(1)税金費用
法人所得税費用の内訳は、以下の通りです。
(単位:百万円) (単位:千米ドル)
2017年3月31日に
終了した1年間 2018年3月31日に
終了した1年間 2018年3月31日に 終了した1年間 当期税金費用 . . . ¥(317,676) ¥ (267,034) $ (2,513,498) 繰延税金費用 . . . 524,781 1,120,216 10,544,202
合計 . . . ¥ 207,105 ¥ 853,182 $ 8,030,704
当期税金費用には、従前は未認識であった税務上の欠損金、税額控除又は過去の期間の一時差異から生 じた便益の額が含まれています。これに伴う当期税金費用の減少額は、2018年3月31日に終了した1年間 は5,634百万円(53,031千米ドル)(2017年3月31日に終了した1年間は33,768百万円)です。
繰延税金費用には、繰延税金資産の評価減または以前に計上した評価減の戻入により生じた費用の額が 含まれています。これに伴う繰延税金費用の減少額は、2018年3月31日に終了した1年間は285,346 百万円(2,685,862千米ドル)の減少(2017年3月31日に終了した1年間は4,758百万円の増加)です。
2018年3月31日に終了した1年間の減少額は主に、米国における税制改正法成立によるスプリントでの影 響によるものです。詳細は、「(2)法定実効税率と実際負担税率の調整表(注2)b.繰越欠損金の使用期限の 撤廃」をご参照ください。
(2)法定実効税率と実際負担税率の調整表
当社の法定実効税率と実際負担税率との調整は、以下の通りです。実際負担税率は税引前利益に対する 法人所得税費用の負担割合を表示しています。
(単位:%) 2017年3月31日に
終了した1年間 2018年3月31日に 終了した1年間 法定実効税率(注1) . . . 31.7 31.7 米国税制改正による影響(注2) . . . – (211.4) 繰延税金資産の回収可能性の評価による影響 . . . 15.9 (32.8) 持分法による投資損益 . . . (5.4) (23.5) 外国関係会社合算所得 . . . 3.8 7.3 のれんの減損損失 . . . 1.3 3.9 課税所得算定上加減算されない損益による影響 . . . (7.5) (0.3) 関連会社株式の連結内部売買による投資に関する一時差異への影響 . . (71.1) – 支配喪失損失 . . . 3.1 – その他. . . (0.9) 3.3 実際負担税率 . . . (29.1) (221.8)
(注1) 当社は、主に法人税、住民税および損金算入される事業税を課されており、これらを基礎として計算した2018年3月31日に終了した1年間 の法定実効税率は31.7%(2017年3月31日に終了した1年間は31.7%)となっています。ただし、海外子会社についてはその所在地にお ける法人税等が課されています。
(注2) 米国において2017年12月に税制改正法が成立したことにより、主にスプリントで繰延税金負債を776,945百万円(7,313,112千米ドル)(期 末日の為替レートで換算)取崩しました。また、法人所得税が815,059百万円(7,671,866千米ドル)減少し、その他の包括利益が8,244百万
円(77,598千米ドル)増加しました。詳細は以下の通りです。
a. 連邦法人税率の引下げ
2018年1月1日より連邦法人税率が35%から21%に引き下げられました。
これにより、2013年のスプリント買収時に従来の税率を前提に計上していた同社のFCCライセンスなどに係る繰延税金負債の
一部550,093百万円(5,177,833千米ドル)を取り崩しました。また、法人所得税が584,026百万円(5,497,233千米ドル)減少
しました。
b. 繰越欠損金の使用期限の撤廃
2018年1月1日以降に開始する事業年度に発生する繰越欠損金の使用期限が撤廃されました。スプリントの事業年度は4月から 開始するため、同社においては2018年4月1日以降発生する繰越欠損金の使用期限が撤廃されることになります。
これによりスプリントでは、解消時期が未確定のFCCライセンスなどに係る将来加算一時差異を、将来減算一時差異を活用でき る課税所得とみなせることとなったため、従来は繰延税金資産を認識していなかった将来減算一時差異の一部について回収が見 込まれることとなりました。これに伴い繰延税金資産226,852百万円(2,135,279千米ドル)を計上しました(繰延税金負債と相 殺)。また、法人所得税が231,033百万円(2,174,633千米ドル)減少し、その他の包括利益が8,244百万円(77,598千米ドル)増 加しました。
(3)繰延税金資産および繰延税金負債の変動の内訳
繰延税金資産および繰延税金負債の変動の内訳は、以下の通りです。
