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ら,反射率変調の速度は20bpsに固定した.基地局から端末へのダウンリンクは,

基地局の1480nmの半導体レーザ光を液晶素子の窓の中央に配置したInGaAsP受

光素子により行う.端末は自己のIDと押しボタン情報を8ビットのコードで基地 局に送信し,基地局は回線状況およびデータをアップリンクにより伝送する.演 算処理用のプロセッサとしてH8を搭載している.この端末を用いて,室内レー ザレーダ測位通信装置i-lidarとの間で,距離1.5mにおいて2台の端末のID認識 とデータ交換に成功した.Aimulet端末はi-lidarに対して正対し,静止した状態で 行った.移動時の通信の諸特性については第5章で述べる.

図3.20: 光反射率変調通信端末の再帰光反射量の入射角度依存性

図3.21: 光反射率変調通信端末の外観

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空間光通信端末の情報多重化技術

4.1 緒言

2.4.5で述べたように,無電源光通信情報端末Aimulet Ver.1は,利用者が赤外線

情報光が照射されている領域に進入した利用者が,光源の方向を向いた時に音声 情報の提供を受けるシステムである.利用者が受信する情報はその利用者の属性 にあわせて,すなわち例えば英語や日本語など利用者の使用言語,所属,嗜好,あ るいは知識レベルなどに応じて適切なコンテンツを選択して受信できるようになっ ていることが望ましい.そのためにはコンテンツの多重化しかしながらAimulet

Ver.1では,同一の場所で同一の方向を指向している利用者に複数の異なる情報光

を照射しても信号が混信してしまう,という課題があった.そこで,本章では,同 一場所で同一方向を向いた利用者に対してもその属性にAimulet Ver.1で複数のコ ンテンツを分離して受信を可能にするための,送信側でのデータの多重化と端末 での多重分離(逆多重化とも言う)の手法について述べる[86].

同じ領域にいる利用者に個別のコンテンツを提供することは,無線LANなど何 らかのワイヤレス送受信モジュールを装備した無線通信端末で実現することが一 般的である.しかし送受信通信モジュールの消費電力が大きい,利用者のおよその 位置はわかるものの方向検知のためには検知のためのセンサと信号処理が必要で ある,という課題がある.特に,Aimulet Ver.1のような無電源駆動端末において は,これら送受信モジュールを常時駆動するための電力の生成は現実的に非常に 困難である.そこで本章では,電子回路なしに信号の多重化と多重分離を行うた

めに,誘電体多層膜フィルタを装備した太陽電池と,異なる波長で発光するLED の組み合わせにより情報の多重化通信の実装を行なう.

4.2では,複数のコンテンツを同一の領域と方向から放射して互いに分離するた めの手法について検討する.空間光通信の場合,電波通信の場合に比較すると数 多くの信号多重化手法がある.無電池無増幅動作での数種類のコンテンツの多重 化を考える場合,波長多重方式がもっとも適していることを述べる.

4.3では,波長によるコンテンツの多重化手法について,LEDの発光波長の選択 による3波長の多重化と光フィルタによる多重分離を行うAimulet Ver.1での実装 手法について検討する.

4.4では,光学フィルタの試作とその特性評価を行い,4.5でまとめる.