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(万人) 利 用 者 数 9.000 

8.000  7000  6.000  5.000  4.000  3.000  200

ー ・ 一 人 口 普 及率 (%) 

80  70  60  50  40  30  20 

1… │ オオ1 1 1 1 1,  1 1 1 1 1

n  ~。

1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007

1‑4 日 本 の イ ン タ ー ネ ッ ト 利 用 者 数 お よ び 人 口 普 及 率 の 推 移 (1997‑2007)

1)インターネト利用者数(推計)は, 6歳以上で,過去1年間に,インターネットを利用したことがある 者を対象として行った調査結果からの推計値。インターネット接続機器については,パソコン,携帯電話 PHS携帯情報端末,ゲーム機等あらゆるものを含み(当該機器を所有しているか否かは問わない。),  利用目的等についても,個人的な利用,仕事上の利用,学校での利用等あらゆるものを含む。

2)ンターネット利用者数および人口普及率は各年末の調査値。2007年末の人口普及率は.200710月の全 人口推計値(国立社会保障/人口問題研究所『我が国の将来人口推計(中位推計)~ で除したもの。

3)1997年から2000年までの数値は 「通信白書」から抜粋。 2001年から2007年 ま で の 数 値 は 通 信 利 用 動 向 調査」における推計値。

4)調査対象年齢は.1999年調査まで15‑69歳でエあったが,その後の高齢者および小中学生の利用増加を踏ま え.2000年調査は1579歳.2001年調査以降は6歳以上に拡大している。

資料・『情報通信白書』より引用

100% 

80% 

60% 

40

20% 

0% 

̲ 2004年 亡 コ2

5年 仁 コ2006年瞳 輔2007

特別区・

政令指定都市・

県庁所在地

その他の市 町・村

1‑5 都 市 規 模 別 の イ ン タ ー ネ ッ ト 利 用 率 (2004‑2007)

資料 「通信利用動向調査(世帯編)平成19年度調査Jp.46より引用

率の伸びをみると, 1997年から 2003年までと比べて2003年以降は鈍化傾向にあり,他 の先進国と同様の傾向を示している。

また「通信利用動向調査(世帯編)Jは , 都 市 規 模 別 に イ ン タネ ッ ト の 人 口 普 及 率 に

差異がみられることを示している(図1‑5)  2007年現在,特別区 ・政令指定都市 ・県

1 インターネットの発展と地縁情報化

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利用者数 (人)

人口普及率 (%)

70.0‑

議議 65.0‑69.

60.0‑64.

‑59.

50  100km 

図 1‑6  中園地方の市町村別インターネット利用者数および人口普及率 (2005年)

1)2005年の国勢調査人口(5歳 階 級 別 ) に 通 信 利 用 動 向 調 査 ( 世 帯 編 ) 平 成19年度調査」に示された 2005年の年齢別インターネット人口普及率を乗じ,その合計値を市町村別利用者数とした。

2) r通信利用動向調査(世帯編)Jに示されている r612 r1319歳 」 の 利 用 率 は 国 勢 調 査 」 に おける r514J r1519Jの利用率とみなした。

3)市町村の区域は200510月現在。

資 料 国 勢 調 査 報 告 」 お よ び 「 通 信 利 用 動 向 調 査 ( 世 帯 編 ) 平 成19年度調査」により作成

庁所在地の78.2%に対して,その他の市は73.6%,町 ・村は67.6%となっており3 都市規 模が大きいほど人口普及率も高い。また同調査では,インターネッ トの利用格差を生む最 も大きな要因として年齢をあげ,特に 60歳以上がマイナス要因となると指摘している。 図1‑6は,中国地方を例として,人口の年齢構成と年齢別のインターネット人口普及率 をもとに,市町村別のインターネット利用者数と人口普及率(し1ずれも 2005年)を推計 したものである。これをみると,利用者数は各市町村の人口規模にほぼ沿う形で分布して おり, 広島市,岡山市,倉敷市,福山市,下関市の順で多い。人口普及率は広島市と岡山

留置

翠 塁 塁

市に加え,広島市近郊の東広島市と廿日市市,府中町,海田町が70.0%を超えており,倉 敷市や福山市,鳥取市,松江市などがこれに次ぐ。これに対して,日本海沿岸と中国山地 沿いの小都市や町・村,瀬戸内海の離島地域は利用者数も人口普及率も低位にあり,上記 の都市とは利用格差が生じている。

3)インターネット時代の社会関係

近年の情報社会論は,松石(1994)によれば,マッハルプの知識生産社会論均lこ始まり,

ドラッカーの知識社会論1の,ベルの脱工業社会論ペポラトの情報経済・情報社会論18)

トフラーの第三の波 19) コーエンとザイスマンの脱工業社会の幻想説20) ドラッカーの ポスト資本主義社会論21)と変遷してきた。これらについて松石(1994)は,ベルの脱工 業社会論やドラッカーの脱資本主義社会論は明らかに行き過ぎで,情報化の進展を認めつ つも,現代は依然として工業社会であり,資本主義社会であると指摘している。また彼は,

