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Fig.7. 1 Effect of adding Mo on the formation of eutectic carbides.

151 謝 辞

本研究 遂行 学位論文 まと にあた ,多くの 指 と 支援 いた ま た清水一道教授に心 感謝の意 表 ます.先生に 研究の方針 実験方法 の 指 のこと,研究の 方及び研究に対す 姿 勢,社会人学生と 取 組 意義 に い 親切 寧に 指 賜 ま たこと,ここに深く感謝いた ますとと に,一生心に刻 こ の糧 と い ます.誠にあ とう いま た.

また,論文 まと にあた 楠本賢太助教,研究員の原 宏哉様,船曳崇史 様に 実験面 多くの支援 頂 深く感謝 ます.また,清水研究室の事務員 の方々,学生の方々に 色々とお気遣いいた 多くの支援 頂 ま た。深 く感謝いた ます

また,日鉄 金テクノロジー株式会社 尼崎事業所,阪神事業所 びに,

同関西営業所の方々に 組織観察,X線回折,TEM,FE-SEM等 数多くのアド バイ と多大 協力 頂 ま た.深く感謝いた ます.

著者 ,1998 年 新報国製鉄株式会社に勤務 ,今回社会人学生と 本 研究に取 組 たの ,学位取得に 理解 いた 快く送 出 下さ た 勤務先の成瀬正社長あ の のと深く感謝 お ます.また,論文の考察 悩 い と に良 アドバイ 下さいま た岡田康孝顧問,川口一 男特別顧問,浅見恒雄顧問,海野正英部長,脇田宗治専任課長,試験片作製,

組織観察や図表の作成に協力 く た 藤 良輔氏,研究開発部の皆様 大変多くの 協力 いた ま た.ここに感謝の意 表 ます.

そ ,い 暖 く支え,理解 常に励ま く た家族に心 お礼 述べます.あ とう,心 感謝 ます.

2016年12 小奈 浩太郎

ドキュメント内 室蘭工業大学学術資源アーカイブ A396 (ページ 150-165)

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