14.19(6.2) 注1:主な出現種は上位5種(ただし組成比が5%以上)を示す。
冬季 44 種類、春季 62 種類、夏季 51 種類、秋季 60 種類で、四季を通じて 93 種類(紅藻類が 61
種類で 66%を占める)出現していた。
ヒジキ、クロメ、マクサ等、22 種類が各季節に共通して みられた。いずれも瀬戸内海で普通にみられる 海藻草類であった。
海藻草類は光エネルギーを利用して有機物を生 産している。
対象事業実施区域からの工事による海域への
SS 寄与は、一時的でかつその濃度も小さく、工
事の実施による海藻草類相への影響は軽微であ
ると予測される。
表 6.8.2-3 注目すべき種の生息環境の予測結果 分
類 注目種 現地確認状況 予測結果
(工事の実施時)
貝 類
サナギモツボ
サナギモツボは、底生生物調 査により、夏季、秋季に St.B で 1 個体確認した。
サナギモツボは堆積物食者である。
対象事業実施区域からの工事による海域への SS 寄与は一時的でかつその濃度も小さいため、工 事の実施によるサナギモツボの生息環境は保全 されると予測される。
フロガイダマ シ
フロガイダマシは、底生生物 調査により、夏季に St.B で 1 個体確認した。
フロガイダマシは堆積物食者である。
対象事業実施区域からの工事による海域への SS 寄与は一時的でかつその濃度も小さいため、工 事の実施によるフロガイダマシの生息環境は保 全されると予測される。
ムシロガイ
ムシロガイは、底生生物調査 により、St.A で冬季に 3 個 体、夏季に 2 個体、秋季に 1 個体確認した。
ムシロガイは腐肉食者である。
対象事業実施区域からの工事による海域への SS 寄与は一時的でかつその濃度も小さいため、工 事の実施によるムシロガイへの生息環境は保全 されると予測される。
カミスジカイ コガイダマシ
カミスジカイコガイダマシ は、底生生物調査により、春 季に St.A で 1 個体、秋季に St.B で 1 個体確認した。
カミスジカイコガイダマシは堆積物食者であ る。
対象事業実施区域からの工事による海域への SS 寄与は一時的でかつその濃度も小さいため、工 事の実施によるカミスジカイコガイダマシの生 息環境は保全されると予測される。
ヒメアワモチ
ヒメアワモチは、潮間帯生物 調査により、秋季に St.aの 中位部で 4 個体確認した。
ヒメアワモチは堆積物食者である。
対象事業実施区域からの工事による海域への SS 寄与は一時的でかつその濃度も小さいため、工 事の実施によるヒメアワモチの生息環境は保全 されると予測される。
キヌタレガイ
キヌタレガイは、底生生物調 査により、冬季、春季、秋季 に St.A で各 2 個体確認した。
キヌタレガイは懸濁物食者である。
対象事業実施区域からの工事による海域への SS 寄与は一時的でかつその濃度も小さいため、工 事の実施によるキヌタレガイの生息環境は保全 されると予測される。
ヤ マ ホ ト ト ギ ス
ヤマホトトギスは、底生生物 調査により、St.A で夏季に 1 個体、St.B で秋季に 2 個体 確認した。
ヤマホトトギスは堆積物食者である。
対象事業実施区域からの工事による海域への SS 寄与は一時的でかつその濃度も小さいため、工 事の実施によるヤマホトトギスの生息環境は保 全されると予測される。
サクラガイ
サクラガイは、底生生物調査 により、冬季に St.B で 1 個 体確認した。
サクラガイは堆積物食者である。
対象事業実施区域からの工事による海域への SS 寄与は一時的でかつその濃度も小さいため、工 事の実施によるサクラガイの生息環境は保全さ れると予測される。
ウ ズ ザ ク ラ ガ イ
ウズザクラガイは、底生生物 調査により、各季節にいずれ かの地点で確認した。
ウズザクラガイは堆積物食者である。
対象事業実施区域からの工事による海域への SS
寄与は一時的でかつその濃度も小さいため、工
事の実施によるウズザクラガイの生息環境は保
全されると予測される。
6.8.3 評価 1) 評価の手法
評価は、海生生物への影響が事業者の実行可能な範囲で回避又は低減されているものであるか否 かについて見解を明らかにすることによって行った。
2) 環境の保全のための措置
海生生物への影響を低減させるため、環境の保全のための措置として以下の事項を実施する。
(1) 工事の実施時
表 6.8.3-1 環境の保全のための措置(工事の実施時)
3) 評価の結果 (1) 工事の実施時
