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本章のまとめ

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第 3 章 関連研究

3.4 本章のまとめ

3. 関連研究 3.4. 本章のまとめ

Command by Gesture Interact with Human Make Gesture with Talking

Dialogue

Interaction Manager 2D

Gesture 3D Gesture

Face Recognition

Voice Recognition Extract

Moving Object

Face Detection

Sound Source Detection

Camera Microphone

Control of Arm, Hand

Control of Head (Eye) Application

Planning Identifiable Level

Processing Intermediate Level

Processing Low Level Processing

図 3.11: ASIMOのソフトウェア構成

Processor for Data Server CAN Bus

DSP

for Control CAN Controller Processor

for Motor Control

DSP for Sound Microphone Speaker DSP for Vision Camera

Actuator Processor Sensor

図 3.12: HERMESの電気・電子ハードウェア構成

3. 関連研究 3.4. 本章のまとめ

Data Processing Skill

Communicative Skill

Sensor Skills

Motor Skills Knowledge

Base Storage

MMI Peripherals

Situation Assessment

&

Behavior Selection

Sensorimotor Skills Sensor

Skills Actuators

図 3.13: HERMESのソフトウェア構成

ムは,比較的シンプルな設計でシステムを構築できる,プロセッサ間通信を考慮しなくて 良いなど利点がある.しかし,システムに新たな要素技術,I/O,デバイスを追加する際,

機械構造や電気・電子ハードウェア,ソフトウェアを初期段階から再度設計・開発し直さ なければならない点で,システム統合化技術の面に問題があった.

一方,分散制御システムは,図3.9に示すように,システム全体が複数のプロセッサから 構成されており,そのプロセッサ間で互いに通信を行いながらシステム全体の制御を行う システムのことであった.分散制御システムでは,画像処理部,音声認識部,行動計画部,

各アクチュエータへそれぞれプロセッサを割り当てることで,集中型制御型システムに比 べ処理能力を向上することができ,より複雑な行動や実験を可能としている.HERMESで は,アクチュエータ毎にモジュール化されており,他のロボットと比較して拡張性や柔軟 性も実現している.しかしながら,分散制御システムにも複数の欠点が存在した.

1つ目は,ロボットの情報処理能力の向上には,分散化の粒度とプロセッサ間通信が重要 になる点である.つまり,分散制御システムでは,制御アルゴリズムをできるだけ効率よ く並列処理,分散処理を行うことできる情報処理システムを構築しなければならない.分 散制御システムを構築するためには,まずシステム全体をどのように分割するのかを決定 する必要がある.その際には,以下のようなファクターを元にして分割を行う.

分散制御アーキテクチャ(階層構造,フラット構造等)

3. 関連研究 3.4. 本章のまとめ

表 3.1: 集中制御システムと分散制御システムの比較

集中制御システム 分散制御システム 処理できるタスク量 少量 集中制御より向上 動作環境 少範囲の限定空間 集中制御より向上 システムの拡張性・柔軟性 難しい 集中制御より向上

メンテナンス性 難しい 集中制御より向上

耐故障性 低い 集中制御より向上

信頼性 低い 集中制御より向上

プロセッサの種類と個数 1つの高速なプロセッサ 複数のプロセッサ プロセッサの消費電力 大きい 集中制御より向上

プロセッサの配置場所 胴体 胴体と各関節

プロセッサ間通信 必要なし 考慮する必要あり ソフトウェア設計 比較的シンプル 複雑

I/O の種類/数量

空間的な配置

演算量

通信量

リアルタイム性

消費電力

システム分割の自動化は容易ではなく,システム設計者が上記のファクターを元にヒュー リスティックに行う必要がある.上記のファクターにはトレードオフの関係になるものも 多いため,システム設計者が最も重要だと考えるファクターから順に優先順位をつけ,分 割方法を決定しなければならない.

従来の分散制御システムでは,画像処理部,音声認識部,各アクチュエータ,アーム制 御,歩行制御などを含めるロボット全機能を管理する行動計画部は,1つのプロセッサ上 で処理されている.つまり,従来の分散制御システムが搭載する情報処理システムの処理 の流れは,集中制御システムが搭載する情報処理システムの処理の流れとなんら変わらな いのである.この構成では,各要素技術の制御ソフトウェアをヒューマノイドロボットの 行動計画部のソフトウェアへ組み込む際に,搭載しているプロセッサの余っている資源で 制御性能を十分保証できるか,その制御処理を組み込むことで他のソフトウェアに影響を 与えないかを,ボトムアップに調べる必要があり,ヒューマノイドロボットの制御ソフト

3. 関連研究 3.4. 本章のまとめ ウェアをトップダウンに設計・実装することが困難となってしまう恐れがある.また,行 動計画部を1つのプロセッサで処理するため,そのプロセッサの肥大化や,そのプロセッ サがボトルネックになってシステム全体のスループットの低下を招いてしまう恐れもある.

2つ目は,HERMESのようにロボット全体を機械構造,電気・電子ハードウェアを含め て,複数のサブシステムに分解できない点である.HERMESのようにシステムを複数の サブシステムへ分解できたとしたら,各要素技術を分離した研究・開発,新たな要素技術,

I/O,デバイスの追加が容易に行うことができると考えられる.しかし,そのHERMESの システム分割にも問題がある.HERMESは,システムをI/O毎にサブシステムとして分割 している.そのため,各サブシステムは,非常に単純な機能しか備えておらず,サブシス テム単体では動作することが不可能である.サブシステム単体でも利用や研究が可能であ るシステム分割手法を提案できるとしたら,サブシステムの発展とヒューマノイドロボッ トの性能向上が直結する,ヒューマノイドロボットの使用用途も広がるなど,ヒューマノ イドロボットの性能が飛躍的に向上すると考えられる.

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本研究の目的と動機

ヒューマノイドロボットは,少子高齢化・労働力不足の対策として期待されている. し かし現在までに開発されたヒューマノイドロボットはそのレベルに達していない. しかも 現状は,その問題点を打開する技術も確立されていない状況である.

本研究は,(1)ヒューマノイドロボットが搭載する情報処理システムの情報処理能力不 足,(2)拡張性・柔軟性のあるシステム統合化技術の欠如というヒューマノイドロボットが 抱えている2つの問題点に着目し,それぞれの問題に対して(1)行動計画部の並列・分散 処理,(2)システム再構成機構を解決策として提供するシステムアーキテクチャを提案し,

問題点を解決することが目的である.

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提案・設計方針

本章では,(1)ヒューマノイドロボットが搭載する情報処理システムの情報処理能力不 足,(2)拡張性・柔軟性のあるシステム統合化技術の欠如という問題点に対して,情報処理 能力不足の原因と,拡張性・柔軟性を備える既存のロボットを調査・検討することで,こ れらの問題点を打開できるシステムアーキテクチャの設計方針を提案する.

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