2017年3月31日に終了した1年間
(単位:百万円)
2016年3月31日 純損益の認識額 その他の包括利益の
認識額 企業結合(注1) 為替換算差額 その他 2017年3月31日 繰延税金資産
有形固定資産 . . . ¥ 119,235 ¥ 5,282 ¥ – ¥ – ¥ 509 ¥ 2 ¥ 125,028 未払費用及びその他の負債 . . . 208,530 (51,483) (27) 45 (2,032) (1,183) 153,850 繰越欠損金及び繰越税額控除(注2) . . . 80,420 (66,226) – 9,831 (4,465) 51 19,611 子会社、関連会社および共同支配企業への投資に関する一時差異(注3) . . . 2,468 227,630 – – (2) – 230,096
その他. . . 82,204 (15,949) 195 1,027 (298) 3,247 70,426
合計 . . . 492,857 99,254 168 10,903 (6,288) 2,117 599,011
繰延税金負債
FCCライセンス . . . (1,436,844) (19,567) – – 3,960 – (1,452,451)
顧客基盤 . . . (158,040) 50,760 – (27,233) 1,686 – (132,827)
商標権 . . . (288,815) 1,070 – (1,100) 1,210 – (287,635)
テクノロジー . . . – 8,312 – (98,381) (1,089) – (91,158) 子会社、関連会社および共同支配企業への投資に関する一時差異(注4) . . . (350,431) 333,388 849 – 32 5,757 (10,405) 投資有価証券 . . . (35,267) 16,693 (16,262) – (93) 629 (34,300)
その他. . . (133,760) 34,871 (344) (832) 3,435 (注5) (29,991) (126,621)
合計 . . . (2,403,157) 425,527 (15,757) (127,546) 9,141 (23,605) (2,135,397)
純額 . . . ¥(1,910,300) ¥524,781 ¥(15,589) ¥(116,643) ¥ 2,853 ¥(21,488) ¥(1,536,386)
(注1)「企業結合」による増加は、主にアームを子会社化したことによるものです。この企業結合取引の内容は、 「注記7.企業結合(1)アーム」をご参照ください。
(注2) 当社は、2016年3月31日に終了した1年間または2017年3月31日に終了した1年間に損失を生じた会社において、2017年3月31日に繰延税金資産を11,062百万円認識しています。繰延税金資産については、将来の課税所得により使用できる可能性が高い範囲で認識しています。
(注3)「子会社、関連会社および共同支配企業への投資に関する一時差異」による繰延税金資産の増加は、アリババ株式を当社の子会社に売却したことによる税務簿価の変動に伴い、同社への投資に関する一時差異に対して税効果を認識したことによるものです。 2017年3月31日に認識した繰延税金
資産は229,980百万円です。
(注4)「子会社、関連会社および共同支配企業への投資に関する一時差異」による繰延税金負債の減少は、主にア リババ株式を売却したことに伴い、同社への投資に関する一時差異に対して認識していた税効果を取り崩したことによるものです。2017年3月31日に認識した繰延税金負債は7,747百万円
(注5)「その他」による繰延税金負債の増加は、主に当社の海外子会社によるスーパーセル株式売却に伴い、将来見込まれる課税所得に対して繰延税金負債 です。 38,979百万円を計上したことによるものです。なお、繰延税金費用38,979百万円は、2017年3月31日に終了した1年間の連結損益計算書上、
「非継続事業からの純利益」に含めています。
2018年3月31日に終了した1年間
(単位:百万円)
2017年3月31日 純損益の認識額 その他の包括利益の
認識額 企業結合 為替換算差額 その他 2018年3月31日
繰延税金資産
有形固定資産(注1) . . . ¥ 125,028 ¥ 140,018 ¥ – ¥ – ¥(10,194) ¥ 201 ¥ 255,053 未払費用及びその他の負債(注1) . . . 153,850 52,228 8,497 142 (6,922) 109 207,904 繰越欠損金及び繰越税額控除(注2) . . . 19,611 2,966 – 44 (698) 73 21,996 子会社、関連会社および共同支配企業への投資に関する一時差異(注3) . . . 230,096 150,292 – 6,837 (514) – 386,711
