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《本学スタッフ新刊著書》

ドキュメント内 金沢医科大学報第116号 (ページ 66-69)

Michael A. Matthay  編

Acute Respiratory Distress Syndrome

Tsutomu Sakuma他 分担執筆

(Resolution of alveolar edema:

Mechanisms and relationship to clin-ical acute lung injury,  p409-439)

発行:Marcel Dekker, Inc.  

総頁数:B5版、657頁 定価:195 米ドル ISBN  08247-4076-4

Lung Biology in Health and Diseaseシリーズの第 1 7 9巻で ある。急性呼吸窮迫症候群(Acute Respiratory Distress Syndrome: ARDS)に関して、遺伝子学的研究結果から最 新の臨床知見まで詳細に記載されている。また、 S A R S

(Severe Acute Respiratory Syndrome)における肺傷害に関し て1 2頁の記述がなされている。著者らは自らの最新の研究 成果を中心に肺傷害における肺胞水分の吸収機序と臨床的 意義を説明した。この本は呼吸器疾患に携わる医師にとっ ては必読の本といえるであろう。

(呼吸器外科佐久間勉記)

佐久間 勉 著

呼吸器外科問題集

発行:金沢医科大学出版局 B5版、136頁

定価:1,000円(953円+税)

医学部5、6学年生向けの呼吸器外科試験問題集である。

内容は55の問題、128の画像、問題に対する55の解答と解説 より構成されている。この問題集は平成1 4 年9月から1年間 にわたり、インターネットを介して毎週出題した問題をまと めたものである。これは臨床実習の期間に経験する症例の不 足を補う目的で開始された。近年、肺癌を含む呼吸器外科の 対象疾患に関する医師国家試験問題が増加しており、本書が その試験対策に役立つことを期待している。

(呼吸器外科佐久間勉記)

Reports and Proceedings

The 1

st

Summit of Japanese Traditional Whaling Communities

Editor: The Institute of Cetacean Research and Japan Whaling Association

Publisher: Nagato City and The Institute of Cetacean Research

Tetsuo Hiraguchi 分担執筆:Prehistoric and Protohistoric Whaling, and Diversity in Japanese Foods(p23-47)

A5版、150頁、2003年6月6日発行、非売品

前号で紹介した『第1回日本伝統捕鯨地域サミット開催 の記録』の英訳版。日本語版の表紙カバーと同じ絵図が英 語版ではハードカバーに直接印刷されている。なお、同記 録集の平口論文と森田論文は、海外広報用に短く書き改め られ、小冊子Japanese Whaling: Its Roots and Living Tradition

(いまに生きる日本捕鯨の伝統とその源流、2 0 0 3 年3月 2 6 日発行)にHiraguchi, T.: Use and Take of Cetaceans in Prehistoric Japan the Beginning of Cetacean Hunting(先史日 本における鯨類の利用と捕獲積極的な鯨類捕獲の始まり について)とMorita, K.:Vocational Right and the Social Significance of the Whaling Industry(捕鯨産業の社会的意義 と生業権)と題して掲載されている。

(人文科学平口哲夫記)

佐久間 勉 著

呼吸器外科のX線画像集

発行:金沢医科大学出版局 A4版、136頁

定価:1,000円(953円+税)

医学部学生、研修医、呼吸器専門の看護師向けのX線画 像集である。1 1 4 症例のX線、C T、M R I 画像などが掲載さ れ、その症例ごとの病理組織学的診断、進行度、採用した 手術々式などが解説されている。近年肺癌を含む呼吸器外 科の対象疾患が増加しており、本書は医師国家試験対策の みならず、それらの疾患の診断と治療に大いに役立つと思

われる。 (呼吸器外科佐久間勉記)

教室紹介 2 8 腎臓内科学教室

後列左から 佐藤一賢助手、山谷秀樹助手、足立浩樹助手、羽山智之助手、中川卓助手、森田恭子助手、

会沢美由紀研修医、梶原正伯研修医

前列左から 浅香充宏講師、友杉直久助教授、石川勲教授、由利健久助教授

金沢医科大学腎臓内科学教室は、昭和49年4月故篠田晤教授 によって開講され、同年9月に透析センターが開設されました。

そして翌5 0年8月には石川 勲助教授(現教授)が赴任、5名の 教室員で診療研究活動が開始されました。平成6年9月石川教授 が主任教授になり、現在は助教授2名、講師1名、助手6名で構 成されています。出向は浅ノ川総合病院に3名、恵寿総合病院 に1名です。平成 1 5年8月までの在籍医師総数は 4 7名(金沢医 科大出身者は34名)となっています。

研究テーマは

1. 透析患者の多嚢胞化萎縮腎と腎癌の発生

2. 運動後急性腎不全の解明並びに急性腎不全の発生機序 3. 腎疾患の画像診断

4. 糸球体腎炎進展因子の調節機構

5. 腎移植による透析合併症の改善機序、拒絶反応の早期診断 などが上げられます。とくに、1、2は当教室が世界に発信して いる仕事です。

診療に関しては、新病棟の5階東病棟が腎臓内科の病棟とな り、これまで分散していた透析センターとC A P D室が組み込ま れました。ここでは末期腎不全の治療である血液透析、C A P D

(腹膜透析)はもとより、腎泌尿器科として、根治療法の腎移植 も同じ病棟で管理・治療ができるようになっています。これに より腎臓内科の病棟は腎臓病の早期発見(腎生検)から治療に 至るまで、腎臓病全般を取り扱う腎総合センターに生まれ変わ る予定です。また血液透析室はこれまでの透析装置 1 9台に加

