5.5 凝集沈澱池
5.5.1 総則
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48 したがって、除去率を向上させるには、
(1) 池の沈降面積Aを大きくする。
(2) フロックの沈降速度Vを大きくする。
(3) 流量Qを小さくする。
の三通りの方法が考えられる。
① 池の沈降面積Aを大きくするには、図-5.5.2 に示すように、水面と池底の中間に中間床 を入れると良い。この中間床によって、除去率は2倍になる。同様に中間床を2床入れる と除去率は3倍になることも容易に理解できる。この考え方に基づく沈澱池が多階層式沈 澱池であり、用地の占有面積のわりには、大きな処理能力を得ることができる。その反面、
構造が複雑で管理も繁雑になる。図-5.5.3に2階層式沈澱池の例を示す。
図-5.5.3 2 階層沈殿池(大阪市水道局豊野浄水場 450,000m3/日) (単位 mm)
このように階層数を増やしていけばいくほど、除去率は良くなる。その考え方を究極にま で押し進めたものが傾斜板式沈澱池や傾斜管式沈澱池(以下、「傾斜板(管)式沈澱池」とい う)である。これは、沈澱池に挿入した何枚もの板や管を円滑な排泥を行うために傾斜させ たものであり、傾斜板及び傾斜管(以下、「傾斜板等」という)の沈降装置の例を図-5.5.7 に示す。
2. 沈澱池の緩衝機能
凝集沈澱池へ流入する原水の水量、水質は年間を通じてかなりの変動を示す。沈澱池は、これ らによる濁質量の変動を吸収して、ろ過池への負担のかかり方を一定に近くするような働きを持 っている。このような緩衝機能は、凝集沈澱池の大切な働きである。
沈澱の効率化を図り、滞留時間を短くすることは、緩衝機能を低下させる。これを補うために は、フロックの沈降状況やスラッジの再浮上の有無などを監視し、適正な薬品注入を行う必要が ある。クリプトスポリジウムによって水道原水が汚染されるおそれのある場合は、沈澱池の滞留 時間、池内の流速に特に留意し十分な沈澱処理を行うことが必要であり、沈澱効果を高める必要 のある場合は傾斜板等の設置を考慮する。上向流式の沈澱池は特に密度流の影響を避け沈澱操作 を確実に行う必要がある。
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図-5.5.7 凝集沈殿池(富士市水道部北山浄水場 16,500m3/日) (単位 mm) 3. 排泥機能
凝集沈澱池には構造に見合った排泥設備を設ける。排泥の機構は、故障が少なく、堆泥を十分 に排出できるものであることが必要であり、さらに、後に続くスラッジ処理との関連も考慮して、
設計する必要がある。凝集沈澱池を分類すると、表-5.5.1のようになる。
表-5.5.1 凝集沈澱池の分類 横流式沈澱池
単層式
多階層式 2 階層
3 階層 傾斜版式等 水平式
上向流式
高速凝集沈澱池
スラリー循環形
スラッジ・ブランケット形 複合形
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