その他. . . 70,426 141,505 (11) 3,016 (2,571) 4,594 216,959
合計 . . . 599,011 487,009 8,486 10,039 (20,899) 4,977 1,088,623
繰延税金負債
FCCライセンス(注1) . . . (1,452,451) 469,035 – – 49,815 – (933,601)
顧客基盤(注1) . . . (132,827) 57,873 – – 189 – (74,765)
商標権(注1) . . . (287,635) 95,448 – – 9,141 – (183,046)
テクノロジー . . . (91,158) 7,984 – (958) (5,758) – (89,890) 子会社、関連会社および共同支配企業への投資に関する一時差異 . . . (10,405) (24,564) 103 – 37 (223) (35,052) 投資有価証券(注4) . . . (34,300) (8,552) (36,404) (123) 167 (1,816) (81,028)
その他. . . (126,621) 35,983 (4,081) (注5) (31,664) 1,066 (4,036) (129,353)
合計 . . . (2,135,397) 633,207 (40,382) (32,745) 54,657 (6,075) (1,526,735)
純額 . . . ¥(1,536,386) ¥1,120,216 ¥(31,896) ¥(22,706) ¥ 33,758 ¥(1,098) ¥ (438,112)
(単位:千米ドル)
2017年3月31日 純損益の認識額 その他の包括利益の
認識額 企業結合 為替換算差額 その他 2018年3月31日
繰延税金資産
有形固定資産(注1) . . . $ 1,176,845 $ 1,317,941 $ – $ – $ (95,953) $ 1,892 $ 2,400,725 未払費用及びその他の負債(注1) . . . 1,448,136 491,604 79,979 1,337 (65,154) 1,026 1,956,928 繰越欠損金及び繰越税額控除(注2) . . . 184,592 27,918 – 414 (6,570) 687 207,041 子会社、関連会社および共同支配企業への投資に関する一時差異(注3) . . . 2,165,813 1,414,646 – 64,354 (4,838) – 3,639,975
その他. . . 662,895 1,331,937 (104) 28,389 (24,200) 43,242 2,042,159
合計 . . . 5,638,281 4,584,046 79,875 94,494 (196,715) 46,847 10,246,828
繰延税金負債
FCCライセンス(注1) . . . (13,671,414) 4,414,863 – – 468,891 – (8,787,660)
顧客基盤(注1) . . . (1,250,254) 544,738 – – 1,779 – (703,737)
商標権(注1) . . . (2,707,408) 898,419 – – 86,041 – (1,722,948)
テクノロジー . . . (858,038) 75,150 – (9,017) (54,198) – (846,103) 子会社、関連会社および共同支配企業への投資に関する一時差異 . . . (97,939) (231,212) 970 – 348 (2,099) (329,932) 投資有価証券(注4) . . . (322,854) (80,497) (342,658) (1,158) 1,572 (17,093) (762,688)
その他. . . (1,191,839) 338,695 (38,413) (注5) (298,043) 10,034 (37,989) (1,217,555)
合計 . . . (20,099,746) 5,960,156 (380,101) (308,218) 514,467 (57,181) (14,370,623)
純額 . . . $(14,461,465) $10,544,202 $(300,226) $(213,724) $ 317,752 $(10,334) $ (4,123,795)
(注1)「有形固定資産」および「未払費用及びその他の負債」による繰延税金資産の増加、および「 FCCライセンス」、「顧客基盤」および「商標権」に よる繰延税金負債の減少は、主に米国における税制改正法成立によるスプリントでの影響によるものです。詳細は、「(2)法定実効税率と実 際負担税率の調整表(注2)」をご参照ください。
