の深刻 さを身近 で感 じる機会は、安全で豊かな暮 らしが保障 され る環境 で育ったボ ランテ ィア達に とつて大 きな衝撃 を受 ける経験であった と推察できる。
そ して、子 ども達 との出会いや別れ を繰 り返す一年間の間に、ボ ランテ ィア達 は、
子 ども達は何故ひ どしV怪我 を負 つているのか、 どうして同 じよ うな奇形 の状態 の子 どもが同 じ地域 か ら多 く平和村 に来てい るのか、また家族 と離れ言葉 の通 じない土 地に一人で来なければ治療 を受 けることが出来 ない人達がい ることな ど、多 くの気 付 きを得て国際問題への問題意識 を高めている。
また、子 ども達は平和村 に来た時に初 めて他 国の環境や他文化 を体験す る。 そ う した子 ども達 と出会い、間近で成長 を見守 り、時に苦難 を共に し、別れ を繰 り返す。
その一年間の間に、平和 とは何か、幸せ とは何 か、 自分 に出来 ることは何か考 える 中で、今後の 自分の人生において、就職やボランティア活動 な ど自身にあったスタ イル によ り、国際協力活動への参加 を継続 してい く意義 を見出 したこと明 らか とな った。
2.活
動者 のボランテ ィア観 の変容第
2章
の研究結果か らは、平和村の活動 に参加す る前後 にお けるボランテ ィア活 動への意識 は大 きく変容 したことが見受 け られた。日本 にお けるボ ランテ ィアの意識 は、「自発的な意志に基づき他人や社会に貢献す る行為」を指す7)と 国が示す よ うにボランテ ィアの 自主 性が尊重 されてい る。参カロ 者 のボランテ ィア活動は意欲次第で充実度 が変化す る。 また、ボランテ ィアはあ く
まで活動の補助的役割 を担 う存在である。それ は活動前 の回答者 のボランティアに 対す るイメージか らも見受 け られ る。 しか し、平和村 にお けるボランテ ィアは上記 で も述べた よ うに職員 同様 に子 ども達へ の配慮が求め られ る。 またボランティアに
は職員 同様 に 自身 の仕事 に責任感 をもつて役割 を果たす ことが求 め られ る。それ に よ り、平和村側が求めるボランテ ィアに対す る活動内容 と、参加者が 日本でイ メー ジ していたボランテ ィアの活動 内容 には相違がみ られた。参加者 は活動 を継続す る 中で、ボランテ ィア活動 とは何か、また 自身のボランテ ィア活動 に参加す る意義 と は何か見つめ直す機会 となつた。 自己 と向き合 い、 自分 自身が これまで当た り前 と 考 えていた価値観や生活 スタイルか ら、
ドイツ人のボランテ ィアに対す る考え方や 平和村 の子 ども達が暮 らす母 国の状況 を知 る中で、活動 に参加す ることへの責任感 を 自覚 し、一人 の大人 として、平和村 の一職員 として 自分の役割 を果たす ことにや りがいを見出 している。 また、 この活動 を通 して、 日本 では経験 し得 なかつた 日々 を過 ごす ことができた ことや、また 自己の成長 に とって大変貴重な機会 を得 ること ができた とい う結果か らも、平和村 にお けるボ ランティア活動 の重要 隆を感 じる と 共 に、活動者 自身 に とつて も有意義な活動であるとい う気付 きを得てい る。 この こ とか ら、平和村 の活動 を継続的に行 うことによ り、活動 によって 自身の成長 を実感 し、活動 に参加す ることの意義 を自分 自身の利益 として見出 しているとい うボ ラン テ 才ア像 の変容 が見受 け られた。
3.活
動後の進路選択柴 田(20041による学生のボランテ ィア活動 における学びに関す る研究では、国際 協力や平和、人権分野にお ける活動が、「企画・調整能力」「キャ リア ビジ ョン」「問 題解決能力」といつた学生 自身の将来設計の描 きに影響 を与えるよ うな技術や技能、
思考 を得 ることにつなが ることを示唆 してい る。 また、国際協力や平和、人権分野 への関心は、必ず しも海外 フィール ドでの活動 を意味す るものではな く、国内の身 近 な地域 の 「内なる国際化 」や識字 といつた暮 らしに根 ざした問題 と結びつきやす い とい う調査結果 を示 している16)。
本研究では、活動後の心理的変化の項 目に関す る結果 か ら、柴 田の研 究で示 され た国際協力や平和、人権分野への関心が暮 らしに根 ざした問題 と結びつ きやすい と い う調査結果 と同様の変化 を示 した。また、イ ンタビュー調査では社会人
2名
、大 学卒業後す ぐに参加 した者2名
、在学 中の参加者 1名を対象 とし、アンケー ト調査 では社会人 と大学卒業後す ぐの参加者・在学者 を半数ずつ対象者 とした。柴 田の論 文では学生 を対象 とし結果 を示 しているが、今 回の調査 によ り、学生に限 らず社会 人において もボランテ ィア活動 に参加す ることにより、進路選択 に影響 を与える気 付 きや視野の広が りを見出す活動であること、そ して活動後の生 き方 に大 きな影響を与 えることが示 された。
また、第
2章
の調査研究 とその分析結果 よ り、ボランティアの進路選択に関す る 変化は、平和村 のボランテ ィア活動 に参加 した ことによって、回答者の進路選択 が 活動前に予定 した進路か ら別 の進路を選択す る とい う変化が示 された。特徴的に、帰国後の進路 として選択 され る分野は国際協力活動に携 わる仕事、障害者支援 に携 わる仕事 が最 も多かった。 この ことか ら、平和村 の活動分野である国際協力活動 に 携 わることへの意義 を見出す経験 を得 た回答者や、重度 の怪我や慢性疾患 を患 って いる子 ども達 との関わ りか ら障害者問題 に対す る関心が高ま り活動後の進路選択 に おいて 自身の仕事 として専門的に携わることへの魅力を感 じさせ る経験 であった こ
とが伺 える。
また、今回の調査で示 された活動後の心理的変化の結果 をみ る と、国際的な興味0 関心が高まらた ことは活動後の進路選択でも述べた。更 に、次 に回答数 が多かった
「生きるとい うことへの考え方の変化」に関す る回答者 の意見では、「幸せ とは何か 考 えるよ うになった」、「生 きるとは何か子 ども達か ら学び、帰国後の 自分の生 き方 に影響 してい る」、「家族や 自分の健康に感謝 し、日々を大切 に過 ごす よ うになった」
な どがあげ られてい る。そ して、「日常生活 に関す る感覚 の変化」に関す る回答者 の