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県内職業紹介関連事業者等ヒアリング調査結果の概要

ドキュメント内 報告書 (ページ 50-53)

1.ヒアリング調査結果のポイント

本調査では県内に立地する、主に高年齢者に関する職業紹介事業・就業支援事業等を展 開する関連事業者5カ所にご協力をいただき、ヒアリング調査を実施した。ヒアリング内 容は各機関のミッションに加え、(1)各機関を利用している 60 歳以上の方の概要、(2)

各機関がそれぞれのミッション・役割をより効果的に果たすために必要と考えられる要素、

(3)他の類似機関との連携実態・連携意向、である。 

以下では聴き取り内容別にそれぞれのポイントを整理していくこととする(各機関にお けるヒアリング調査結果の概要は次節「2.ヒアリング調査結果の概要」の表にて一覧可 能)。 

 

(1)各機関を利用している 60 歳以上の方の概要 

今回ヒアリング対象である5機関のうち「職業紹介」をミッションとする3機関と、「就 業支援(再就職ノウハウの提供等)をミッションとする1機関における 60 歳以上利用者は、

大半が雇用保険受給者、7割超が男性である。「就労意欲の強さ」という点については「も しいい仕事があれば」という人から「是が非でも就職したい」という人まで幅広くなって いる。 

また上記以外のヒアリング対象1機関である県内某地域のシルバー人材センターでは、

「従来に比べると『仕事をしたい』という高年齢者が増えておりハローワークを利用した 就職活動を経たうえで同センターを訪れることとなった者も多い」としている。 

(2)各機関がそれぞれのミッション・役割をより効果的に果たすために必要と考えられ る要素

今回調査対象5機関のうち「職業紹介」をミッションとする3機関がいずれも課題とし ているのは、各機関の「認知度向上(利用対象者に「どのような機関で、何の役に立つか」

を周知すること)」と、「高年齢者の再就職率を向上させるための窓口担当者向けノウハウ の充実」であった。なお、いずれの機関でも「60 歳以上、と聴いただけで採用面接を受け 付けてくれない企業がまだまだ多い」としたうえで「とにかく面接してさえくれれば採用 が決まるであろう人の数は多いという実感があるので、このような状況が変わってくれる ことを強く期待している」としている。 

上記3機関以外でも自機関の「認知度向上(利用対象者に「どのような機関で、何の役 に立つか」を周知すること)」は重要課題のひとつとしてあげられている。 

(3)他の類似機関との連携実態・連携意向

いずれの機関においても現状、類似機関との密接な「ヨコの連携」はほとんどとれてお らず、連絡会議等での事務的な顔合わせにとどまっているケースが多い。一方で担当者レ

ベルでのヨコ連携の実現を望む声は極めて高く、「担当者レベルの目線で現在の状況の情報 交換は必ず利用者の役にも立つことになるはず」という意見や、「窓口レベルのノウハウ 

〜例えば高年齢者の採用面接に必ずしも積極的でない企業をどう説得するか、なかなか面 接をしてもらえず就労意欲を失いかけている高年齢者をどう勇気づけて活動をつづけても らうか、等々〜を共有しあうことで自身の職務レベルを高めたい」という意見はいずれも 少なくなかった。

2.ヒアリング調査結果の概要

県内職業紹介関連事業者等ヒアリング調査結果の概要

機関のミッション 60歳以上利用者の概要 行政として対応しうる課題 行政として対応し得ない課題 他機関との連携について

【職業紹介事業者A】

○  パートタイマーとしての就職希望者や高 年齢者に対し職業紹介を実施

○ 60歳以上利用者の7割が男性

○  男性は工場勤務経験者、女性は軽作業経験 者が多い

○  ほとんどが雇用保険受給者

○  意欲の高い者(何度も求人を確認しに来る ような者)は仕事が決まりやすい

○  若い頃の経験が活かせるような職種でも 仕事が決まりやすい

○  求職者に対する接し方や、求人企業への面 接の取り付け方(「60 歳以上」というだけ で面接を断れるケース多数)について、他 機関での取り組み・ノウハウを参考にして みたい