(注2) 当社は、2017年3月31日に終了した1年間または2018年3月31日に終了した1年間に損失を生じた会社において、2018年3月31日に繰 延税金資産を13,344百万円(125,602千米ドル)認識しています。繰延税金資産については、将来の課税所得により使用できる可能性が高 い範囲で認識しています。
(注3)「子会社、関連会社および共同支配企業への投資に関する一時差異」による繰延税金資産の増加は、主にア リババへの投資に関する一時差 異及びアリババ株式先渡売買契約取引に関して認識されたデリバティブ金融負債の変動について税効果を認識したことによるものです。
2018年3月31日に認識した繰延税金資産は377,232百万円(3,550,753千米ドル)です。
(注4)「投資有価証券」による繰延税金負債の増加は、主に売却可能金融資産の評価益増加による繰延税金負債の増加です。
(注5)「その他」における「企業結合」による増加は、主にフォートレスを子会社化した際に識別された無形資産に関する一時差異に対して税効果を認 識したものです。この企業結合取引の内容は、「注記7.企業結合(2)フォートレス」をご参照ください。
連結財政状態計算書上の繰延税金資産および繰延税金負債は、以下の通りです。
(単位:百万円) (単位:千米ドル)
2017年3月31日 2018年3月31日 2018年3月31日 繰延税金資産 . . . ¥ 404,994 ¥ 647,514 $ 6,094,823 繰延税金負債 . . . (1,941,380) (1,085,626) (10,218,618)
純額 . . . ¥(1,536,386) ¥ (438,112) $ (4,123,795)
(4)繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除
繰延税金資産を認識していない将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除は、以下の通りです。
なお、将来減算一時差異、繰越欠損金および繰越税額控除は税額ベースです。
(単位:百万円) (単位:千米ドル)
2017年3月31日 2018年3月31日 2018年3月31日 将来減算一時差異 . . . ¥ 609,386 ¥ 262,975 $ 2,475,292 繰越欠損金 . . . 852,142 1,349,432 12,701,732 繰越税額控除 . . . 39,148 33,536 315,662 合計 . . . ¥1,500,676 ¥1,645,943 $15,492,686
繰延税金資産を認識していない繰越欠損金および繰越税額控除の失効予定は、以下の通りです。なお、
将来減算一時差異のうち失効期限があるものはありません。
(単位:百万円) (単位:千米ドル)
繰越欠損金(税額ベース) 2017年3月31日 2018年3月31日 2018年3月31日
1年目 . . . ¥ 18,692 ¥ 15,405 $ 145,002
2年目 . . . 14,978 19,319 181,843
3年目 . . . 21,021 16,396 154,330
4年目 . . . 20,621 7,519 70,774
5年目以降および失効期限なし . . . 776,830 1,290,793 12,149,783 合計 . . . ¥852,142 ¥1,349,432 $12,701,732
(単位:百万円) (単位:千米ドル)
繰越税額控除(税額ベース) 2017年3月31日 2018年3月31日 2018年3月31日
1年目 . . . ¥ 8,254 ¥ 1,278 $ 12,029
2年目 . . . 1,183 2,306 21,706
3年目 . . . 2,438 2,461 23,165
4年目 . . . 2,598 1,523 14,335
5年目以降および失効期限なし . . . 24,675 25,968 244,428 合計 . . . ¥39,148 ¥33,536 $315,663
上記に加えて、2018年3月31日において繰延税金資産を認識していない子会社、関連会社および共同 支配企業に対する投資に関する将来減算一時差異の総額(所得ベース)は657,491百万円(6,188,733千 米ドル)(2017年3月31日は2,652,745百万円)です。
(5)繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に関する将来加算一時差異
2018年3月31日において繰延税金負債を認識していない子会社に対する投資に関する将来加算一時差 異の総額(所得ベース)は1,651,164百万円(15,541,830千米ドル)(2017年3月31日は1,645,736百万 円)です。