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偏5

(ms)0

■第1打 鍵第2打

単独     集団

30  25

同20

量15

標10

  5   0

■第1打 蟻第2打

単独     集団

  図25 タッピング応答の変動性(既成集団)     図26 タッピング応答の変動性(非既成集団)

縦軸は非同期量の標準偏差であり,タッピング応答の変動性の大きさを表す.エラーバーは標準誤差である.既 成集団では集団課題において単独課題よりも変動性が大きかった.

      ***:ρく.005

(2)時系列分析

  自己相関による時系列分析の結果,既成集団の6グループでは1グループを除い て類似した連動パターンを示した(図27).相関係数は0.1から0.2程度の小さい数値 ではあるが,ラグが2タップと6タップのときに正の相関,4タップのときに負の相 関を示すというパターンが5組の共通したパターンであった.本研究の実験課題にお いては,ラグ2とラグ6は隣に位置する他者の応答との連動,ラグ4は向かい側に位 置する他者の応答との連動を表す.つまり,既成集団の成員は隣に位置する他者の応 答の尚早・遅延には同調し,向かい側に位置する他者の応答の尚早・遅延を修正する ように応答する傾向があると考えられる.一方,非既成集団の5グループはそれぞれ が異なるパターンを示した(図28).したがって,非既成集団には共通した同調・修正 の傾向はないことが示唆された.

 また,自己相関係数のパターンをもとにクラスター分析を行った.相関係数の正 負をともなう曲線パターンを用いた分析(図29)では,既成集団のうち4グループ(バ

ドミントン部男女,野球部,バレーサークル女子)の類似度が高かったものの,既成 集団と非既成集団が分類できるまでには至らなかった.自己相関係数の大きさ(絶対 値)を用いたクラスター分析(図30)においても,同じ4グループの類似度が高かった ため,既成集団の中でもこの4グループは連動のパターンと自己相関係数の大きさの 両方が類似していることが示唆された. さらに,2グループ間で連動パターンがど の程度類似しているかを捉えるため,ラグ1からラグ8の自己相関係数から2グルー プ間の相関係数を算出した(表1).その結果,既成集団のグループではバレーサーク ル(男子)を除く2グループ間相互の相関係数が高い値を示し,これらの結果から,既 成集団のうち1グループを除く5グループは集団課題における連動パターンが類似し ていたと考えられる.

O.3

O.2 ゥ己0・1

滑ヨ0

W凱0.1

P■

黷O.2

│0.3

23   7

O.3

O.2 ゥ己0・1

滑ヨO

W数.O.1

E

黶Z.2

│0.3

34

    図27 自己相関分析(既成集団)

グループごとに,24試行分の平均値を曲線として プロットした.縦軸は相関係数であり,先行する タッピング応答(尚早・遅延)との連動を表す.ラグ 2,ラグ6は隣に位置する他者との連動を,ラグ4 は向かい側に位置する他者との連動を表す.

     図28 自己相関分析(非既成集団)

非既成集団においては既成集団のような波形はみられ ず,グループによって異なるパターンを示した.また,

相関係数は全体として小さく,他者との連動はあまりみ られなかった.

類似度     低 バレーボール部(男子)

       非既成集団1        非既成集団3 バドミントン部(女子)

     野球部(男子)

バドミントン部(男子)

パレーサークル(女子)

       非既成集団2        非既成集団5 バレーサークル(男子)

       非既成集団4

      図29 曲線パターンに基づいたクラスター分析

相関係数の正負をともなう曲線パターンをもとにクラスター分析を行った.横軸はグループ間の類似度であり,

結合が左端に近いほど類似度が高いことを表す.各グループの文字色は図27・28の曲線の色に対応している.

類似度     低 バレーボール部(男子)

バレーサークル(男子)

        非既成集団1         非既成集団3         非既成集団4      野球部(男子)

バドミントン部(女子)

バドミントン部(男子)

バレーサークル(女子)

        非既成集団5         非既成集団2

      図30相関係数の大きさに基づいたクラスター分析

相関係数の大きさ(絶対値)をもとにクラスター分析を行った.横軸はグループ間の類似度であり,

結合が左端に近いほど類似度が高いことを表す.各グループの文字色は図27・28の曲線の色に対応

している.

co 騎

       表12グループ間における連動パターンの相関

ラグ1からラグ8までの自己相関係数をもとに,2グループ間の相関係数を算出した.赤字は相関係数がO.9以上,燈字はO.8 以上,桃字はO.7以上であることを表す、グループ1から5は非既成集団である.

バレーボール部 野球部 パレーサークル パレーサークル バドミントン部 バドミントン部

(男子) (子) (男子) (女子) (男子) (女子) 1 2 3 4 5

バレーボール部

(男子) 0.960 0.053 0.749 0.877 0.515 0.822 0.203 0.761 0.195 0.545

野球部

(男子) 一0.143 0.876 0.959 0.707 O.769 O.355 0.656 01115 O.662

バレーサークル

(男子) 一0.209 一0.224 一0.509 0.458 一0.472 0.615 0.637 0.117

パレーサークル

(女子) O.963 0.894 O.681 O.656 0.494 0,325 0.834

バドミントン部

(男子) 0.830 0.727 O.572 0.557 01218 0.730

バドミントン部

(女子) 0.338 0.669 0.149 0.080 0.758

1 0.099 O.959 0.475 0.710

2 一0.172 0.287 O.316

3 0.453 0.615

4 0.400

5

(3)質問票調査

(i)状態不安得点

 3要因分散分析の結果,課題の前後で有意な差[ア(1,42)=8,219,ρく.011がみられ,

課題実施前と比べて課題実施後に得点が低くなった(図31,32).その傾向は非既成 集団において顕著であった.特に,集団課題時の得点を比較すると,既成集団(見知 った,仲の良い他者がいる)に比べて非既成集団(見知らぬ他者がいる)で課題前の得点

が有意に高かった[〃(42)=一2,816,ρく.011.

