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最終中間層の解析

ドキュメント内 峰松, 翼 (ページ 118-121)

第 5 章 結論 77

B.2 検証 2

B.2.3 最終中間層の解析

次に,最終中間層の活性値を観察した.第1中間層とは対照的に,最終中間層で計算さ れる特徴は最終中間層以前の層での特徴やフィルタの影響を受けるために,最終中間層の 振る舞いをそのフィルタのみから理解することは困難である.そこで,手動で分類した背 景変動を含むパッチ画像をニューラルネットワークに入力し,最終中間層での活性値を直 接観察することで,背景変動に対する最終中間層の役割を分析した.

最終中間層の解析のために,評価データから手動で切り出したパッチ画像を四つのカ テゴリに分類した.これらのカテゴリはstatic background (BG),foreground(FG),illu-mination change(IL)とdynamic background (DBG)である.ILは影や照明変動を含み,

(a) BG (b) DBG

(c) IL (d) FG

図 B.5: 4つのカテゴリに手動で分類したパッチ画像. 各パッチ画像は観測画像と背景画

像のペアを表現している.各画像の左側が観測画像,右側が背景画像である.

DBGは木や水面の揺れを含んでいる.本検証ではカテゴリごとに約50パッチ用意し,こ れらのカテゴリの分類は学習時に与えておらず,検証だけに用いた.実験に用いたパッチ 画像を図B.5に示す.

パッチ画像をニューラルネットワークに入力することで,図B.1に示した最終中間層の 出力から120個のニューロンの活性値が得られる.ここでのニューロンとは,120次元の 特徴ベクトルの各要素のことである.このとき,分類において重要なニューロンの活性を 観察するために,120個のニューロンのうちでその活性値が最大となった回数に関して,

カテゴリごとにヒストグラムを計算した.各ヒストグラムのビンは各ニューロンに対応 し,大きな値を持つビンほど,頻繁に活性値が最大となったニューロンであることを示す.

図B.6に四つのカテゴリ別のニューロンの活性頻度に関するヒストグラムを示す.また,

表B.3にヒストグラムインターセクションに基づいて各ヒストグラムの類似度を示す.図

付 録 B. 背景差分ニューラルネットワークの解析

0 20 40 60 80 100 120

neuron

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

freq

FG

0 20 40 60 80 100 120

neuron

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

freq

IL

0 20 40 60 80 100 120

neuron

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

freq

DBG

0 20 40 60 80 100 120

neuron

0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0

freq

BG

図 B.6: 最終中間層におけるニューロンの活性値に関するヒストグラム.これらのヒスト グラムはヒストグラムの和が1となるように正規化されている.i番目のビンが最終中間 層でのi番目のニューロンに相当する.大きな値をもつビンほど,各カテゴリで頻繁に最 も大きな活性値で活性化したニューロンであることを示す.

B.6によると,最終中間層のニューロンの活性の傾向には各カテゴリにおいて偏りがある.

例えばDBGでは32番目のニューロンが特に活性しており,この32番目のニューロンは 木の揺れのような動的な背景に対応したニューロンと考えられる.また,表B.3から,FG とILの活性化の傾向はその他のカテゴリよりも類似していることがわかり,学習された ニューラルネットワークは前景と照明変動を区別することが難しいことを意味する.上記 の観察から,最終中間層では特別に背景の変動を分類した情報を与えることなく,背景特 徴の統合が暗におこなわれると考えられる.

表 B.3: 図B.6における各カテゴリ間のヒストグラムインターセクション.

BG FG IL DBG

BG 1 0.196 0.160 0.420

FG - 1 0.640 0.367

IL - - 1 0.120

DBG - - - 1

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