○  どのような機関で、どのようなサービスが 受けられるかを、高年齢者、企業に対し 大々的にプロモーションして欲しい

○  求人が少なく、職種も運転手、介護看護関 係、工場作業、一般事務に限られる

○  求人があっても、派遣・請負登録のケース が多く、直ちに仕事に繋がるわけではない

○  通勤時間や仕事内容が希望と一致しない ことが多い

○  仕事がなかなか決まらない高年齢者には シルバー人材センターから預かっている パンフレットを配布する

○  年数回実施の連絡会議を除けば、近隣類似 機関との交流はほとんどない

【シルバー人材センターB】

○  「健康や生きがいのために仕事をしたい」

と考えている高年齢者に対し一般家庭や 民間企業等から仕事を引き受け、提供。仕 事の契約金はセンターが一括して受け取 り、会員高年齢者が働いた仕事量に応じて

「配分金」を支払う

○  仕事をしたいという高年齢者は増えてお り、ハローワークから回ってくる者も多い

○  男性75%、女性25%

○  最近では清掃やバックヤードの仕事をす る者が増えている

○  類似機関と連携してセミナーを開催した り、PR活動を行ったりすることは重要だ と考えられる

○  依然としてシルバー人材センターの存在 を知らない市民・企業も多いので周知の徹 底をはかり、会員や利用事業所を増やした い

○  センターとしても積極的に「開拓活動」を 実施しているものの、会員高年齢者数に見 合うだけの仕事量がない

○  「臨時的・短期的就業(10日程度)」と「雇 用」の境目について議論の整理の必要があ る

○  労働行政に精通した人材が理事であった 時代は、他機関との情報交換等が頻繁に行 われていたが、現在は全くない

【職業紹介事業者C】

○  概ね55歳以上の高年齢者の方を対象とし て、職業相談、職業紹介を行うほか、求人 者に対する雇用相談等を実施

○  来訪者の23%が60〜64歳、1%が65歳 以上。うち3割が就職希望が強く、その半 分が面接までに至る。面接を通過し就職に 至るのは5%

○  ホワイトカラー経験者は少ない

○  高齢求職者を就職にまで至らせるために、

他機関と掘り下げた話し合いが必要

○  「年齢不問」の求人でも、実際に面接を依 頼すると「60 歳以上は…」というケース が多い。年齢制限を取り払った求人が強く 望まれる

○  類似施設やボランティア団体等との連携 は全くとれていない

【就業支援事業者D】

○  高齢期における職業生活の設計を行うこ とを容易にするため、在職者を中心とした 中高年齢者に対し、必要な指導、助言や各 種の援助を実施

○  1年以内に定年を迎える者や、60 歳以上 の雇用保険受給者が主な利用者

○  ほとんどの利用者が、再就職ノウハウや年 金、職業訓練に関して、セミナーや窓口相 談を通じて情報収集

○  「60 歳以上の再就職経験者の体験談を聴 きたい」という要望が多いものの、話し手 がいないため、セミナーが設定できない

○ 60 歳を迎える前に当該機関を利用した方 が効果的なのだが、大半は60歳以降の利 用であるため、そうしたことを伝えるプロ モーションが必要

○  機関のミッションの関係で、直接、職業紹 介はできない

○  「健康のため」「社会貢献のため」「こづか い程度の収入が欲しい」という理由で働き たい人にはシルバー人材センターやボラ ンティア団体を紹介している

【職業紹介事業者E】

○  「高度な専門知識技術や能力をもった人 材の再就職」を促進

○  利用者の10〜15%が60歳以上。このうち 仕事が決まるのは1割程度

○  「豊富な経験」はもとより「意欲の強さ」

が再就職の成否を決定づけているという 印象がある

○  技術職については求人の割に求職が少な い

○  人材銀行の認知度を高める工夫をする余 地はある

○  求人企業の大半が派遣業者か請負事業者 であるため、仮に仕事が決まっても安定し ない

○  企業には「60 歳以上」ということで門前 払いせず、面接だけでもしてもらえれば印 象もだいぶ変わると思われる

○  求職者の希望賃金が高すぎて仕事が決ま らないというケースは少なくない

○  産業雇用安定センターとは求職者の情報 のやりとりを行っている

 

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