第4章 アナリスト: プロジェクトの設定
Specimen Analysis
セクションの解釈「Specimen Analysis」セクションには、各スペシメンについて次の項目が含まれる表が表示さ
れます。
• Specimen - スペシメンの名前。
注:スペシメン名は、Specimen ビューへのリンクになっています。
• # Samples - スペシメンに含まれるサンプルファイルの数。
• 「Basecalling」、「Filter」、および「Assembly」カラム - これらの解析手順のステータス。次
の「Analysis Quality」を参照してください。
• Specimen Score - コンセンサス Quality Values(QV)の平均。4-15ページの「スペシメン スコア」を参照してください。
• Top Match - 検出された微生物(ライブラリシーケンス)のうち、% マッチが最も高いも
のの名前。
• % Match - 未知の分離株が、トップライブラリシーケンス(Top Match)とどの程度一致
しているかを示します。4-15ページの「% マッチ」を参照してください。
Analysis Quality
各解析手順(ベースコーリング、フィルタリング、およびアセンブル)の Analysis Quality は、
「Basecalling」、「Filter」、および「Assembly」カラムにアイコンで示されます。
「Partial Output」または「No Output」のアイコンが表示されたスペシメンがある場合、その
アイコンをクリックすると、「Sample Analysis」セクション内の影響を受けたサンプルファ イルに移動します。詳細については、4-16ページを参照してください。
表4-1 Analysis Quality のアイコン
アイコン 説明 シンボルの
リンク先… 緑の四角形 - 完了: スペシメンに含まれるすべてのサンプルファ
イルが解析手順を正常に完了しました。 —
黄の三角形 - 部分的な出力 : スペシメンに、解析手順を正常に完
了しなかったサンプルファイルがあります。 Analysis QC レポート の「Sample Analysis」 セクション
赤の八角形 - 出力なし: スペシメンに含まれるどのサンプルファ イルも解析手順を正常に完了しませんでした。
結果の評価: Analysis QC レポート
スペシメンスコア
スペシメンスコア(Specimen Score)は、コンセンサス QV の平均(すなわち、スペシメン に含まれるすべての塩基の QV の平均 QV)です。スペシメンスコアを算出するため、次の方 程式に従って塩基ごとのサンプル QV が特定のスケールに換算されます。
QV = −10log10(Pe)
ここで、Pe は、ベースコールのエラー確率です。
QV の範囲は、1(信頼度が低い)〜 50(信頼度が高い)です。30 を超える値は、クオリティ の高い結果です。
注:ミックスベースでは、単一の塩基よりサンプル QV が低くなります。
4-15ページの表 4-2に、いくつかの QV についてベースコールのエラー確率を示します。こ の表のリストは省略されています。すべての QV(1 〜 50)についてベースコールのエラー確 率を確認するには、オンラインヘルプを参照してください。オンラインヘルプにアクセスす るには、[F1] キーを押すか、「Help」 > 「Contents & Index」を選択します。「Index」タブ を選択して quality value と入力します。
% マッチ
% マッチ(% Match)は、未知の分離株が、最も一致しているライブラリシーケンス(Top
Match)とどの程度一致しているかを示します。% マッチは、次の方程式で求められます。
(一致する塩基の数/アライメントの長さ)×100 ここで、
• 一致する塩基の数 = コンセンサスシーケンスとライブラリ検索ヒットとの対でのアライメ ントで、一致している塩基の数
• アライメントの長さ = 先頭と末尾のギャップを除いた、対でのアライメントの長さ 表4-2 ベースコールのエラー確率
QV Pe QV Pe
10a
a. Low Confidence、Medium Confidence、および High Confidence の範囲で一般的に使用される 切り捨て値を示します。
10% 35 0.032%
20a 1% 40a 0.01%
25 0.31% 45 0.0032%
30a 0.1% 50a 0.001%
第4章 アナリスト: プロジェクトの設定
Sample Analysis
セクションの解釈「Specimen Analysis」セクションに「Partial Output」または「No Output」のアイコン(4-14 ページの表 4-1を参照してください)が表示されたスペシメンがある場合、そのアイコンをク リックすると、「Sample Analysis」セクション内の影響を受けたサンプルファイルに移動し ます。
レポートの「Sample Analysis」セクションには、失敗した各サンプルについて、次の項目が 示されます。
• Sample - 失敗したサンプルファイルの名前
• Step - ベースコーリング、フィルタリング、アセンブルのうち失敗した解析手順
• Description - 解析での特定の失敗に関する詳細な説明
たとえば、4-16ページの図 4-1 では、Specimen1 の「Filter」カラムの (「Partial Output」 アイコン)をクリックすると、「Sample Analysis」セクションに移動します。「Sample Analysis」 セクションには、失敗したサンプルファイル(MicroSeq041703_C03_H_5F_05)と失敗の説 明が表示されます。
図4-1 Specimen1 の失敗の説明
リンクによるサンプルファイルの表示
スペシメン名は、Specimen ビューへのリンクになっています。
失敗したサンプルファイルのリンク(図 4-2)をクリックすると、選択したサンプルの Sample ビューが開き、そのファイルのデータを表示することができます。
リンク