情報社会は情報ネットワーク社会でもあるとし,現代社会は電子的手段・媒体によって人 と人がつながっていると捉えている。

インターネットは現代の情報ネットワーク社会を支持する代表的な電子的手段・媒体で ある。技術的特徴からみれば,インターネットは次の3点において他のメディアと異なる 特徴を有している。それらは,①情報の流れを制御する一極集中の司令部がなく,パケッ ト交換方式22)を用いて自律的な分散処理ネットワークを確立していること,②ハイパー テキスト技術23)を用いて,無数の情報を有機的に結合できること,③

www

閲覧ソフト の開発により,文字と音声,画像,データなどあらゆる情報様式を統合的に表現・伝達で きること,の3点である(三上, 2004)。こうした技術的特徴から,インターネットを通 じたコミュニケーションのあり方にも独自性が生じている。池田 (2000)は,インターネッ

トがカスタマイズ・メディアであることを前提とした上で,インターネットを通じたコミュ ニケーションの共通の特徴として次の4点を指摘している。それらは,①マス・コミュニ ケーションと対人コミュニケーションとの間の境界が喪失していること,②情報流通の急

1章インターネットの発展と地域情報化

激な増大と社会的情報のデータベース化が進み,これを活用することが利用者の社会的な エンパワーメントに直結すること,③物理空間という社会生活の制約が大きく緩和され,

新しい集団の形成や文化の混成化が進行し,対人コミュニケーションが変質すること,④ 社会的リアリティ形成の不確実性が増大すること,の4点である。

三上 (2004)や池田 (2000)のほかにも,社会学をはじめとする多くの研究者がインター ネットを介したコミュニケーションの特徴や社会関係の変化について論じている。それら の研究成果について,地理学的観点から整理すれば,次の4点に集約することができると 考えられる。

第1はコミュニティの変質である。池田(1997)は,コミュニティはもともと「構成員 相互の交流J

r

共通の目標・関心事等の紳の存在J

r

一定の地理的範域を伴うこと」を要件 としてきたが,電子メディアの発達によって第3の要件が必須とは考えられなくなったと 指摘している。すなわち,コミュニティは地縁を必ずしも必要とせず,興味や関心を前提

とする機縁だけでも成立するようになった。このことにより,伝統的な地域コミュニティ が希薄化する一方,他人とのつながりが希薄な現代社会の個人にとっては新たなつながり を構築する機会が増加した。

第2は地域社会におけるコミュニケーション回路の変化である。対面接触を伴うコミュ ニケーションは依然として重要であるものの,インターネットをはじめとする電子メディ アを利用することによって,地理的に離れた場所聞のコミュニケーションが容易となった。

そのため,地域社会のシステムは電子メディアの発達以前と比べて開放的となった(山田,

2001)。すなわち,ローカルなコミュニケーションと, リージョナノレあるいはグローパル なコミュニケーションを併用することが可能となり, グローカノレ"なコミュニケーショ ンが現実のものとなった。

第3は,個人や小グループによる情報発信が容易となったことで,インターネットを活 用した積極的な情報の発信と共有を通じて,さまざまな地理的スケールで多主体が参加,

協働した諸活動が展開されやすくなったことである。公文(2004)のいう「智民

/ 4 )

や「智業」

額 塁 塁

25), Froeling (1997)やQ'le (1997)が紹介する草の根グループなどはその象徴である。また,

土屋 (2004)や国領編 (2006)は「創発J均の概念に着目し,インターネットを通じたコミュ ニケーションが具体的な行動を引き起こす起点となると指摘している。

第4はインターネット上に独自の文化空間が形成されることである。 MUDやオンライ ンゲームといった仮想空間が設計・運営されることに加え, BBSのようなコミュニケー ション・メディアでは,利用者同士の相互作用を通じて各コミュニティの規範や慣習,関 係性が形づくられ,独自のコミュニケーション文化を確立するに至っている。仮名や匿名 でコミュニケーションを行えることも,インターネット特有の文化空間の創出に影響して いるといえよう 2η。この文化空間はポストモダン均の特徴を有しており(デ、イランティ,

2006) ,具体的に,移ろいや偶発性,気楽さ(山田, 2003),薄さ(デ、イランティ, 2006),  人間の動物化29) (東, 2001 ;本上, 2007)などが指摘されている。

しかし,こうしたインターネットに特有のコミュニケーション様式や社会関係は,現代 社会のすべてを規定するわけではない。世界的には全人口の約20%がインターネットを 利用しているにすぎず,日本でも人口の約3割はインターネットを利用していない。また,

居住地域や年齢によって人口普及率に違いがあり,周辺地域や高齢者などではインター ネットの利用率が低くなっている。

また,インターネットの利用者についても,インターネットだけが唯一の利用メディア となっているわけではない。人間の生活空間は2つ以上の異なるメディアによって取り固 まれており(中野,2001),インターネット以外のメディアも利用しているのが現実である。

「情報流通センサスJは,人間の生活空間を取り巻くメディアを,空間系と輸送系,電気 通信系の3つに大別している(表 1‑2)。インターネットは電気通信系に分類されるが,

現代社会は対面接触を伴う対話や郵便,テレビ,ラジオ,電話など複数のメディアから成 り立っており,近年になってインターネットという選択肢が新たに加わったとみることが 妥当であろう。また,山田(1986)の分類に基づけば,従来は通信メディアと放送メディ アに二分されてきた電気通信系の各メディアに対して,インターネットは両方の性質を兼