(ii)課題に関する主観的評価

 単独課題についての回答と集団課題についての回答を2要因分散分析により比較 した.「課題の難易度」(既成集団は欠損値によりn=23)では 他者の存在 要因の主 効果が有意1ア(1,41)=16,449,ρく.0011であり,参加者は集団課題よりも単独課題の 方が難しいと回答していた. 集団の違い による主効果[F(1,41):1,703,ρ=0.1992】

と交互作用[ア(1,41)く1.01は有意ではなかった.「課題の楽しさ」は主効果[ 集団の 違い :F(1,42)く1.O, 他者の存在 :F(1,42)=2,380,ρ=0.13041・交互作用[ア(1,42)く

1.01ともに有意ではなかった.「課題の達成度」についても主効果・交互作用[全てF

(1,42)く1.01いずれも有意ではなかった.

一  山一

80 V0 U0 T0 S0 R0 Q0 80

V0 U0 T0 S0 R0 Q0

.一山…山川

■Pre

WPost

■Pre WPost

……

@   

… … … 川 … …   … … … 山      凹  …      ■ 一     … r   

単独 集団 単独 集団

   図31状態不安得点(既成集団)

縦軸は不安・緊張の高さを表す.エラーバーは 標準偏差である.集団課題において,他の参加 者は見知った仲の良い他者であった、

  図32状態不安得点(非既成集団)

縦軸は不安・緊張の高さを表す.エラーバーは標 準偏差である.集団課題において,他の参加者と は見知らぬ者同士であった.

6 5 4 3 2

1

0

     図33課題の難易度

実験課題終了後に回答させた.選択肢は 1:とて も簡単だった から 6:とても難しかった の6段 階であった.エラーバーは標準偏差である.参加 者は,集団課題より単独課題の方が難しいと回答

した.

■単独課題

■集団課題

_」里独課題  ■集団課題

     図34 課題の楽しさ

実験課題終了後に回答させた.選択肢は 1:とて も退屈だった から 6:とても楽しかった の6段 階であった.エラーバーは標準偏差である.

****:ρく.001

   図35 課題の達成度(既成集団)

実験課題終了後に回答させた.選択肢は 1:全く うまくできなかった から 6:とてもうまくでき た の6段階であった.エラーバーは標準偏差で

ある,

(4)追加分析1一既成集団における集団間の比較

 自己相関による時系列分析の結果,既成集団の中にも異なる連動パターンを示す集 団が存在した.そのため,既成集団の6組について,グループごとにタッピング応答 の正確性と変動性について比較を行った(表2).その結果,変動性についてはグルー プ間で大きな差はみられなかったが,正確性についてグループ間で異なる傾向がみら れた.特に,バレーボール部と野球部では単独課題と集団課題で非同期量がほとんど

変わらず,一方でバドミントン部では単独課題と集団課題で非同期量に大きな差がみ られた.これは時系列分析で得られた集団間の違いを説明しうるものではないが,単 独課題に比べて集団課題の方が先押し傾向が強まるという特徴を持たない集団が存 在することがわかった.

(5)追加分析2一音楽経験の有無による比較

 実験1と同様,実験参加者を学校の授業以外での音楽経験の有無によって分類し,

タッピング応答の正確性と変動性について比較を行った.既成集団の実験参加者のう ち9名(男4名,女5名,経験年数7.83±4.97年),非既成集団の参加者のうち9名(全 て女性,経験年数5.44±2.65年),計18名(男4名,女14名,経験年数6.62±3.94 年)が音楽経験者であった.分散分析の結果,タッピング応答の正確性(図36,37)に ついては 他者の存在 要因の主効果が有意[F(1,42)=10.112,ρく.011であり,集団 課題において先押し傾向が強かったが,音楽経験の有無による主効果1F(1,42)=2,688,

ρ=0.1091及び交互作用[全てFく1.01は有意ではなかった.タッピング応答の変動性

(図38,39)については, 他者の存在 要因の主効果が有意【F(1,42):4,106,ρく.051 であり,集団課題において変動性が大きかった.音楽経験の有無による主効果[ア

(1.42)=3,463,ρ=0.0701及び交互作用1全てFく1.01は有意ではなかった.そのため,

実験2の参加者においてもタッピング応答の正確性・変動性は音楽経験の有無による 影響を受けなかったと考えられる.

  一20 同一15 量一10

(mS)

■第1打 蟻第2打

  ・20・

同一15一 量・10

(mS)

■第1打 幽第2打

、、__

@       一___..__苫聖__._  茎団、_

 図36 タッピング応答の正確性(音楽経験なし)    図37タッピング応答の正確性(音楽経験あり)

 縦軸は非同期量であり,先押し傾向の強さを表す.エラーバーは標準誤差である.音楽経験の有無  による差はみられなかった.

**:ρく.01

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