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身長

(cm)

体重

(kg)

PWC170 (watts)

負荷量

(W)

sub.um 1 20 163 54 171 120

sub.um 2 19 172 58 167 120

sub.um 3 19 168 65 164 120

sub.um 4 19 169 56 163 120

sub.um 5 21 174 59 155 120

sub.um 6 18 163 59 203 140

sub.um 7 21 169 61 170 130

sub.um 8 18 168 53 134 120

sub.um 9 19 165 59 169 130

sub.um 10 21 159 57 145 120

年齢

(歳)

身長

(cm)

体重

(kg)

PWC170 (watts)

負荷量 (W)

sub.uw 1 20 153 47 105 90

sub.uw 2 22 150 43 97 90

sub.uw 3 18 159 50 121 100

sub.uw 4 21 162 55 113 100

sub.uw 5 19 163 59 186 120

sub.uw 7 21 160 50 151 100

83 3-7-1-4 測定内容

三段階の負荷を用いた体力テストモードを利用し、記録された心拍数(bpm)と仕事量

(Watts)から一次回帰式を算出し,外挿法により心拍数 170 拍/分の際の仕事量を PWC

(Physical Work Capacity)170 として計算した。回帰式の算出及び PWC170 は,表計算ソ フトウェア「エクセル」の「分析ツール・回帰分析」を用いた[62] [63]。

男女大学生選手全員の結果を図 3-7-1 及び図 3-7-2 に示す。

図 3-7-1 男子大学生選手全員の負荷-心拍応答データ

図 3-7-2 女子大学生選手全員の負荷-心拍応答データ y = 0.5394x + 75.181

R² = 0.6985 0

20 40 60 80 100 120 140 160 180

0 50 100 150

心拍数(bpm)

作業量(Watts)

y = 0.6246x + 80.705 R² = 0.4587 0

20 40 60 80 100 120 140 160 180

0 50 100 150

心拍数(bpm)

作業量(Watts)

84 3-7-2 結果と考察

男子大学生選手群の負荷-心拍間の相関係数は 0.84~0.93 の範囲であり、決定係数(R2) は全体で 0.699 であった。女子大学生選手群の負荷-心拍間の相関係数は 0.80~0.94 の範 囲であり、決定係数(R2)は全体で 0.459 であった。男女とも相関ありを示しており、全 体として負荷-心拍応答には直線回帰性がみられた。

全身持久力の指標とした PWC170 テストの結果からみると、男子大学生選手では sub.um1 は 171Watts、sub.um7 は 170Watts であった。また、sub.um6 は 203Watts であり、被験者 の中で最も高い値を示した。一方、sub.um8 は 134Watts、sub.um10 は 145Watts であり、

他の選手より低かった。

女子大学生選手では sub.uw5 は 186Watts であり、女子の被験者の中で最も高い値を示 した。一方、sub.uw1 は 105Watts、sub.uw2 は 97Watts、sub.uw3 は 121Watts、sub.uw4 は 113Watts と非常に低い値だった。

また、PWC170 テストにおける対応負荷量(W)について、男子大学生選手では、sub.um6 は 140Watts、sub.um7、sub.um9 は 130Watts、他の選手は 120Watts であった。

女子大学生選手では sub.uw5 は 120Watts であり、sub.uw3、sub.uw4 、sub.uw7 は 100Watts、

sub.uw1、sub.uw2 は 90Watts であった。

これらのことから、卓球選手においても個別の持久力特性をもとに筋力強化に繋げられ るものと考える。例えば、sub.um8、sub.um10、sub.uw1、sub.uw2、sub.uw3、sub.uw4 の 持久体力は他の選手より低いことが示唆されるからである。したがって、長時間の練習に 耐えられ、更に試合中に余裕を持てるような全身持久体力を備えるトレーニング向上させ る必要があると考えられる。

また、男女ともに殆どの選手が対応負荷量は低く、選手の脚力と全身の筋力が不足してい るだろうが分かった。特に sub.uw1 は身長 153cm、体重 47kg であり、sub.uw2 は身長 150cm、

