3.3 主回路素子の役割と設計
3.3.1 スイッチ素子とダイオードの役割
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(a) 変調信号𝜆𝑋 > 0の時 (b) 変調信号𝜆𝑋 < 0
図3-8 インバータのスイッチングパターン
充電用スイッチ𝑆𝑋1
スイッチ𝑆𝑋1はパワーデカップリング回路部における昇降圧チョッパ回路のスイッチで あり,入力電力脈動をデカップリングコンデンサ𝐶𝑋に充電するためのスイッチである。
𝑆𝑋1がオンの時には,インダクタ𝐿𝑋にエネルギーを蓄え,𝑆𝑋1がオフの時には,インダク タ𝐿𝑋からデカップリングコンデンサ𝐶𝑋にエネルギーを送る。パワーデカップリング回路 では,入力部からデカップリングコンデンサ𝐶𝑋 へ供給する充電電力量を制御しており,
𝑆𝑋1のゲート信号は,その制御により得られる変調信号とキャリア波を比較し,PWM変 調によって得られる。
放電用スイッチ𝑆𝑋2
スイッチ𝑆𝑋2はパワーデカップリング回路部における追加スイッチで,デカップリング コンデンサ𝐶𝑋に充電されている脈動電力を系統に放電するためのスイッチである。𝑆𝑋2 をオンする事で,脈動電力を系統に放電するが,デカップリングコンデンサ𝐶𝑋と系統が 導通するインバータスイッチパターンで𝑆𝑋2をオンにする必要がある。そのため,𝑆𝑋2の
S1 S3
S2 S4
LAC
vAC
S1 S3
S2 S4
LAC vAC
S1, S4 : ON
S2, S4 : ON
S1 S3
S2 S4
LAC vAC
S2, S3 : ON
S1 S3
S2 S4
LAC
vAC
S1, S3 : ON
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ゲート信号は,インバータの変調信号に同期した変調信号とキャリア波を比較し,PWM 変調により生成される必要がある。
ダイオードDX
ダイオード𝐷Xは昇降圧チョッパ回路に適用されるダイオードであり,SX1オフ時にイン ダクタ𝐿Xからキャパシタ𝐶Xエネルギーが伝送される時に用いられる。しかし,SX2がオ ン状態においてデカップリングコンデンサ𝐶Xが放電する際,𝑣Xが降圧されている場合に はダイオード𝐷Xがオフする事により,図3-9に示す電流ループを妨げることが出来るが,
𝑣Xが昇圧されている場合にはダイオード𝐷Xがオン状態となり,図3-9に示す電流ループ によって入力電力に脈動が現れてしまう。そのために,現状では,電力放電時に𝑣Xが昇 圧状態にならないように動作する必要がある。
ダイオード𝐷G1
デカップリングコンデンサ電圧𝑣Xが電源電圧𝑉DCより降圧されている時において,電 源からデカップリングインダクタ𝐿Xを充電する時や系統へ電力を供給する際に図3-10 の経路で電源電流を分散するのを防ぐために接続する。ダイオード𝐷G1が無い場合,デ カップリングコンデンサ𝐶Xには脈動電力以上の電力を充電してしまうために,制御が上 手くいかず,入力電力に脈動が現れてしまう。
ダイオード𝐷G2
モードIIにおいてSX2がオン状態になりデカップリングコンデンサ𝐶Xから系統へ電力 を放電する際に,ダイオード𝐷G2が無い場合図3-11の経路で電源を介する電流ループが 出来てしまう。このために,ダイオード𝐷G2を適用する事で,放電時に電源を介する電 流ループを妨げることが出来る。
追加スイッチSX4
デカップリングコンデンサ電圧𝑣Xが電源電圧𝑉𝐷𝐶より降圧している時には,ダイオー
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ド𝐷𝐺1には逆バイアス電圧かかるために,𝐶Xから電力放電が出来なくなる。そこで,追 加スイッチS𝑋4を図3-12に示すように適用する事で,降圧モードにおいても放電が可能 になる。SX2を動作させてCXから電力を放電する時には,追加スイッチSX4をオフ状態に する事で入力部のグラウンドラインと放電経路のグラウンドラインを分離し,放電経路 を確保する事ができる。SX2がオフ状態の時は,追加スイッチSX4はオン状態にして,入 力から系統への電流ループを確保する。
追加スイッチSX3
デカップリングコンデンサ電圧𝑣Xが電源電圧𝑉𝐷𝐶より昇圧している時には,デカップ リングコンデンサ𝐶Xからの電力放電の際に,図3-13に示すように,電流ループが出来て しまう。そこで,SX4に対して内蔵ダイオードを逆に付ける形でスイッチSX3を追加する 必要がある。これにより,デカップリングコンデンサ𝐶Xからの電力放電の際には,SX2を オン状態にし追加スイッチSX3, 𝑆𝑋4をオフ状態にする事で,𝑣Xの昇圧降圧に関わらず電 力放電ループが確保される。また,SX2がオフ状態の時は,追加スイッチSX3, 𝑆𝑋4は常に オン状態にする事で,入力から系統へ電力供給が可能となる。
図3-9 ダイオードDXの役割
図3-10 ダイオード𝐷G1の役割
S1 S3
S2 S4
VDC
CX
iAC
RDC
CDC
Lf Cf
LAC
LX
vAC DG1
SDC
SX2
DG2
SX1
Sm1
iDC
vX
DX
iX1
S1 S3
S2 S4
VDC
CX
iAC
RDC
CDC
Lf
Cf
LAC
LX
vAC
DG1
SDC
SX2
DG2
SX1
Sm1
iDC
vX
DX
iX1
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