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検出回路

ドキュメント内 修 士 学 位 論 文 (ページ 59-64)

提案回路では,系統に任意の電流波形を供給し,パワーデカップリング回路を正常に 機能させるにあたり制御システムの構築が必要不可欠となる。提案する制御システムに ついては第4章にて詳細を述べるが,ここでは,フィーバック制御に必要な検出回路に ついて述べる。フィードバック制御では,制御対象を検出し,指令値と比較を行う。そ の後,制御器を乗したものを変調信号としてPWM変調し,MOSFETのゲート信号とし て出力する事で制御が可能となる。提案回路においては,制御システムを構築するにあ たり系統電圧𝑣𝐴𝐶, インバータ出力電流𝑖𝐴𝐶, 入力電圧𝑉𝐷𝐶, デカップリングコンデンサ電 圧𝑣𝑋, パワーデカップリング入力電流𝑖𝑋1の検出が必要となるため,これらの検出回路の 構成について述べる。

- 50 -

3.4.1 𝒗

𝑨𝑪

の検出回路

系統電圧𝑣𝐴𝐶の検出回路の回路図を図3-25 に示す。系統電圧𝑣𝐴𝐶は50/60Hz の正弦波 であるため,電圧検出回路には絶縁トランス(Myrra44202)を用いる。絶縁トランスは 2 次側へ直流成分を通さないため直流電圧検出回路には適用できないが,同時にコモンモ ードノイズを除去するため交流電圧の検出に対しては有効な絶縁器であると言える。

44202では 1,5番ピンが一次電圧,6,7番ピンと9,10番ピンが二次側となっており,そ

れぞれにトランスの巻き数比に応じた電圧が発生する。

使用絶縁トランスは一次側電圧230Vに対して二次側では15Vが出力される。その後,

抵抗によって分圧され,RC のローパスフィルタを通して制御器に出力される。RC ロ ーパスフィルタのカットオフ周波数は10kHzとしている。制御器の入力電圧定格は±5V であるため,本研究では検出回路での入出力ゲイン𝐺𝑣𝐴𝐶 = 0.01となるように可変抵抗 を調節した。即ち,系統電圧𝑣𝐴𝐶の最大値100√2に対して検出回路の出力𝑣𝐴𝐶_𝑜𝑢𝑡の最大 値は√2となる。基板実装用トランス44202の特徴としては,50/60 Hzの系統電圧の検出 を想定して設計されており、アイソレーションアンプと比較して1次側電圧定格が高い ことや駆動用電源が必要ないことから,少ない素子数で検出回路を構成でき,コストも 抑制できる。

図3-25 𝑣𝐴𝐶の検出回路

2 kΩ

500

150Ω 0.1μF LPF(fc=10kHz)

Myrra 44202 v

AC_in

1

5 10

9 7 6

v

AC_out

- 51 -

3.4.2 𝒗

𝑿

, 𝑽

𝑫𝑪

の検出回路

図3-26に𝑣𝑋, 𝑉𝐷𝐶の検出回路を示す。初めに図3-26に示すような電圧検出回路を製作 した。𝑣𝑋はオフセットが重畳した正弦波電圧であり,𝑉𝐷𝐶は直流電圧であるため,絶縁 には直流・交流の双方に対応したアイソレーションアンプAD202を用いる。AD202は

20, 21番ピンに駆動電圧 15V を印加する事で駆動する。入力電圧𝑣𝑋_𝑖𝑛を検出し,抵抗

R1, 𝑅2により分圧する。その後,抵抗𝑅3, 𝑅4と可変抵抗𝑅5,AD202 の内蔵オペアンプに よって反転増幅を行い,AD202 から出力された電圧は外部のオペアンプで反転増幅し て極性を戻し,RC で構成されるローパスフィルタを通過した後制御器に取り込む。検 出ゲイン𝐺𝑣𝑥は𝑣𝐴𝐶と同様に,0.01となるよう可変抵抗を調節する。また,ローパスフィ ルタのカットオフ周波数は𝑣𝑋や𝑉𝐷𝐶の基本波周波数成分を落とさず,位相遅れが制御系

