日(日)
10:00~12:27
14:00~16:50
日中省エネルギー・環境総合フォーラム
(全体会議)
スマートシティ分科会
会場:ザ・プリンスパークタワー東京
同上
11 月30 日(月)
09:00~11:30
14:00~16:30
UR本社訪問及び「みなとみらい 21」現場視察
【深圳市光明新区一行参加】 場所:横浜 深圳光明新区鳳凰城スマートシティ・ソリュー ション検討ワークショップ
【深圳市光明新区一行参加】
場所:日中経済協会
秋葉原
12 月1 日
(火)
10:00~11:20
13:00→15:33 16:00~18:00
柏の葉スマートシティ 視察
【深圳市光明新区一行参加】
東京→新大阪(新幹線 のぞみ229 号)
大阪駅周辺TOD関連施設 視察
【深圳市光明新区一行参加】
南船場
12 月2 日
(水)
09:00→11:20 関西→北京 CA162
⑤活動概要
日中省エネルギー・環境総合フォーラムのスマートシティ分科会において、CCUD 喬 副主任がスピーチ。中国の都市化は、第 13 次五カ年計画から新段階に入り、規模 から質へ、低炭素、コンパクトシティ等を発展目標として「都市の更新改造」、「ス マートシティとグリーンシティの建設」が進むと強調。また、中国の都市の課題は、
公共交通が主役の街づくりだが、高速鉄道の駅と既存の都市が隔絶しており、日本 のTODに期待していると述べた。
UR 本社では、横浜市の「みなとみらい21 プロジェクト」の計画から実行までの紹 介を受け、中国側は「建設面の関連規制」、「プロジェクト推進における国と地方自 治体、UR、企業の関係」等について質問した。
深圳光明新区鳳凰城スマートシティ・ソリューション検討ワークショップ
<次第>
参加者紹介
1.喬潤令副主任から CCUD の取り組みの現状紹介 2.深圳市光明新区のスマート化構想説明
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3.スマートシティ建設の日中協力に関する意見交換
<中国側発言>
CCUD 喬副主任は、「スマートシティは、情報化技術活用により、人と都市の運営 に関わる機能をつなぎ、都市の管理と運営を細やかに、人に重きを置き、高効率 に資源配置の最適化を実現すること。つまり、最新の情報化技術と都市の管理・
運営及び公共サービスを密接に結びつけること」、「グリーンシティは、13・5 の 理念。グリーン・低炭素・エコを包括。コア概念は、エネルギーの高効率利用」、
「13・5 では、グリーンGDP の概念に基づき、各地方政府及び企業の人事考課に 環境コストを導入(①省エネ・排出削減、②自然資産価値の評価体系、③着任・
離任時の生態環境考課制度)」と述べた。
深圳市光明新区管理委員会 徐松明副主任は、光明新区の概要を紹介。「区の面積 は156 平方キロ、鳳凰城は15 平方キロ」、「CCUD から認可された国家新型城鎮化 総合試点の一つ」、「鳳凰城を次の 30年にわたる産業集積基地、新興産業をリー ドする地としたい」、「中山大学光明キャンパスの誘致が決定。工学部等の理系を 重点としてイノベーション力を高める」、「グリーンリングというコンセプトで開 発」、「高速鉄道駅の開発や河川の改善について日本企業に協力を得たい」。
<日本側発言>
中国側の課題は、デベロッパーが本気にならないと進まないこと。コストがかか りすぎ、収益が上がるビジネスモデルかどうかがまだ見えていないので、疑心暗 鬼になっている。
中国側デベロッパーと日本側の技術を持ったプレイヤーとの組み合わせで、スマ ートシティあるいはグリーンシティ建設のビジネスができないかと検討中。この 場合、各都市の情報を整理する中国側インテグレータが不可欠。
中国は広く、発展段階によってそれぞれの都市が抱えているニーズも異なるため、
一つの場所を選んでニーズを見極め、最終的には事業の利益モデルをつくること が目標になる。
金融スキームでいえば、PPP は都市化づくりの資金的な解決方法であるが、ニー ズに合わせ、それが最も経済効果のあるプロジェクトの進め方であると認識でき た時にはじめて使われるもの。
スマートシティを進める上で、コスト回収が先ず重要。初期段階でチームをつく り、両国制度の共通点と相違点を明らかにし、実施方法を検討する必要がある。
また、収益モデルを打ち立てることが重要。双方とも利益が上げられるようにす るには、それぞれに国の補助金も必要。
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日本企業が一番関心を持っているのは制度制限の問題。交通施設、駅の建設等に おいて様々な制度面のハードルがある。深圳は中国でいち早く改革開放を進めて きた特区であり、光明新区には制度面の突破を期待。
柏の葉では、中国側はスマート化に伴う国からの補助及びコストと販売価格の関係、
健康長寿の取組み、水処理システム等について質問した。
大阪駅周辺のTOD関連施設では、JR 大阪駅、大阪ステーションシティ、グランフ ロント大阪、阪急梅田駅、梅田阪急ビル等の現場を回りながら、それぞれの開発の 経緯と特徴について説明を受けた。
⑥出席者
【随行者】
今村 健二 日中経済協会 関西本部事務局長 髙見澤 学 日中経済協会 北京事務所副所長
日中経済協会 嘱託通訳 (30 日:伊藤鴻、1 日午前:河本佳世、1 日午後:余点)
UR本社訪問及び「みなとみらい 21」現場視察
日時:2015 年11 月30 日(月)09:00~11:30(その後、現場視察 11:30~12:45)
【日本側】
飯塚 浩一郎 海外エコシティプロジェクト協議会(J-CODE) 事務局員 本田 りか 海外エコシティプロジェクト協議会(J-CODE) 事務局員
【中国側】
中国城市・小城鎮改革発展中心訪日団5 名