え、将来、電子カルテとの連結が可能になる最新透析装置を3 台追加導入しました。なお血液透析室には個室を2室もうけ、

感染症対策にも万全を期すようになっています。現在、維持透 析や急性腎不全の治療、腎移植前後の透析をはじめ、S L E(ル ープス腎炎)やギランバレーに対する血漿交換など、常にフル 回転の状態です。また、急性腎不全の緊急透析は持続血液透析 濾過も行っています。

腎移植は腎移植チームの一員として昭和5 0 年3月から現在ま でに2 5 5例行い、泌尿器科と共同管理しています。このように 当腎臓内科は、腎疾患の発症から根治療法としての腎移植まで 一貫して扱う全国でも数少ない内科の一つです。しかし、最近 では医療の進歩と患者の高齢化に伴い多科に渡る診療も増えつ つありますので、他科との連係のもと日々診療を行っています。

新患カンファレンスでは、電子カルテ、顕微鏡、ウィンドー ズ、マックなどのパソコン画面を映しだせる61インチプラズマ ディスプレイを駆使し、EBM(根拠に基づく医療)に基づく報 告が求められます。学生にもプラズマディスプレイを使い、電 子カルテや腎生検組織も直接標本を供覧しており、好評を得て います。

なお当科は内科系で唯一の野球チーム「ネフロン」を持って います。練習時間はほとんどとれませんが、ときどき、朝練習 でカバーし、対抗試合にも参加しています。また夏は海岸での バーベキュー、冬はスキーツアー、春と秋のゴルフ大会他、い ろんな行事で交流を図っています。 (腎臓内科学由利健久記)

現代はストレス社会とも高齢化社会とも言われており、統合 失調症(従来の精神分裂病)や躁うつ病はもとより、不登校や 神経症性障害から老年期の精神疾患に至るまで、神経精神医学 領域の果たす役割はどの年代においても非常に重要となってき ている。

当教室は、1 9 9 7年4月に鳥居方策名誉教授の後任として地引 逸亀教授が第3代主任教授に着任されて以降早や6年余りの歳月 が経ち、大学開講30周年を迎えた現在、研究・教育・臨床(診 療)のいずれの面においても着実に発展を遂げてきた。現在の 教室員は総勢2 8名で、教授1名、助教授2名、講師4名、助手3 名、医員1名、大学院生7名、臨床研修医4名、研究補助員1名 と出向講師1名、出向助手4名から構成され、マンパワーの点か らも申し分なくなってきている。また、同窓生は7 7 名を数え、

全国各地で地域精神医療に活躍中である。

研究面では、主に①未治療の統合失調症患者におけるSPECT を用いた非定型抗精神病薬の作用機序に関する研究、②ADHD や摂食障害、wrist cutting syndromeなどの児童・思春期精神医 学の研究、③晩発性精神病の発病率と疾患分類に関する研究、

④失語、重複記憶錯誤や作話などの神経心理学的研究、⑤視覚 性ERPのP300からみた統合失調症患者の情報処理機能に関する 研究や健常高齢者の加齢(老化)に関する研究、⑥てんかんの 臨床研究、⑦健常成人やてんかん患者におけるf - M R Iを用いた 記憶課題遂行中の脳内賦活部位に関する研究、⑧非定型抗精神 病薬の作用機序に関する動物(ウサギ)実験研究などがある。

どの研究もかなり軌道に乗ってきており、神経精神医学関係の 主要な学会には毎回必ず研究発表を行っている。また、その内 容は論文投稿され、大学院生の学位論文にも大きく関与してい る。

臨床面では、外来診療は神経科精神科と心身医学科の2科で

行われており、入院診療は5 6 床(閉鎖3 4床、開放2 2床)の病 棟を維持している。一昨年の診療統計によると、年間患者数は 外来が新患:7 6 4名、再来:1 , 4 1 6名、合計2 , 1 8 0名を、入院が 2 2 0 名を数え、受診患者はその後も年々増加の一途を辿ってい る。特に、近年はパニック障害、軽症うつ病、摂食障害、解離 性障害や人格障害などの近代社会における影響が密接に関与す る疾患や、老年期痴呆などの高齢化に伴う疾患の割合が増加し てきている傾向にある。また、新たな治療手技としては、統合 失調症や難治性うつ病の患者への磁気刺激療法の試みが開始さ れている。ただ、今年オープンする病院新館(新棟)には、当 科は外来、病棟ともに移転することができないことがすでに決 定しており(心身医学科外来を除く)、このことは残念な結果と 言わざるを得ない。

関連病院は北陸三県にまたがり多数存在し、各医局員が出向、

出張診療をしており、桜ヶ丘病院と松原病院は初期臨床研修機 関にも指定されている。その他、県内の保健所や児童相談所で の相談業務、介護保健審査や臨床心理士が中心となって行って いるスクールカウンセラーなど地域医療にも積極的に取り組ん でいる。

医局行事は年間を通じて盛んで、新年会、送別会、花見会、

新入医局員歓迎会、北陸精神科医ゴルフコンペ(年3回)、医局 看護部合同バーベキュー大会、教室懇話会・同窓会、忘年会、

などを和気藹々と和やかな雰囲気でこなしている。

すでに身体管理だけが求められる時代が過ぎ、精神管理を含 めた総合的医療が求められる今日、医局員一丸となって精神医 療の発展に貢献していく所存でありますので、今後とも大学職 員、同窓会各位をはじめとする関係諸氏の皆様のより一層のご 支援、ご指導、ご鞭撻をお願い申しあげます。

ドキュメント内 金沢医科大学報第116号 (ページ 66-69)

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