図3-26 AD202を用いた𝑣𝑋,𝑉𝐷𝐶の検出回路

図3-27 AD202を用いた𝑣𝑋検出波形

38 3 1

36

37 2

19 18 20

22 VCC

GND

AD202

R1

R2 R3

R4 R5

R6

R7 R8

DC

-Vout +Vout +Vin

-Vin 0V

CA

CV

COM CD CD

10kΩ 10kΩ

1500Ω

0.1μF LPF(fc=1000Hz) 2

3 OP11 200 kΩ

560k

6.8k 47k

47k

5V

CN

vX_in vX_out

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に悪影響を及ぼさないよう1000Hzとして設計した。図3-27にこの検出回路における𝑣𝑋 の検出波形を示す。検出回路の入力電圧波形𝑣𝑋_𝑖𝑛に対して,出力電圧波形𝑣𝑋_𝑜𝑢𝑡には高 調波ノイズに加え,低周波の脈動が現れている。これによりインバータの出力電流𝑖𝐴𝐶に も脈動が現れているため,改善が必要である。この脈動の原因はアイソレーションアン プにおいてコモンモードノイズがディファレンシャルモードノイズに転化し,波形に現 れている可能性が考えられる。そこで,製作した電圧検出回路に替わって,Myway 製 の電圧センサユニットMWPE-VS-01を使用する。図3-28図3-29にMWPE-VS-01の回 路写真及び回路図を示す。また,図3-30にMWPE-VS-01の検出回路を用いた時の波形 を示す。

図3-28 myway製電圧検出回路「写真」 図3-29 myway製電圧検出回路「回路図」

図3-30 myway製の電圧検出回路を用いた𝑣𝑋検出波形

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図3-28図3-29に示すように,MWPE-VS-01は三相交流の電圧検出を対象としている が,絶縁素子LV-25PはDC及びACの電流に対応しているため𝑣𝑋や𝑉𝐷𝐶の電圧検出回路 として適用可能である。図3-30より,製作した電圧検出回路に比べ,myway製の電圧 検出回路を用いた場合の出力電圧波形𝑣𝑋_𝑜𝑢𝑡は低周波の脈動が現れていない事が分かる。

このため,𝑣𝑋, 𝑉𝐷𝐶の電圧検出回路にはmyway製のMWPE-VS-01を用いる。

3.4.3 𝒊

𝑿𝟏

, 𝒊

𝑨𝑪

の検出回路

𝑖𝐴𝐶は正弦波電流であり,𝑖𝑋1はAC成分とDC成分が重畳した波形であるため,AC及 びDC電流に対応した絶縁トランスLA25-NPを用いる。図3-31に製作した電流検出回

路を示す。入力電流𝐼𝐴𝐶_𝑖𝑛に対して巻線比によってMピンから電流が出力される。出 力電流をシャント抵抗𝑅𝐶1, 𝑅𝐶2によって電圧値とし,RCローパスフィルタを通して制御 器に出力する。LA25-NPにおいて,1ピンから10ピンの配線を変更する事で巻線比を 変更する事が出来る。また,LA25-NP の定格出力電流は 25mA であり,巻線比の変更 によって入力電流𝐼𝐴𝐶_𝑖𝑛の許容電流を変更する事が出来る。電流検出回路では,検出ゲ イン𝐺𝐼𝐴𝐶は0.1として可変抵抗を調節する。

図3-31 𝑖𝐴𝐶, 𝑖𝑋1の電流検出回路

LA25-NP

1 2 3 4 5 10 9 8 7 6

M

RC2

I

AC_in

RC1

DC7

-Vout +Vout +Vin

-Vin

COM

CD13

CD14

+5V

0VCA7

RC3

CC1

TP17

TP18

I

AC_in

I

AC_out

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