<深圳市光明新区訪日団9 名>
徐 松 明 深圳市光明新区管理委員会 党工作委員会委員、管理委員会副主任 王 妍 深圳市光明新区城市建設局 副局長
馬 飛 深圳市光明新区新城開発建設弁公室 副主任
黄 曦 深圳市規劃国土委員会光明管理局 規劃科副主任科員 方 喆 深圳市光明新区管理委員会 綜合弁公室
劉 冰 冰 深圳城市規劃設計研究院 城市設計一所主任、高級規劃師 王 健 深圳市水務規劃設計院 市政工程設計中心総監
陳 珊 深圳市水務規劃設計院 市政工程設計中心工程師 薛 倩 中国城市科学研究会智慧城市連合実験室 対外連絡主管
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深圳光明新区鳳凰城スマートシティ・ソリューション検討ワークショップ 日時:2015 年11 月30 日(月)14:00~16:30
場所:日中経済協会会議室
【日本側】
今村 健二 日中経済協会関西本部 事務局長 高見澤 学 日中経済協会北京事務所 副所長 伊藤 鴻 日中経済協会嘱託通訳
細谷 清 海外エコシティプロジェクト協議会 専務理事 飯塚 浩一郎 海外エコシティプロジェクト協議会 事務局員 本田 りか 海外エコシティプロジェクト協議会 事務局員 藤原 孝之 三菱東京UFJ 銀行(中国)有限公司
田辺 智彦 三菱東京UFJ 銀行 トランザクションバンキング部 中国ビジネスソリューション室 調査役 中国室副室長 西嶋 ゲレリ 株式会社日立製作所 エネルギーソリューション社
プロジェクト推進部 技師 王 嘉 和 株式会社日建設計 開発 PM 室 主任
励 瑩 株式会社UR リンケージ 都市整備本部 計画部
【中国側】
中国城市・小城鎮改革発展中心訪日団5 名、深圳市光明新区訪日団 9 名
柏の葉訪問 日時:2015 年12 月1 日(火)10:00~11:20
【日本側】
三井不動産 柏の葉街づくり推進部 濱 記代子 ほか
【中国側】
中国城市・小城鎮改革発展中心訪日団5 名、深圳市光明新区訪日団 9 名
大阪駅周辺TOD関連施設視察 日時:2015 年12 月1 日(火)16:00~18:00
【日本側】
来住 竜一 株式会社日建設計 プロジェクト開発部門
都市開発グループ 企画開発部長 王 嘉 和 株式会社日建設計 開発 PM 室 主任
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【中国側】
中国城市・小城鎮改革発展中心訪日団5 名、深圳市光明新区訪日団 9 名
110 3. 3.
3. 3.調査報告 調査報告 調査報告 調査報告に向けた に向けた に向けた に向けた意見交換レポート 意見交換レポート 意見交換レポート 意見交換レポート
(以下は執筆者個人の見解であり、所属する組織としての見解を示すものではありません。)
(1)スマートシティ建設関与に向けた障害とデータアクセスの重要性
(1)スマートシティ建設関与に向けた障害とデータアクセスの重要性
(1)スマートシティ建設関与に向けた障害とデータアクセスの重要性
(1)スマートシティ建設関与に向けた障害とデータアクセスの重要性
一般社団法人海外エコシティプロジェクト協議会主幹 飯塚浩一郎
一般社団法人海外エコシティプロジェクト協議会(以下では「J-CODE」という。)は、
新興国における環境共生型都市開発のニーズに、ジャパンチームとして応えるために関 係民間企業群により設立された団体である。J-CODE は発足当初より、中国での都市開 発を対象とした活動を行っている。日中経協とは中国のスマートシティ建設に対する日 本企業の関与の確保を図るという共通の目的から協力関係にあり、本年度の日中経協に よる本調査に全面的な協力をしてきたところである。
≪
≪
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≪ スマートシティ建設への関与に向けた障碍スマートシティ建設への関与に向けた障碍スマートシティ建設への関与に向けた障碍 ≫スマートシティ建設への関与に向けた障碍≫≫≫
中国におけるスマートシティ建設に日本企業が関与する方策として、J-CODE では以 下のようなものを想定している。詳しい内容については、日中経協ジャーナル 9 月号で 報告したため割愛するが、第一に地方政府が実施するスマートシティ建設の計画づくり 段階から参画して、インフラ整備や不動産開発等当該スマートシティ建設に全面的に関 与するもの、第二に中国が進める都市開発等の一部に、日系デベロッパーを中心に参画 し、その不動産開発の中でいわば小さなスマートシティの実現を目指すもの、そして第 三に中国が建設しようとするスマートシティの実現に必要な技術・機器の提供を行うも のである。
さて、都市をよりスマートなものとするためには、都市の現状を把握し、その上で都 市化が抱える課題を認識し、その課題を解決・改善する為に如何なる対策を行うのか、
という観点からの取組や計画づくりが必要であることは論を待たない。しかるに、中国 ではその「現状の課題」は渋滞や大気汚染という形で目に見えているし、その課題への 対策も地下鉄建設等の形で打たれているように見える。しかし、その課題が何に起因し て発生しているのかのデータに基づいた分析、「都市の現状の把握」が如何に行われて いるのかは分かりにくい。すなわち中国側の当局者が、都市の現状をどのように把握し たうえで、現状の課題を認識し、対策を行っているのかという、現状分析、計画立案、
計画の実施、実施状況のモニタリングという過程が見えにくいのである。
J-CODE でも、このような目に見えている「課題」の改善について漠然と協力を求めら れたり、現に実施しようとしている「対策」への協力を求められたりすることが多い。
しかし、「課題」解決に対する漠然とした協力要請に対しては、「対策」立案のための現