(1) 福祉サービスの適切な情報提供
現 状 と 課 題
◇行政や福祉サービス事業所では、さまざまな福祉サービスの情報を支援が必要な人へ提 供していますが、市民の側からは十分情報が届いているとは言えず、「相談窓口が分か らない。」という声もあるため、より多くの市民へのわかりやすい情報提供を行う必要 があります。
◇要支援者との最初の接点である民生委員・児童委員に対しては、さなざまな福祉サービ スなどの情報提供を行っていますが、さらなる知識の向上を図る必要があります。
◇市の広報紙やホームページ、社会福祉協議会の社協だより、学校、保育所、幼稚園、認 定こども園などを通して、わかりやすい福祉サービスの情報提供に努めています。
◇介護保険被保険者証や障害者手帳などの交付に合わせて、介護保険制度や介護サービス、
障害福祉サービスの説明を行っています。
◇支援が必要な人に対しては、さまざまな福祉サービスなどが適切に利用できるよう情報 提供・支援する必要があります。
◇子育て中の保護者が相談や意見を述べる場が少ないため、その機会をつくる必要があり ます。
◇生活保護業務にかかる情報は、民生委員・児童委員を中心に情報提供を行っています。
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第4編 主要施策の展開
■福祉サービスや福祉活動に関する情報の入手先について
◇情報の入手先は、「市報「おおかわ」」が約7割と突出して多く、次いで、「新聞・テレビ・
ラジオ等」、「隣近所・知り合い」、「行政区の回覧板」の順となっています。
◇年齢別にみると、各年齢とも「市報「おおかわ」」が最も多く、特に30歳代から70歳代では 7割を超える人が入手先としています。なお、「特にない」という人の割合が20歳未満と20 歳代で3割弱と高くなっており、情報に対する関心の薄さがうかがえます。若年層の福祉サー ビスへの関心を啓発する取り組みが必要です。
■福祉サービスや福祉活動に関する情報の入手先
市報「おおかわ」
社協だより 行政区の回覧板 地域の 板 市 所の 口 社会福祉協議会の 口 ふれあい訪問員 隣近所・知り合い 民生委員・児童委員 新聞・テレビ・ラジオ等 イン ーネット、ホーム ージ 医療機関や紅 ティ ン ー・公民館 介護等サービス事業所 地域 支援 ン ー 学 特にない
その他 回答
%
全体
( 887) 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0
6 7 6 7
77
77
66
6 6 6 6
66
66
【市民アンケート調査より】
■大川市の福祉サービスや福祉活動の情報提供について
◇「十分提供されている」と「どちらかというと提供されている」を合わせた『提供されている』
と評価する人は3割強となっています。一方、「ほとんど提供されていない」と「どちらかとい うと提供されていない」を合わせた『提供されていない』と評価する人は2割強となっています。
また、「わからない」という人が4割強を占めています。わかりやすい情報提供に努める必要が あります。
■必要な福祉サービス情報の入手状況
◇「十分入手できている」と「ある程度入手できている」を合わせた『入手できている』人は 3割弱となっています。一方、「ほとんど入手できていない」と「あまり入手できていない」
を合わせた『入手できていない』人は5割弱となっており、『入手できていない』人の方が 上回っています。さらなる情報提供に努める必要があります。
■大川市の福祉サービスや福祉活動の情報提供についての
3 4回答 されている十分提供 4
どちらかというと 提供されている
2 3
ほとんど提供 されていない わからない
42
どちらかというと 提供されていない
■必要な福祉サービス情報の入手状況
2回答
できている十分入手 2
ある程度入手 できている
2
ほとんど入手 されていない わからない
2 4
あまり入手 できていない
2
77
第4編 主要施策の展開
施策の方向性
○福祉サービス内容の周知徹底とわかりやすい情報提供
◇広報紙やホームページなどを活用し、より多くの市民に福祉情報が届くようサービス内 容の周知徹底を図るとともに、さまざまな人が理解できるようにわかりやすい情報提供 に努めます。特に、高齢者や障がい者への公的支援をわかりやすく伝えていきます。
○民生委員・児童委員などへの情報提供と知識の向上
◇要支援者と福祉サービスを結ぶ最初の窓口である民生委員・児童委員などに対して、研 修の充実や積極的な情報提供を図り、福祉サービス全般の知識の向上を図ります。
◇支援が必要な人の情報が確実に民生委員・児童委員に届くよう、民生委員・児童委員活 動に対する地域の理解を深め、その意義を啓発します。