造成等の施工による一時的な影響(濁水)について、影響範囲は半径 39m 程度に限られ、15m 付近 での寄与濃度は 2 mg/L 以下(水産用水基準:海域において人為的に加えられる SS は 2mg/L 以下)
となった。
大雨が予想される場合においては、シートを被せることにより濁水の発生を抑制するとともに、
濁水等を一時的に貯留する沈砂池(予測条件において 7m
3を設定)を可能な限りスケールアップさせ て設置するなどの措置を講じることから、濁水発生による海生生物への影響は低減される。
・降雨時に発生する濁水は沈砂池で滞留させ、 浮遊 物質
量(SS)200mg/L以下として放流する。 ○ ○
・特に濁水の発生が予想される激しい降雨時に は、 防砂 シート等による裸地の被覆(ビニールシート工 事) を実 施し、濁水の発生を防止する。
○
・沈砂池の堆砂は、定期的に除去して、沈砂池 の機 能を
確保する。 ○
・既設処理棟(250kL/日系列)の撤去・整地によ る裸 地部 分 に つ い て は 、 早 期 緑 化に 努め 、濁 水の 発生 を防 止す る。
○
・ 工 事 中 の 降 雨時 にお いて 、裸 地か ら発 生す る濁 水に ついては、沈砂池出口で定期的な事後調査を実 施す るこ とにより、放流先海域への影響を最小限にとど める 。な お、発生する濁水が著しく濁っている場合につ いて は、
新たな環境保全措置を講じることとする。
○
・工事にあたっては、沈砂池を可能な限りスケ ール アッ プすることにより、濁水のSS濃度を低下させ 海域 への 影響を低減させる。
○ 低減に係
る保全 措置 措置の区分
その他の 保全措置
影響要因 項目 措置の内容 予測条件
として 設定 濁水の発生抑制
造成等の施工による 一時的な影響
6.9 生態系(陸域)
6.9.1 調査 1) 調査項目
生態系の調査では、調査地域の基盤環境、植物相及び動物相の状況、生態系の構成種、個体群及 び生物群集の相互関係、生態系における上位性、典型性、特殊性の視点から注目すべき種及び群集 についての情報を収集・整理した。
2) 調査方法
植物、動物の調査結果及び地形・地質等その他の構成要素の資料を基に、生態系の上位性、典型 性、特殊性の視点から注目すべき種及び群集を抽出し、整理・解析した。
生態系における上位性、典型性、特殊性の考え方を表 6.9.1-1 に示す。
表 6.9.1-1 上位性、典型性、特殊性の考え方
視点 考え方
上位性
生態系を形成する生物群集において栄養段階の上位に位置する種を対 象とする。該当する種は相対的に栄養段階の上位の種で、生態系の攪乱 や環境変化等の影響を受けやすい種を対象とする。
典型性
対象地域の生態系の中で生物間の相互作用や生態系の機能に重要な役 割を担うような種・群集、生物群集の多様性を特徴づける種や生態遷移 を特徴づける種等を対象とする。
特殊性
小規模な湿地、洞窟、噴気口の周辺、石灰岩地域などの特殊な環境で、
占有面積が比較的小規模で周囲には見られない環境に注目し、そこに生 息する種・群集を選定する。
資料) 「環境アセスメント技術ガイド生態系」 ( (財)自然環境研究センター、2002)
3) 調査範囲及び調査地点
調査範囲及び調査地点は、陸生植物及び陸生動物の現地調査範囲に準じるものとした。
4) 調査時期
調査時期は、陸生植物及び陸生動物の実施期間中に準じるものとした。
5) 調査結果
(1) 調査地域の基盤環境
現地調査結果及び既存資料を基に環境類型区分を行った。調査地域の基盤環境を整理した結果を 表 6.9.1-2 に示す。調査地域における環境は、 「沿岸-岩礁地」、 「小起伏山地-樹林」、 「小起伏山地
-草地」、「埋立地-人工造成地」の 4 つに類型区分された(その他開放水面を除く)。
表 6.9.1-2 調査範囲における類型区分
類型区分 土壌 地形 環境 植生・土地利用等
沿岸-岩礁地 塩基性 ホルンフ ェルス
沿岸 岩礁地 ススキ群落 自然裸地
小起伏山地-樹林 小起伏山地 樹林 ムクノキ-エノキ群落 ハゼノキ-エノキ群落 トベラ群落
トゲナシニセアカシア群落 ソメイヨシノ植栽
小起伏山地-草地 草地 ダンチク群落
クズ群落 埋立地-人工造成地 砂
(海浜堆 積物)
埋立地
(人工平坦地)
人工造成地 メヒシバ-エノコログサ群落 人工草地
人工構造物
その他 - - - 開放水域
(2) 植物相及び動物相の状況
ドキュメント内
Microsoft Word 生態系(海域)ver2
(ページ 42-46)