体重 43kg であり、身長に対して体重が比較的小さく、筋力は他の選手より低いからである。

全身の筋力不足になら、瞬発力も足りず、打球時におけるボールの回転が少なくて、ス ピードも遅い、また幅広く移動しながら連続に強打することが困難であると考えられる。

そのためにはプレー中に連続的なスマッシュ、ドライブなどの強打、更に全身の素早い 動きをするために、体全体の筋力向上が必要であると考えられる。

選手の体力が良い状態において、中枢神経は全身運動器官を調和させ、特定の動作を完

85 成することが出来ると報告されている[64]。

一方、PedalingおよびCranking運動時でのVO2maxの比較においてCranking運動のVO2max は、Pedaling運動のそれに比べ約80%に相当したことは、Cranking運動において85−90%程 度の運動強度でトレーニングすれば、呼吸・循環器系へのトレーニング効果は十分に果た せることを意味する。つまり下肢を負傷したスポーツ選手などが持久的能力を低下させな いためのトレーニング処方としての応用が理論上可能であると報告している[65]。

3-8 本章のまとめ

本研究における卓球の消費カロリー測定結果は、一般的に公表されている卓球の消費カ ロリーより高いという結果であった。フォアハンドストローよりもブロックの方が心拍数 及びエネルギー消費量で高い結果となった。

多球練習法で各パターン練習中の酸素摂取量、心拍数および運動強度の指標に関しては、

女子大学生選手が男子大学生選手より高かった。

この主な原因としては、女子大学生選手が男子大学生選手より練習中の体全身の動きが 多かったためであると考えられる。

規則的なフットワーク練習を多球練習法で行なった場合に、呼吸循環系機能の指標とし ての酸素摂取量および心拍数が著しく高値を示した。これは、多球練習が卓球選手の呼吸 循環系の機能を高める上で、非常に効果的な専門的トレーニングであることを示唆してい る。

多球練習の特性

多くのボールが各スピード、スピンなどの連続的な供給を通し、時間内での練習数が多 く、複雑な高難度のパターン練習を連続的に行うことが出来る。また、エネルギー供給シ ステムは主に解糖系であるため、乳酸酸化能力と耐乳酸能力の増加に良い。

一方、長時間続けられないので、十分な休憩が必要である。また、送球の方がボールを 受けず、ボールのスピードやスピンなどの変化が少ない、練習パターンは相対的に単一で あるため、試合中に応じた技術は充分に身につけることが出来ないと考えられる。

86 1球練習の特性

相手の打法により、ボールのスピードやスピン、リズム、コースなどの変化が多いので、

選手の敏捷性、巧緻性の向上が出来る、更に試合中に各技術の運用とコントロール能力の 向上が出来る。

また、エネルギー供給システムは練習パターンにより異なり、主に有酸素と解糖系の混 合である。練習中の運動や密度など選手自らの調整する幅が広がり、長時間の練習が可能 であると考えられる。これはミトコンドリアと毛細器官が増加し、筋の酸化能力が増える ことによって LT と OBLA も上がり、持久体力の向上が出来ると考えられる。

一方、三球目、四球目など展開から複雑なパターン練習を行う時に、選手間のコンビネ ーションが難しくて、ラリーが少ないため、設定する目標まで出来る練習の球数が少なく て、時間もかかる。また、選手の打法により、スピードやスピンなどの変化が多いので、

ボールに応じる動作の固定と安定について厳しいと考えられる。

卓球競技選手では、耐乳酸能力と乳酸酸化能力のどちらもバランスよく向上させる必要 があると考えられる。耐乳酸能力を向上させることで、全力で動いている最中の「もう一 歩の粘り強さ」を身につけることが出来る。乳酸酸化能力を向上させることで、流してい るときに疲労回復を速やかにすることができ、試合全体を通じてのスタミナ向上につなが ると考えられる。血中乳酸濃度 4mmol/L 時に対応する心拍数関係から各選手トレーニング 中の運動強度を抑えることができる。

卓球の中心的な練習であるフットワーク練習中は、血中乳酸濃度は 4mmol/L(OBLA)と なる運動強度、またはそれ以上で行なわれていることが明らかとなった。このことから卓 球選手ではマラソン選手のような運動を維持できる持久力が必要であると考えられる。

また、血中乳酸濃度測定は、個別の卓球選手にとっても必要な持久力やスプリントのト レーニング量に関する情報を提供するために有効な手段であることも示すことが出来た。

近年では血中乳酸濃度の測定も簡便に出来るようになってきているため、現場では選手 のやる気を引き出すための指標として血中乳酸濃度の測定による持久力評価は有用である と考えられる。

大学生選手がトップレベルを目指すために、練習時間と練習メニューのみならず、練習 の密度や練習時に持つ緊張感などが重要である。また、ラリーを多く続けることとラケッ トスイングを素早く大きくするための体力や筋力などが必要であると考えられる。

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