○生活支援が必要な人(生活困窮者)への情報提供
◇生活に困窮しているものの自ら相談に来ることができない人に対して、発見・支援を行 う方法・体制づくりを検討します。
市民・地域・行政の役割
○市民一人ひとりが心掛けること、または取り組むこと
◇市の広報紙を必ず読むよう心掛けます。
◇知りたいことや必要なことは何でも聞くようにします。
◇さまざまな福祉サービスなどの支援を必要とする人やその家族は、積極的に地域や 行政機関から情報をつかむようにします。
○地域全体で取り組むこと
◇福祉サービスについて、情報交換や意見交換ができる場を設けます。
◇高齢者や障がいのある人及びその家族に、地域や隣組での行事や話し合いへの参加 を呼びかけ、日頃の見守りの中から情報を共有します。
◇情報の提供や共有の手段として、*コミュニティ無線・防災ラジオを活用します。
○行政が取り組むこと
◇幅広い情報収集に努め、迅速に必要な情報提供を行います。
◇地域の組織や団体を通じ、あらゆる機会を活用し、福祉サービスや福祉制度の浸透 を図ります。
◇民生委員・児童委員への適切な情報提供を行い、福祉サービス全般の知識の向上を 図るための研修を継続して実施します。
◇福祉サービスの支援が必要な人やその家族に対し、わかりやすく公的支援制度(サー ビス内容)を説明するための工夫をしていきます。
◇子育てに関する相談や情報提供などの支援を身近な場所で行います。また、子育て に関し必要とされる情報のわかりやすい発信に努めます。
社会福祉協議会の役割(地域福祉活動計画)
◆現状と課題
◇より多くの市民に必要な福祉サービスの情報を提供し、適切な福祉サービスが利用でき るよう広報紙などによる情報提供の充実を図るとともに、福祉サービスに携わる人材の 養成や資質の向上に努めることが必要になっています。
◆役割と方向性
◇「おおかわ社協だより」の内容の充実に努めます。
◇福祉サービス事業などの内容の周知を図るとともに、わかりやすい情報の提供に努めま す。
○社会福祉協議会が取り組むこと
◇おおかわ社協だよりの発行 <継続事業>
◇ボランティア団体の活動情報や紹介 <継続事業>
◇福祉サービスなどの情報提供 <継続事業>
◇生活福祉資金貸付制度の紹介 <継続事業>
◇老人福祉センター管理運営事業(指定管理) …<継続事業>
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第4編 主要施策の展開
(2) 相談支援体制の充実
現 状 と 課 題
◇市民からの相談・苦情に迅速かつ的確に対応するため、民生委員児童委員協議会など、
関係機関と連絡を取り合い、連携を強化しています。
◇高齢者をとりまくさまざまな相談・苦情については、地域包括支援センターや居宅介護 支援事業所、サービス事業所と連絡調整を行いながら、利用者と事業所との間で円滑に 問題解決できるように支援しています。
◇家庭児童相談員を配置し、相談機能の充実を図っています。
◇障がいのある人やその家族からの相談に対して、相談支援事業を委託し、障害福祉サー ビスなどの相談窓口を設けています。また、*障害者虐待防止センターを設置し、虐待 に関する相談窓口を設けています。
◇「ことばの教室」を設置し、発音などの言葉に心配のある就学前児の指導を行っていま す。
◇児童の適切な就学指導を行うために早期の就学相談を実施しています。
◇生活保護の申請相談には、生活保護面接相談員を配置し、適切な相談対応を行っていま す。
◇生活保護受給者の適切な就労支援を行うため、就労支援員を配置し支援を行っています。
◇生活困窮者自立支援法の施行に伴い、生活に困窮している人に対して、生活保護に至る 前の段階での自立に向けた相談支援体制の整備を図る必要があります。
■日頃の生活での悩みや不安について
◇「自分や家族の老後のこと」が半数を超えて最も多く、次いで、「自分や家族の健康のこと」
など、健康と老後が主な悩みや不安となっています。
■日頃の生活での悩みや不安
自分や家族の健康のこと 自分や家族の老後のこと
子どもの教育や 絗のこと
紳児の育児に関すること 介護に関すること
収入など経済的なこと 地域での人間関係のこと
家庭での人間関係のこと 職場での人間関係のこと
住宅のこと 地域の 安のこと
地 や 事などの災害のこと
くこと( 職・ 業)
その他
特にない 回答
%
全体
( 887) 0.0 20.0 40.0 60.0
8 0 8 0
22
20 20
22
28 0 28 0
8 8 8 8
11
22
00
00
11
11
11
22
2 1 2 1
【市民アンケート調査より】